夫との絆
毎回楽しみにしている珈琲次郎さんの企画に乗っかってみました。
人生山あり谷ありというけれど、それは私が谷底にいた時のこと。夫と結婚して1年ほど経った時です。その後の1年間は私たち夫婦にとって、乗り越える大きな壁のあった時でした。
ある時、夫が私を外に連れ出してくれました。ちょうどその時、吉本のお笑い芸人たちが家の近くの会館に来て漫才イベントを開いていました。こんな時にお笑いなんて。私笑えるかな。正直、そう思いました。でも行ってみると、お腹がよじれるほど面白かった。たくさん笑って、心がスッキリしました。
その後も夫は旅行に誘ってくれたり、私を外に連れ出してくれました。その時の私の気持ちは、ちょっと複雑でした。旅行も楽しいし辛い現実から気持ちを切り離してくれるけど、「大変だね。気持ち分かるよ」と共感してほしい。そんな風に夫に願って(というより、要求)いました。
今から思えば、男性脳と女性脳の違いから来るものです。問題を解決しようとする夫と、共感を求める私。あの時夫も苦しかったんだと思います。でも飄々としているので、私は全く気づきませんでした。後になって、夫の優しさやその時の葛藤を理解出来るようになりました。
自分の思い通りの人生を生きれたら、最高ですよね。同じ苦しむなら、私の思い描いた方向で苦しみたかった。こんな周り道をしたくなかった。これが私の本音です。
でも周り道をしたからこそ、体験出来た世界や心が鍛えられたところがあります。視野も広くなりました。そして、共に乗り越えてくれた夫と結んだ絆があります。今は夫に対して感謝しかありません。
人生に正解はないなと、つくづく思います。それはそれで味があっていいのかもしれません。この経験が私たち夫婦の人生に豊かなスパイスを与えてくれたのは確かです。