祈ることしかできない。2022年末。
大切な人の身に何か起きたとき、無力な私には、祈ることしかできない。
祈りの力がどれほどのものなのかは知らないが、それでも祈ることしかできない。
誰がなんと言おうと、祈らずにはいられない。
不幸なことが続くと、より大きな不幸が襲ってきそうで、祈らずにはいられない。
私は安全な場所から、具体的な行動を思いつくこともできずに、ただ祈ることしかできない。
その祈りに意味はあるのかとか、思うだけでは何も変えられないとかいう人もいるだろう。
それでも、意味とか結果とか、考える前に祈らずにはいられない。
その願いが空気を伝播して、小さな事象が重なり合って、何か見えない力があなたを守ってくれるようにと、祈らずにはいられない。
その祈りによって救われるのはあるいは私の心だけかも知れない。
何もできない無力な私が、その非力さを埋め合わせるかのように祈るのかも知れない。
でも見えない力は存在すると思う。
多くの出来事は人の想いにはじまるから。
私が強くあなたを想い祈るこの時間は、今この瞬間あなたを守ってくれるかはわからないけれど、この時間が何かに影響を与え、少しずつ何かが動き、将来どこかであなたを守る、寒い日の暖かいコートくらいにはなってくれるかも知れないと思う。
私は人の人に対する想いというものを信じている。
人の想いは美しい。
誰かをいたわり、誰かの幸せを願い、ただ生きていてほしいと想う気持ちは、その誰かを守り温める庇護服となってくれる。
そう信じているから、私は今日もあなたの無事を祈る。