あゆち

イギリス在住。胸のうちをさらします。世界で起きている出来事を考えます。たまに詩を詠みます。

あゆち

イギリス在住。胸のうちをさらします。世界で起きている出来事を考えます。たまに詩を詠みます。

最近の記事

人生は 生きるとは

人生は 生きるとは なぜこんなにも苦しいのでしょう 人生は 生きるとは 出口のない洞窟を掘り進めるかのようです 上に掘っているのか 前に進んでいるのか たまに分からなくなるけれど がむしゃらに掘り進めるしかないと悟ります 地上だと思ったはずのその場所は 実はちがっていたりして 人生は 生きるとは 本当に出口のない洞窟なのかと疑います たとえ光の届かない暗い洞窟でも 手を繋げば怖くありません 時には先をゆき 時には後をゆき 時には足並み揃えて 時には肩を組んで 時には休んで 時

    • 愛されるということ

      人に好かれるということは、嫌われるより幾分ましなことのように思われるが 人に好かれるということは、時に嫌われるのと同じくらい恐ろしい 人に好かれるということは、なにか不都合があればすぐさま忌み嫌われ また、忘れ去られるやも知れぬということである ならば初めから嫌ってくれたほうが、あとになって失望の眼差しを向けられるよりも気が楽ではないかという話になるが なにせ人というものは、人に好かれるということを以て一時の安心と心地よさを得ようとするものであるから それが同時に心のざわめ

      • わたしは雲になりたい

        わたしは雲になりたい 時には悠々と流れる雲になって 昼寝をしよう かなしくてたまらない時には ざあざあと大粒の雨を降らそう ゴロゴロ雷を落として 行き場のない怒りをぶつけたら みんなもぼくもかなしくなって 虹をかけたら笑ってくれるかな わたしは雲になりたい 青い空をおおう雲に 光る月とおどる雲に 空より広い宇宙(そら)とつながって 今日も広い地球(そら)でうかぶ あの雲にわたしはなりたい

        • 無償の愛 無差別の愛

          愛は 与えることを知らなければ もらっても それが愛だと気づかない 愛は 与えるとき自らの血を分けて差し出し 壊すとき 自らの心臓を突き刺して止める 愛は わきでる温泉のようだ 痛みを和らげ 癒すことができる 愛は いつも利他的とは限らない 攻撃という鎧をまとったり もらおうとして奪ったりする 愛は 花開く前のつぼみのようだ 向けられる眼差しの温度に敏感で 素直に吸収する 愛は それ自体を目的とする瞬間に醜くなる 目的がどうであれ 手段として存在するから美しい 愛

          人間とはいかなる存在か

          物心ついた時からずっと疑問に思っていることがある。それは人間の特異性について。よく子どもが「なんで学校に行かなきゃいけないの」「こんなルール誰が作ったの」なんて言うことがあるが、まさにその通りだ。 人間だけが、人間の作ったルールで生きている。国・宗教・金・法律。何も自然界には存在しない。だがこれらに従って生きるから、人間社会には秩序があり、各々に付与されるアイデンティティが個々人を団結させる。人間は動物に違いないのに、そういった面で全く他の動物と一線を画している。人間だけが

          人間とはいかなる存在か

          ふつふつと沸きあがるもの

          不思議なもので、わたしの中から何かが沸きあがってくるときはいつも苦しいときだ。 悔しくてたまらない、悲しくてつぶれそう、否怒り・哀しみと一括りにはできない醜い感情が交差する孤独な夜、そんなとき紡ぎ出される言葉は悠々自適の生活からは決して生まれない魂の叫び、その結晶なのだ。 昔からわたしの心を動かすのも、切なさや淋しさそのもがきを餌に生まれたであろう作品が多い。 葛藤というものは実に煩わしく、何もかもうまくいっていれば何も考えなくて済むのに、俗世から離れ何も知らないでいる

          ふつふつと沸きあがるもの