ゆめをみる夢

今夜は夢をみるでしょう。

赤提灯はぼんやり浮かび
ゆらりゆらゆらと歩いている。

道に迷ってしまったものか、
暇を潰しに来ているものか、
私自信もわからないのです。

この街は何の為にこの赤提灯を灯しているのだろう。

「すみません、───は何処でございましょうか?」
訪ねてそちらへふらりるりらんと進みだす。
私の二歩後ろには静かな黒が付いてまわる。

私はまだ、
この街の夜の姿しか見たことがない。
私はまだ、
この赤提灯から飛んで行く小さな虫を見たことがない。

私はいつかの夢をみていても
良いのだろうか。


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