クリエイターの私がこのひとに会いたいと思う履歴書
こんにちは。プロップスタイリストの遠藤歩(@endoayumi817)です!
毎日ちょっとずつ日が伸びてきて「え、もう夜なん!?早ない??え、今日もう終わり?!なんもしてねぇぇえ!!」なんて落ち込む冬が終わってくれるのがうれしいです。日が長いと1日が長く感じるのなんなんでしょうね。さぷらーいず。
さて、きょうは履歴書についておはなししていきたいなと思います。
みなさんは履歴書って書いたことありますか?
私はもしかしたら3回ぐらいしか書いたことがないかも…!
しかも一度も企業に入社したことがないので「就活」も知らないし、エントリーシートなんて見たこともないです。あらまぁ。
そんなわたしが履歴書の書き方について語るなんて、まじで信用ならないですが、この約7年間アシスタント募集やスタッフ募集をさせていただいてきた中で、おそらく100通以上は見てると思うのですが、「この方に会いたい!」と思える履歴書がいくつかあったので、なるほどこういう書き方だとイイのではないかというポイントを6つ、ぜひここで共有できればなとおもったので、書いてみようと思います。
なので、企業の人事部採用担当とかではない1フリーランスのクリエイターの私の個人的な視点なので、どこでもこれが当てはまるってことではないと思うので気をつけてください♡(自由)
1、封筒命
何を隠そう「封筒命」これに尽きます。
まずは封筒の大きさ。
わたしのもともと履歴書に対してのイメージは、細い封筒に履歴書3つ折りで投函するのでいいんちゃうん?でした。
ですがポストを開けた瞬間、ペラッペラの3つ折りにして入れる封筒が1枚入ってるよりも、なんかレターパックプラスみたいなやつとかおっきい封筒とかすごそうなのが入ってるとテンションが上がるんですね。わぁ〜♡なんか嬉しい〜♡ってなります。
これはきっとクリスマスのプレゼント交換の時に、自分に回ってきた小さい箱よりあの子の大きい袋のやつが欲しくなってしまうみたいなやつかもしれないです。
“大きさに惑わされるなんて私は卑しい人間…!”とこころのなかで葛藤しながらも、実際3つ折りにされた履歴書1枚よりは履歴書と一緒に時間をかけてがんばってつくったであろうポートフォリオや履歴書とは別に熱い思いを書いたお手紙などが入っていると愛を感じます。そう、愛を感じる。
つぎに封筒に書く住所や名前。
これ、意外とちゃんと書けている方が少ないのですが、わたしは封筒の文字を見て、だいたいそこで採用不採用を決めてしまうことが多いです。
クリエイターとして何がいちばん大事かっていうと、「できなくても丁寧に取り組めるかどうか」ってことだったりします。ものづくりをしていく上でもとから持ってる才能とかセンスとかももちろん大事だけど、技術は訓練すれば向上するものなので、できないなりに丁寧に取り組んだり、がんばろうと努力する気持ちがある人はいつか花開くと思っています。
なので、封筒に書いてある文字が殴り書きのものだったり、まっすぐじゃなくて徐々にななめに歪んでいってたり、字がめちゃめちゃ小さかったり、間違った字をそのまま斜線で消して書き直していたりする封筒を見ると、「雑」だなぁと思ってしまいます。
字が苦手でも、ゆっくりがんばって書いてくれたんだなぁとか、特徴的な文字でも、大きくしっかり力強く丁寧に書いてくれたんだなぁとか、見たらすぐにわかるし、そういう文字を見るとがんばって書いてくれたんや〜〜!♡と思えてうれしいです。
言わずもがな綺麗な字は大好きです!「綺麗な字が書ける=丁寧」な方が多いのでそういう方から志望してもらえるのめちゃくちゃありがたいです。
あとは封筒の裏に自分の名前住所を書いてなかったり、切手の位置がなぜか右下に貼ってあったりする、基本的な封筒の書き方を調べない方たちも不採用にしちゃうことが多いです。
今、ネット上になんでも無料で教えてくれるサイトがいっぱいあるありがたい時代なので「わからない→考える→考えてもわからないなら調べる」が習慣づいてるととってもいいと思います◎
2、証明写真はお願いだから笑ってくれ
よくわからへん文化やけど、証明写真が総じて怖い(ごめん)
パスポートとか免許とかその人と判定するための重要な証拠みたいなやつはなんかこういろいろ指定があるのもわかります。
だがしかし、うちに送られてくる履歴書の写真にわざわざリクルートスーツを着たデコ出しポニーテールの写真を送ってくる必要はまったくないのです。
ほほえみゼロのFBI級に緊張感マックスな写真はマイナスには決してならへんけど、残念ですがプラスには絶対にならないとおもわれます!
