弾丸!『越前和紙の里』
大人の遠足
以前、noteにてご紹介させていただいた写真家のHoleden.さんの写真展が、福井県の越前和紙の里美術館にて開催されているとのことで、ひとりで福井へ行く計画をしていましたが、その写真展のときにタイミングが合わず別々に観に行った友人と一緒に行けたらと思い、連絡をしたところからこの遠足計画は始まりました。
往路
友人の休日に合わせて、当初は16日・17日の1泊2日での予定でしたが、台風7号の影響により一度すべてをキャンセル。予定を組み直し、日帰りにて再度アタックすることとなりました。
東京から福井までは最短でも片道4時間以上かかる距離。それを日帰りするため、移動時間に殆どを費やし、目的地を訪れたらすぐにまた帰路につくことを覚悟の上でした。
東京駅6:16始発の北陸新幹線『かがやき』を目指します。
お仕事の日でも休日でも、使用する回数の多い最寄りからの4時台の始発の電車も、もはや慣れたものです。
東京駅を使うのはかなり久しぶりでした。
渋谷に次いで東京駅が大の苦手な私、すぐに迷子になる私。
利用する新幹線によって改札口が違うと聞いていたので、駅構内図をすぐ見られるようにスマホ画面にスタンバイ。
迷ってしまった時のことを考えると、もっと早くに着いておきたかったのですが、なにせ始発の電車なのでそれ以上早くは不可能で。それも心配の種でした。
乗った場所が良かったのか、東海道線のホームから階段を降りるとすぐ左手が北陸新幹線の改札口でした。
スムーズな乗り換えのお陰で移動時間がまるっと自由時間になり、ゆとりが生まれました。
東海道新幹線を使うことがほとんどなので、お隣のホームに停まる東北新幹線など、見慣れぬ車両をわくわく眺める。
思えば北陸新幹線を利用するのも初めてでした。
数日前に連絡を取り合いながら、隣の席を取れるように友人とタイミングを揃えて指定席を購入。チケットレスにてPASMOと連携させたのも初めてで、新幹線の改札口を通るまではドキドキでした。
PASMOで新幹線に乗れるだなんて本当に便利で驚きです。
車内で過ごす時間が長いので、朝食とおやつを持参。
2人分作った私セレクトのおやつのアソートバッグのひとつを、上野から乗ってくる友人の席のフックにオプションのように掛けて待ち構えました。笑
久々に会う友人。実に何ヶ月ぶりでしょう。顔が見えた時は嬉しくて高揚しました。無事に席で合流です。
友人が持ってきてくれたトランプの出番はまるで無く、シートポケットに挟まっていた旅のフリー雑誌の内容や、そこから膨らんだ今までの旅のお話、最近どうしていたかなど、積もりに積もった話に花を咲かせました。
羽黒トンボ
9:13福井駅着。
新幹線からハピラインへと乗り換える改札口で迷子らしき羽黒トンボを見かける。迷い込んで外に出られなくなったと思われ、誰かに踏まれてしまってもいけないので、ちょこっとお外まで。
蝶と違って、指に鱗粉は付着しませんでした。自然界の生き物の誘導は難しいですね。思うように飛んでいってはくれませんでしたが、あとは好きな所へ好きなタイミングで。
外へ出られない終の棲家となりうる改札階よりは、どこか無事に緑と水のある場所へと行ってくれたらそれで十分です。
ぜんぜんわからず残念でしたが、推しキャラ(推し路線?)がいたりするのかな、なんて。
知ってる人はきっとすごく盛り上がるんだろうなぁ…!
車窓より帰路の心配
福井駅で帰りの新幹線のチケットを先に取っておこうと調べると、なんと、午後の便はどれも満席!グリーン車までいっぱいでした💦
長い夏休み中の呑気な私と違って、次の日お仕事のある友人はどうやってもこの日には帰らなければならず。
せっかくのハピライン、車窓を楽しむ余裕などなく、終始スマホの画面と格闘し帰路を調べるふたり。北陸経由での帰路が難しいことが確定したので、ひとまず予定よりもさらに早めに福井駅に戻ることにして、東海道経由で新幹線や特急などを乗り継いで帰ることにしました。
9:58 武生駅着!
