”しっくり”くる働き方を探そう
2019年がもうすぐ終わろうとしています。ついこの前年明けだったと思ったのに年末とは・・・というくらい、驚く速さでこの1年がすぎました。
今年は講演や登壇は多かったのものの、発信はほとんどしていなかった1年でした。このBlogも完全に放置w
Mediumは思想も含めて大好きなのですが、色々なご縁をいただいてnoteにも綴っていくことになりました。そして記念すべき1つめとして・・今回、「いい感じにはたらくTips Advent Calendar」のお誘いをいただいたので、私の”はたらく”について、を。
発起人の青田さんには、at Will Work の1番初めのカンファレンスにご登壇いただいたご縁で、色々相談にのっていただいたり、年末の素敵な会に呼んでいただいたり。今回のアドベントカレンダーの顔ぶれも本当に豪華。みなさんの一つ一つ、素敵な言葉が綴られているのでぜひ♪
さて、昨年まで私は「Plug and Play Japan株式会社」と「一般社団法人at Will Work」と二つの仕事をしてきました。
at Will Work は『働き方を選択できる社会づくり』をするために3年前に立ち上げた社団法人です。私の選択肢は"会社員で二つの仕事をすること"で、今のPlug and Play Japanでは正社員でマーケティングとPRを担当しています。
そして今年、2019年から"肩書き"は2つから3つに増え、役割も変化しました。その増えた1つが「マーケターキャリア協会」の理事。設立に向けて長く理事や事務局のみなさんとディスカッションをしてきて"キャリアとは何か"を考えた1年でもありました。
"キャリア"って何だろう
何気なく使っている言葉が"何気なさすぎる"時、語源を調べてみることにしています。
「キャリア」の語源になったのは、ラテン語の「carrus(車輪の付いた乗り物)」であると言われています。後にイタリア語(carriera)、フランス語(carriere)となって、レールコース、つまり車輪の通った跡(轍・わだち)を意味する言葉になりました。轍が経験を表し、その経験が積み重なる様が「経験・経歴」を意味するキャリアになったそうです。
つまり、その人の1歩1歩、人生そのものがすでにキャリアであり、人生の多くの時間を占める"はたらく"ことがそのキャリア(単なる経歴としてではなく)を形づくるものなのだ、ということです。
はたらく時間って本当に大切です。それを1人でも多くの人が豊かなものにできれば、と思って社会人1歩目として私が選んだのは人材業界でした。2002年当時、インテリジェンス(現パーソル)の「はたらくを楽しもう」や、古巣のキャリアデザインセンターの「いい仕事、いい人生」も今でもいいコピーだなと思います。
私は自他共に認めるワーカホリックだからかもしれませんが、はたらくって本当に素敵で楽しいことです。もちろん大変なことも辛いこともあります。でも、得られることの方が多くて、できることがどんどん増えるのはワクワクします。
キャリアはどう綴るのか
キャリアデザインセンターでは、当時雑誌があったのですが今でも忘れられないコピーがあります。
「35歳、転職すべきか止まるべきか」
というものです。22歳の私にとって35歳は遠い未来の話、と思うと同時に10年ちょっとで転職マーケットにおいて私の市場価値は無くなってしまうのかと怖くなったのも覚えています。
その時の私にはなんの”轍”もなく、一方でその先にはどんな選択肢もあるように見えていました。実際、どんな選択肢もありました。では35歳になって私に市場価値がなくなったのか、というとそうではなかった(と思いたい!笑)というのが今、私がいる現在の話です。
35歳を超えて36歳でGoogleを卒業して、at Will Work の立ち上げとお金のデザインへの就職を果たし、さらに新卒からずっと営業だったキャリアをPRにチェンジするという思ってもみなかった展開に。
実際、私には営業というキャリアしかないと思っていましたが、”轍”をよくよく見ると相手との距離の取り方や、サービスやプロダクトの伝え方などPRに通じる要素を身につけていた・・・ということを実は自分では気づかず、当日の上司がその要素を展開して背中を押してくれ、今ここに立っているわけです。
戦略的に?成り行きに任せて?
私の場合は完全に成り行き、です。目の前の仕事を楽しく思いっきりやっていたらここにいたし、私にはそれがあっていました(笑)お金のデザインの時に受けたインタビュー、ものすごく長いのですが(1万字!)要は「私は決めない」という宣言です。
私の場合は決めないということを選択し、その変化を楽しむことにしています。もしかしたら決めたくなるかもしれませんが、その時はその時、で。今は決めない方が自分の色々な可能性に気付けるのが、とても楽しいです。
例えば今、Plug and Playの仕事ではマーケティングとPRの部門を統括していますが、まだまだ現場でも走りまくっています。大学の時以来使っていなかったIllustrator をものすごく使うようになり、パネルやパンフレットが作れるようになりました(Plug and Playの印刷物は全て私が作っています)。それで気づくことや、掛け合わせて新しいことに取り組めたりするのが面白くて、もちろん大変ではあるんですが楽しさの方が優ってしまっています。
もちろんこれは私の場合。皆、それぞれ自分が”しっくりくる”方法があります。5カ年計画をきっちりたてないと気持ち悪い、というメンバーもいましたしここは決めたいけどここは決めない、というようにしている人もいました。それでいいんです。
いきなりしっくりくるのが見つからないのであれば、誰かの真似をしてみたり、話を聞いてみたり、ちょっと試してみたり・・・やってみて違ったらやめればいい、それだけです。
人生の多くをしめるはたらく時間。せっかくだったら楽しく、素敵なものにしてみるべく、しっくりくるやり方を探してみませんか。