図書館に行く
一週間ほど前だったか、気になる本があった。ネットでいろいろと検索してみたんだが、どうにも入手が難しいらしい。honto、楽天ブックス、紀伊国屋、日本の古本屋のどこを見ても「在庫なし」である。出版社である筑摩書房まで検索してみたが、やはり、ない。hontoの「ほしい本」に登録しておいたが、いつになったら入手できるのか皆目見当がつかない。試しに、と思って市立の電子図書館も検索したがなかった。そうして、あちらこちら検索して唯一見つけたのが、大阪府立の中央図書館である。我が家からはバス電車を乗り継いで30分ほどの距離である。本を予約したのが11月19日の日曜日。あとは受け取りに行くだけだ。そして、今日、11月23日勤労感謝の日に図書館に行ってきた。
前回、この図書館に来たのはコロナの真っ最中だったような気がする。図書館内のエレベーターには向き合って乗らないようにするための足跡が貼ってあったが、今日はもうそれもなくなっていた。もともとは本を読むことが好きで、図書館にはしょっちゅう足を運んだ。予約して借りて、貸出期限の頃にまた予約する。いや、延長する方が多かったか。そんなようなことを繰り返していた。最近、スマホでプログラミングするようになってそればかりいじるようになると、本を読むことが減った。本を読む時間がほとんど取れなくなった。
今日は久しぶりの図書館である。予約したのは一冊だけであったが、行ったら行ったでついつい「もう何冊か」などと思ってしまう。読みたい本はいくつもあったはずだが、まさか逐一覚えているわけでもない。読書メーターに読みたい本を登録してあるが、チェックするのも面倒である。図書館内をぶらぶらしながら探すことにした。
一階の小説のコーナーで「あ、そうそう」と思い出す。酒見賢一氏の「泣き虫弱虫諸葛孔明」が道半ばであった。500頁超えが伍部というとんでもない長さで、たしか参部までは読んだ。棚を見ると参部だけが欠けていて、幸い四部と伍部が残っていた。四と伍をまとめて借りることにした。
あとは・・・。
石川逸子氏。
館内の検索機をかりて調べてみた。2020年以降出版のものがある。場所は四階。エレベーターで上がって探す。
「281/40NX」
それが、図書館で振られた番号なんだが、どうにも探しにくい。そもそも「281」だけで本棚二本分はありそうだ。「40NX」は、番号順ではないように見える。番号で探して見つからなくて、もう一度タイトルで探してようやく見つかった。
探すのもしんどいんだが、なにより左手に抱えた諸葛孔明が重くなってきた。こうなるとだんだん面倒になってくる。石川逸子氏のもう一冊も探してみたが、さっきみつけた「281/40NX」を足して計三冊、さらには暑くて脱いだ上着も抱えて疲れてきた。しかも、本棚の上から下まで確認しようものなら、立ったり座ったりになる。結局、途中でめげた。
四階から、今度は階段で三階まで降りる。すると、今度はまた自然科学が気になる。ブルーバックスに想いの本があったが、しゃがんで取るのも面倒になってきた(笑)。そんなこんなを考えていると「ゾンビ対数学」を思い出した。館内検索機でなく、スマホのネットで検索すると、あったあった。「413.3」。今度はあっさり見つかる。というか「413.3」が本棚一本分どころか一棚分くらいしかなかったからだが。パラパラとめくりながら「数学部分をがっちり読めるかなぁ」などと思いつつも面白そうだったので借りてみる。これで四冊。予約本を加えて五冊。限界かな。
一階まで降りて貸出コーナーに行きかけて気づいた。図書館カードを見ると期限が切れている。しまった。更新手続きを先にしておけばよかった。と思うが仕方がない。更新書類を書いて受付に渡し、マイナンバーカードを見せて更新してもらう。
そうして、この五冊を貸してもらった。
予約していたのは一番右の「パレスチナから報告します」である。
五冊をナップサックに入れて背負う。
重い・・・。
それでも、ぶらぶらするだけでも気持ちのいい日和だった。バスの中で借りた本を読みながらうとうとする。それもまた心地好い。