実際会うとほとんど100%の方が写真の顔と印象がぜんぜん違うし、あ、いい子や…よかったって安心するし、なんのための写真やねんとさえ思っています。
会わなきゃわからないぐらいなら、最初から自分らしい自分が一番いいと思う写真でぜんぜんいいと思う!
ほほえみ〜以外にもハムスターみたいな顔とかドラえもんみたいな顔とかの履歴書、とってもうれしいです♡(どんなやつやねん)
3、履歴書のテンプレートに左右されなくていいよ
企業に転職するとか、バイトのために書くとか、履歴書って言ってもいろんな使用用途で使われると思うので、テンプレートがあったとしても必ずしもそれに沿って書く必要はないと思っています。
最近では学校指定の履歴書なんかもあったりして、わたしみたいな個人のクリエイターに向けてのテンプレートができあがってるものとかもあって、ほぉ〜なるほどなぁ〜ってなります。
書きたいことが書ける自作の履歴書をきちんとパソコンで作ってくる方や、履歴書だけじゃ足りないだろう部分を追加で書類を作ってくる方などもいて、こういうことが考えられる方素晴らしいなぁと、ありがたいな〜〜と思います。
いま「考える力」が問われる時代になってきてると思うのですが、やっぱり履歴書ひとつとっても、ここに書かれていることはほんとうに必要な内容なのか疑ってかかるという姿勢はとっても大事だと思います。
プロップスタイリストにまつわる仕事は、案件ごとにまったく内容が違うので、同じ作業というのはほぼなく、毎日違うことをします。なので毎日自分でいろんなことを考えて行動に移していく力というのがとっても大切になってきます。「言われたことだけをやる」「毎日決まったことをする」という業種ではないので、「考える力」があるかどうかをとても見ています。
たまにスリーサイズ書く欄のある履歴書が送られてきますが、スリーサイズ、まったくいらんよ♡ありがとう♡とそっと履歴書を閉じます。
4、手紙入ってるとめっちゃ嬉しい
私はみなさんから履歴書を送ってもらうまでは、履歴書にプラスαで何かを添付する考えは0に等しかったので、とっておきのポートフォリオをはじめ、とっておきの手紙が入ってるとめちゃくちゃうれしいです。
履歴書の志望動機のマスってめっちゃ狭いじゃないですか、あそこにぎゅうぎゅうに書いてくれるのもありがたいのですが、おそらくそこに自分の全てを詰め込むのはTwitterの280文字にまとめるのよりもはるかに難しいことだと思います。
住んでる場所、年齢、学歴、職歴、資格なんてやつらよりも、いちばーーん大事なのが「志望動機」だと思っています。
わたしは履歴書の学歴、年齢、住んでる場所を見はしますが、一緒に働きはじめたらものの3日でその子の諸々の情報を忘れてしまいます(え)
スタッフたちはわたしからえ、多摩美やっけ?あ、違うんか、え?どこ?え?どこ住んでるんやっけ?え、何才?という会話をおそらく何回もされているとおもいます…。汗
単純にそういうスペック的なことに興味がないというか、そこで人をはかるようなことはする必要がないと思っています。
もちろんいい大学に行ってた方はそこで得たすばらしい能力を発揮してくれたり、社会人経験がある方は即戦力としてとっても力になってくれたりと、「今までどこでなにをやっていたか」はその人を形成している一部なので、その人たちはそれらの経験を経て今どういう風になったのかという点はしっかり見ています。
なので、話は戻りますが「志望動機」をいかに饒舌に語れるか。ここが最大の決め手になるので、とっておきの手紙戦法は募集主からすると“お主やりよるな”的なやつなので、絶賛おすすめです。
以前からわたしのファンでした!ももちろんすごいうれしいし、今回の募集で始めて知りましたが遠藤さんのことをたくさん調べてこの方のもとで働きたいと強く思いました!とかもすごいうれしい。
