メーヤウ、それは青春の響き
去年11月、アド街で高田馬場特集をやっていて、真面目に学生をやっていなかった(学業に専念していたとも言える)我らは放送される店名を聞いても
「キッチンオトボケ」
「知らん、行ったことない」
「南海改め南風」
「それ神保町じゃなくて?」
「ずぼし」
「あー聞いたことあるかも。なんだっけ」
「油そばらしい」
「油そばは麺珍以外認めん」
みたいなノスタルジーもくそもない感じだったのだけど。
唯一懐かしいね〜!となったのがメーヤウである。ていうかメーヤウはオットが好きすぎて、今でも私だけ用事がある時に一人で行ってたりする。
元の馬場下交差点の店は卒業前に閉まってしまったのだけど、2020年にクラファンで復活したらしい。
早稲田メーヤウ
とか言って私は学生時代1回しか行ったことがなくて、まだスパイスカレーなんぞ慣れてない一年生、グリーンカレーを食べたら吐き気がするくらい辛くて、ある種トラウマなのであった。
メーヤウに誘われたときはそのままするりとその下のフロアにあるうどん屋「ごんべえ」に行き先を変えていたのである。優しいお味。
そんなこんなでメーヤウが食べたい食べたいと騒ぎ出したオットを宥めながら、ほぼ卒業ぶりの高田馬場の地に降り立つことにする。
卒業生仕草をしていたせいか、お会計の時に女性店員さんに声をかけられる。
「いつぶりですか?」
「閉店ぶりです!」 ※私は正確には1年生ぶり、つまり10年前
「嬉しいです。クラファンでもう一度やらせてもらってて」
私の記憶には無いが、オットが言うには前の店からの店主ではないかとのこと。
「そういえば、我々今別の県に住んでるんですけど、この前松本に行ったらメーヤウ、あったんですよ。関係あるんですか?」
「ありますあります。私の師匠が早稲田店をやってたんだけど、その師匠が松本に帰って。味はまた、むこうはバイキングしてたりで違うと思うんだけど。」
「そうなんですね。両方辛くて美味しいです」
最近桐店に遊びに行ったと言う別の店員さんが、こっちの方が辛いよ〜と笑う。そうなんだ、やっぱり関係あるんだな。
松本メーヤウ
正月休み、暇だったので特急あずさで松本まで行こうと思いつく。朝ごはんは途中駅の小淵沢で蕎麦を食べ、昼はメーヤウにしよう。
駅前店があったので行こうとGoogleを見ると、鬼のように評判が悪い。やめよう。信州大店と桐店と迷って、気持ち駅に近い桐店に向かうことにする。2回目の訪問である。
写真のカレーは左からチキンカレーとラムカレー。
チキンカレーは★★★★★で、骨付きチキンがごろんと入り、カレーというかチキンというか。そして…辛い!!!
口に入れた瞬間しゃっくりがで始める。私の横隔膜が異物と認識し排除しようとしているのである。オットに一口食べさせるとおなじようにしゃっくりが始まる。やべー。このカレー、やべー。
内臓たちを落ち着かせ、もう一口。汗が止まらない。けど、この辛さがチキンによく合うしビールにもよく合う!
ラムカレーは星二つか三つか、辛さは控えめ。羊の臭みがマイルドに溶け込んでいて、ホクホクのじゃがいもが嬉しい。美味しい!
チキンカレーが辛すぎてご飯をお代わりしたのでもうお腹いっぱい。残ったビールのおつまみがわりにガパオ一口と甘口カレーのゆで卵だけいただく。美味しい。
オットはしっかり全色食べていた。
お会計一人1500円ちょい。このまま夕飯がいらないくらい。これは大学生も喜ぶだろう。我々も大満足。
松本メーヤウ レトルトパック
方や閉店後クラファンで復活、方やレトルトパック化と、どちらも本当にファンの多いお店である。早稲田メーヤウの方も家庭用カレーをだしているらしい。
松本メーヤウのレトルトパックは3味あって、それぞれ辛さが選べる。お店で食べる味には及ばないかもしれないけど、思い出すには十分美味しい。
⌘
メーヤウのカレーはどちらもその美味しさはもちろんのこと、挑みたくなるやんちゃな辛さがエンターテイメントとして成立しているな。学生人気ももちろんだし、その他の世代からの人気も納得。
いつも食べるには遠いし辛すぎるけど、高田馬場に行く度、松本に行く度に食べたくなる味である。
おわり。