私達が向かうのは「和紙の里」でしたが、「そばの里」という大きな看板もあり、気になりました。
突然駅のホームに現れた巨大な龍。
越前の伝統工芸ですべて作られているようです。
ここ数年、不思議と龍や天狗に縁があり、行く先々で突然めぐり逢います。
調べてみました🔍
縁起物ということですね。
突破石の袋詰めや配布なども、各処で行われているようですよ💡
いざという時の判断と行動
そうそう。行きの新幹線の中で、私が以前に遭遇した電車内での救護の話になりました。
車内で転倒して動けなくなってしまった方がいて(私は夜勤明けだったこともあり寝ていて悲鳴で飛び起きた)、ひとまず動かさずに呼びかけにて意識確認、返答があり頭は打っていないということで意識はクリア。万一のことを考え頭は動かさずにおき、私のマフラーを枕にする。腰を強打したか脚の付け根を痛めてしまったとみられ呻いているため、車両後方のSOSボタンまでダッシュし車掌さんに連絡。次の駅で停めてもらうことになった。その際にドアの場所を伝え、状況説明をして動かしてはいかないことを伝えたのですが、次の停車駅で駅員さんが持ってきたのは車いすだったというとっても残念なお話。
大腿骨頸部・転子部骨折の可能性もあるため、起こしては(動かしては)いけないと伝えたことが、駅員さんにまではそれが伝わっていなくて落胆。
病院とは違い、“動かしてはいけない=ストレッチャーの準備”とはいかず、「ストレッチャーを用意してください」とはっきり指示しないとだめなんだなと猛反省したというお話。
そして車いすやストレッチャーは、車両の中まで入ってきてほしかったことも。倒れた人を無理に起こして電車から降ろしホームまで歩かせるなんて信じられませんでした。鉄道会社の救護マニュアルと研修のあり方はもう一度見直す必要がありそうです💦
皆様も、いつかどこかで万が一そのような場面に遭遇した際は、このお話をどこか頭の片隅にお含みおきいただき、お役立てくださいませ。
緊急時のお話に戻るのですが。
「なにかが光ってるね」で終わってしまうのか、「あれは救助を求めているサインかもしれない!」なのか。
このような場合においても、危機意識を忘れず、判断できる知識がほしいなと思いました。
武生駅、素晴らしいです!
知っているか知らないかで別れる運命、救われる命。
「人のために、知識はいくらあってもいい」と、介護福祉士を取るために通っていたアカデミーの講師がいつも言っていました。
バスで和紙の里まで行く予定でしたが、次のバスまで時間が空きすぎているため、移動手段を変えることにしました。
この日は晴天。さすがに炎天下を漕ぎ続けるのは怖ろしくレンタサイクル案は早々に却下、遠回りして帰る帰路のことを考えて体力温存に徹し、ここはタクシーを利用することに。
乗り込んですぐに運転手さんが「提携往復チケットはお持ちですか?そちらを買っていただくと安く済みますよ」と教えてくださり、一旦降車してチケットを買いに観光案内所へ。その間、待っていてくださった。
提携の場所なら片道500円で行けるのだそうで、帰りの分も一緒に往復チケットを購入しました。親切なタクシーの運転手さんに本当に感謝です。
和紙の里に着くと、メーターは3000円以上にもなっていました。
日本の紙幣誕生の地、お札の故郷
パピルス館では紙漉き体験もできます◎
1階 第1展示室には東山魁夷の版画作品と文筆作品、『紫式部と源氏物語』縁の作品が展示されていました。
ひとり掛けのソファが用意されていて、東山魁夷が愛した音楽を聴きながら作品に浸ることができる空間が築かれていました。
ちょっぴり燻したような香りが室内に漂っていたので、てっきり作品に虫がつかないように管理されてのことだと思ったのですが、作品自体の保有する香りだという、後の館長談でした。
いよいよ写真展のある2階へ。
実はHoleden.さんが在廊していらっしゃるかもわからずに突撃しました。
ここに来ることを言わずに来たため、とっても驚いてくださいました。
Holeden.さんの写真はいつも福井県で撮られているのだと伺っていたので、どうしてもこの福井の地で福井の風土を感じながら越前和紙に写る写真たちを眺めてみたかったのです。
それが今回の遠足のメインイベントです。
越前和紙と光沢紙との違いも、改めておもしろいものでした。
【越前和紙(局紙)】
越前和紙『局紙』に印刷された、Holeden.さんの撮られる「風景と人」、相性は抜群です。
殊に植物や衣服の素材、サビなどが柔らかな空気や風合いを纏わせ陰影を落とし、そこにあるものを尽く味わい深く写し、優しい背景と物語を想起させます。
植物や、暗中に照らされる肌の質感は静かに力強く息吹を宿していて、それでいてあたたかみがあり滑らかです。
呼吸をしている写真と例えたらわかりやすいでしょうか。
【光沢紙】
雪のように見えるこちらは波の泡。
光沢紙の作品の中で一番好きな作品でした。
光沢紙は水や影との相性が抜群に感じました。
越前和紙では伝えられない情報が真っ直ぐに載ります。水や泡などの透明感や細く細かな光をクリアに繊細に映し出し、影の濃淡や奥行き、髪の1本1本の質感を如実に捉える様は光沢紙ならではで、その背景や表情から連想される心情や物語を直接的に伝えてきます。
『風景に人を配することはフィクションであるが、その中で生まれるものはノンフィクションでもある。』
─ ホールデン.
