10〜20代のこと
いつの間にやら晩夏。
蝉の声も最後のチャンス!とばかりにミンミンミンとヤケになって鳴いているし、赤とんぼは悠々と回り出した。8月頭にアトリエにて服部みれいトークショーを開催、大盛況のうちに終わる。来てくれた皆さん、ありがとうございました。深夜11時過ぎまで20代の若者らと語り合ってくれて、主宰した私としては本当に嬉しかった。このトークショーは、そもそも若者に最も参加してほしかったのだ。
最近10代〜20代の若者との出会いが多い。彼らはみな自分なりに直向きであろうとするが、自分に自信がないために社会的調和も無視することができず、右往左往しているという感じだ。まあ、気持ちはよくわかる。私も30代前半まではそうだった。自分の本質と、希望を感じることと、社会から求められている(と思い込んでいる)ことの誤差の大きさ。
私の20代など見るに耐えない有様だったし、30代は挫折の連続だった。
どの職場でもなぜか孤立してしまい、やむを得ず始めたフリーランスが案外最も続いているから個人事業主だし。子供らと関わり始めたのも、友人に仕事として枠をもらったことがきっかけで、特に子供に興味があったからでもない。経験上大人とは上手く心地よい関係性を持続できないが(毎回私は楽しくやっている)、私は仙人にはなれないので人とは関わっていたい。ということは、私にさほど関心も期待も無い子供だな。で今に至る。
つまり私の場合、自分の欠如と挫折が今へ導いてきた。私が器用で人格者で優秀だったら、私はここにはいない。まあ、いなくてもいいのだけれども。40代に入ってようやく自分の器というものを知り、できることとできないことの判断ができるようになったので、今は特に悩むことも無くなった。それは自分に対する期待値がかなり下がったということで、ある意味諦めだ。ではあるけれども、若者に「自分を徹底的に諦めろ」と言うつもりもない。私は自分を石ころと思う方が解放されたが、これはあくまでも私の、人生へ直向きになるための姿勢だ。「自分は最高に素晴らしい存在だ」と思う方が直向きになれるなら、そう思えばいい。要するに、好きにすればいい。
話は戻るが、なぜ私が若者に服部みれいさんと会ってほしかったというと、彼女はとても自由な発想と思考とアイデアと感性を持っていて、それを生業にしているからだ。私はみれいさんに、子供や若者ととても近い波動を感じる。とにかくワクワクしていたい!というような世界に対する絶対的な期待がある。ある意味私とは真逆な要素が多々あり、きっと若者の心部が救われるのはみれいさんの方向性だろう。特に若者は世界に対するキラキラした期待が消えかけている。ということで、お招きした。
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