クリエイティブへの道
「クリエイティブ」
この言葉の対極にいるわたしは、何かをバンバン生み出して社会に価値を提供している充実感や、なんだかとてつもなくイケてる雰囲気を醸し出しているこの言葉に、とても憧れている。
一方、わたしの彼は、「クリエイティブ」を呼吸するかのごとく難なく体現する人。
発想力、企画力、アイデアに満ち溢れ、それらを活かしてある時にはイベントを企画し、ある時には音楽や歌詞を作り、ある時には映像を作り、といった具合。
少し前には、試しにクリエイターの方々の間で有名な「宣伝会議賞」に二人で応募。
彼は初挑戦にして数時間で書いた何本かのコピーのうちいずれかが、一次通過。(わたしは当然のごとく落選)
この結果だけでも、センスの差は歴然である。
そんな彼に尊敬の念を抱きつつ、どうやったって肩を並べることすらできない現実に、思わず嫉妬しちゃったりもする。
「クリエイティブ」とは、わたしにとって特別な能力なのだ。
わたしもできれば「クリエイティブ」な人間になりたいなぁ。
自分自身の手で、力で、何かをこの世に生み出すことができたら、どんなに素敵かしら。
わたしの才能といえば、誰もが目を見張る「ずぼらさ」とそれに伴う「環境適応力」くらいのものだ。
例えば、我が家の「時」を司る大きな掛け時計が壊れて動かなくなったとしても、決して慌てない。何もしない。
DVDデッキのデジタル時刻表示なんかを見ながら、悠々とやっていけちゃったりする、とか。
彼:「ねえ、一体いつになったらあの壊れた時計片付けるの?」
わたし:「まあ、そのうち、ね。」
彼:「いいかげん早く捨てて新しいの買いなよ。」
わたし:「う〜ん・・・・。」
彼:「修理するわけでもなく壊れたものをただただ放置して、何も生み出さない。」
わたし:「え?」
彼:「強いて言うなら、デッドスペースを生み出してるよね。」
・・・せめてブービー賞くらい、いただいてもよろしいでしょうか。