ずっとポジティブは疲れる。
昔、就職活動をしていた時に
『あなたのポジティブさは先天的なものですか?
後天的なものですか?』
と質問されたことがあります。
『後天的なものです』
と答えると
『良かったです。
先天的なポジティブでは困りますから』
と言われました。
納得しました。
大人って、
綺麗なものだけを見ては生きていけないんです。
汚いものや、薄暗いもの
見たくないものも見て、
飲みこんでいかないといけない。
その時に、
目に見えるものだけで物事を判断していると
必ず限界が来ます。
表面しか見ないで生きていくのは
とても”楽”なことだとは思います。
けれど、それは猿山の猿と変わらない。
見た事、聞いた事を鵜呑みにして
自らの脳で思考、判断すること無く過ごす。
インターネットの社会は
それを可能にしてしまいました。
何でも検索すれば教えてくれる。
記憶することも
考えることも不要になりました。
欲望はマスコミに作られ、
劣等感は他人との比較で生まれる。
不幸な世界です。
とてもとても生きづらい。
世界は広がっているように見えて
実はとても縮小しています。
とめどなく押し寄せる情報の波。
その中から
自分の興味のあることしか
情報を収集しなくなる。
狭い狭い世界です。
同時に恐ろしい事です。
テクノロジーの進歩とともに
人間同士の関係はどんどん希薄になっていく。
それでも人間は”社会的な動物”なので
どこかで人と繋がっていたいと希求する。
その矛盾を抱えながら
生きていかなければならない
現代社会は地獄です。
私は”メンヘラ””病み期”という言葉が大嫌いです。
どうして悩むことが悪い事なのですか?
ずっとポジティブでいなければいけないのですか?
悩むこと、考えること後悔すること、反省すること。
どれも人間に与えられた特権です。
【生きることに何ら意味などない】
と常々思ってはおりますが、
生まれてきたからには
何か残したいと思うのが本能。
負の感情から生まれる
人間の底力は侮れないものだと
私は信じています。