アルコール依存に向き合う
夫はアルコール依存症だと認めている。これまで数えきれないほどの失敗や犯罪行為を繰り返しているからだ。
だから近所の診療内科からの勧めでアルコール依存の専門クリニックにも行った。結果、アルコール依存の薬ももらったが飲酒は治らない。安定剤とウイスキーを一気に飲み、錯乱状態になり警察のお世話にもなった。もちろん被害届などは出していないのですぐに帰ってきたが、それを機に自助グループにも家族で参加してみたが、自分には合っていないと言ってダメだった。ミーティングの帰りにはみんなとがっちり握手して断酒を誓い合ったのに、ベロベロになり帰ってこれない状態になったこともあり、参加しなくなった。それから仕事でのストレスからか、アルコールの飲み過ぎからか、過敏性腸症候群となり、ご飯が食べられない、吐くの繰り返しでげっそり痩せてしまった。おまけに免疫低下のせいで蓄膿や新型コロナ、感染性胃腸炎なども重なり心身ともにボロボロで、ようやく入院を受け入れた。
ただ任意入院ということもあり10時〜16時まで自由が許されており、案の定自由な入院生活となった。
最初は家族もようやく向き合ったということもあり頻繁に行き、自由時間の間にタバコも吸い放題、ランチやゴルフの打ちっぱなしなどにもつきあった。仕事場でもみんなが心配しているという連絡もあり、少し心も安定していた。けれど今考えると、完全には向き合っていなかったように思う。断酒プログラムもキャンセルしたり、たばこが吸えないと文句を行ったり、たびたび外泊したりとだんだん素行の悪い状態になっていた。午前中に酒も飲んでいるのではという状態の時もあった。もちろん病院に帰るとアルコールチェッカーはするのだが、アルコールの分解が人より早いのか、6時間という自由時間のせいか引っかかったことがなかったので、先生もアルコールは問題ないですねという感じだった。たしかにコントロール障害といわれているくらいなので、1本でやめれているのであればコントロールできている状態にはなる。
3ヶ月の入院予定もだんだん面倒になり、1ヶ月半ほどで退院となった。案の定、再飲酒がはじまった。仕事は退院して約2ヶ月で復帰した。結局、ウイスキーを隠し飲み、最近では出勤前、昼休み、就業後すぐに飲む状態にまでなってしまった。
結局のところ、心の問題が片付いていなかったからだった。動悸がひどく漢方も取り入れてみたところ、動悸はだんだん落ち着いていたが、酒がないと不安という気持ちが拭えず、アルコールが抜けた状態では仕事ができない状態になっていた。職場ではいい争いが増え、ストレスはマックスの状態。
私は子供と家を離れることが増え別居となった。夫が実家に住むという状態となったがさらに悪化し、とうとう2回目の医療保護入院となった。これが現時点での家族の状態である。