よくあるのが「学生時代に◯◯な活動してて、そこで〇〇なことを学び、◯◯な力がついたと思います。この◯◯な能力を御社で生かしたいです」みたいなやつ、あれはね、長々と書かなくて大丈夫だよ、とおもいます。もちろんそれも書いてくれると嬉しいのだけど、どっちかというと、自分語りをたくさんするよりは「遠藤と一緒にお仕事したいと思った理由」とか、「遠藤と一緒にお仕事することでどうなりたい」とか、これから先の未来をうちでどうしていきたいかっていうのが語ってある文章を読むと、あ〜この子となら一緒にがんばれそう〜〜とか未来を一緒に描くイメージが浮かびやすいし、この子に来てもらいたいな〜ってなります。
「自分アピール!!」ばっかりよりは「一緒にはたらく」ってことを考えた文章が好きです♡
恋愛とはまた違うけど、自分のことばっかりずっと話されるとちょっとうんざりするやん?あなたのことどう思ってるとか、あなたのここが好き〜とか一緒にどこどこ行こ〜とかそういう会話のほうが楽しいやん?それとおんなじかな〜と思います◎
5、無理やり添付資料つけんでもいいよ
さっきからポートフォリオうれしいだの手紙うれしいだの添付資料うれしい発言めっちゃしてますが、これらの中でひとつ落とし穴があります。
それは「中途半端なものなら添付しないほうがまし」ということです…!!
これ、厳しいこと言いますがめちゃくちゃ多いのです。
自分が撮った説明も何もない雰囲気写真が封筒にそのまま数枚入ってるとか、「ちょっとプロップスタイリングしてみました…」的なほんとちょっとやってみた感溢れる作品の写真が入ってたりするのですが、ほんとうにこれらを履歴書と一緒に送ることでプラスになるのかどうかよく考えてから添付した方がいいおもいます。
中途半端ほど不安要素になるものはないです。
めちゃくちゃ本気のポートフォリオを作って送ってくれる方がいっぱいいる中で、気持ち程度の資料はかえって逆効果になってしまいます。
やるからにはしっかりファイリングしてどういう意図でどういうテーマでつくったのかとか、相手にこれを見せて何をわかってほしいのかとか、これによって何を伝えたいのかとかをはっきりさせた方が意味があるとおもいます。
「雰囲気…察して…」みたいなやつは察せないからよろしく!
6、見てもらいたい相手を決める
もしかすると、履歴書を送る側って、この履歴書を誰が見るのかがイメージできない方が多いのかな?とふと思いました。
なんか架空の採用担当とか、正体のはっきりしない誰かとか、もしかしたらそういうイメージなのかもしれないですね。
わたしの場合は、ポストを開けるのも、封筒を開けるのも、中を隅から隅まで見るのも全部わたしです。
だれかよくわかんない担当の方に向けて自分をアピールするとなるとなんだか突然いろんなことが雑になりがちなのですが、一番見てもらいたい人に向けて書くってことをすると、溢れんばかりの想いを100%ぶつけやすくなるのかな?と思いました。
好きなひとに渡すバレンタインって、何作るか死ぬほどググって考えたり、まずくて嫌いなんて絶対に思われたくないから異常に味の確認したり、日頃ラッピングなんてしないもんだからわかんなくて何回もラッピングし直したり、目標では夜に準備が終わるはずだったのに気づいたら朝になってたり、そういうかわいすぎる健気な努力の結晶が相手に愛として伝わると思うので、履歴書も好きなひとにおくるバレンタイン書類(ネーミングセンス0)と思って書くといいのでは…!!
ということで、大きくわけて6つポイントをご紹介させていただきました!
履歴書のあと、面接やお試し期間などいろいろあるとおもいますが、履歴書は最初の大切なきっかけになるものです。
ここで愛を叫びまくっておくことがそのあと面接できるかどうかにも関わってくるし、履歴書ぐらい〜と思わずに「自分の魅力100%発揮!!!」なやつができると、自然と自分の周りがやりたいことが実現できる世界になってくると思います!