私の祖母は趣味で七宝焼の作品を作る人だったのですが、“作品は額までが作品”と言っていました。
Holeden.さんの作品にはそれぞれ木製の額が使用されていたため、なぜそれを(色も含めて)選んだのかととても気になり質問をさせていただいたりもしました。
同じ作品でも、横浜で観た時とは違う色の額に入っているものもありました。
ところがこの作品と額装、思っていたより深くて難しい問題のようです。
作品(中身)で勝負をするのか、額までをひと作品と考えるのか。
飾りといえば飾りであるし、作品とみなすなら作品であり。捉え方も人それぞれで。
なにが良くてなにが悪いとは一概に素人からは言えず、何を伝えたいのか伝える作者側の考え方や意図で選んで決めていく重要かつ繊細な部分でもあるのだということを感じました。
旧福井銀行岡本支店の会議室をそのまま活用しているというすぐお隣の第2展示室にも寄りました。
第2展示室や、建物のすぐ右隣りにある紙の文化博物館でも、額とその内側のマットが気になって仕方がなく。
額とマットにまで凝ったこだわりを感じられるものの多い印象でした。
これからも、展示を拝見する機会があった際には、そういった細かな部分にももっともっと目を届かせて、展示の仕方や魅せ方についてもどんな違いや思いが込められているのか、表面だけではないところにも着目し観察していかれたらと思います。
日本全国の伝統的工芸品が載っています!知らないものも多くてお勉強になります。
越前和紙は1300年の歴史を有するそうです。
別館には様々な技法や模様の和紙が360点も展示されていて圧巻でした。
特別展示コーナーと、和紙の歴史・文化ゾーンでは、新版画の版画家 川瀬巴水の有名な作品の数々と、仕上がるまでの工程やフィルムでの作業映像など、貴重な資料を観ることができ感激しました。
寸分違わず色付けが重ねられていく様はもはや神業であり、私の理解を超える細やかで迅速な技法。ひとつの作品を作り上げるのにかかる手間と根気と正確さに何も言葉が出てこず、出てくるのは感嘆ばかり。
緻密な作業、頭が良くないと版画はできないと確信したのでした。
岡太神社・大瀧神社
雲行きがとても怪しかったけれど、せっかく紙の里へ来たので、紙祖神『川上御前』の祀られる岡太(おかもと)神社と大瀧神社へもお詣りに。
連結した社殿は複雑な屋根の形をしていて、国の重要文化財です。
大徳山へとつながる山道が伸びていました。
時間にまだ余裕があったので、そちらから入山し奥の院や神籬(ひもろぎ)の大杉を目指すことに。
私達、以前にも逗子・葉山で予定になかった登山を始めたふたりです。笑
今回も登るつもりはなかったのですが!
なぜ人はこうも山に登ってしまうのでしょう…。
それは、そこに山があり、まだ観ぬ景色を観たいからです。
※ただし、無謀なことはしません
コンクリートの道が終わると、いよいよ草木が生い茂り、砂利道に。
さっそく蚊の襲撃という名の歓迎を受けました。
その後も登山中は永遠に歓迎を受け続けることとなり、蒸し暑さもあって手持ちの扇子で扇いで風を起こし続け、こちらも蚊を停まらせない作戦に打って出る。
一箇所も刺されずに帰ってこれたのが奇跡というくらい、終始ものすごい蚊に襲われての登山でした。
入山してすぐ、曲がりくねった急な道が容赦なく続きます。
表示を見ると2/17…!
どこかにあったはずの1/17を見逃してしまったので、また帰りに探すことにします。
ちょっと視界が開けました。
あれれ!8/17を、見逃しました。
途中、カサカサッと音のする方を見ると、木の根の剥き出しに張る傾斜に小ヘビくらいには太い大きなトカゲがいました。
そんな大トカゲを、行き帰り合わせてたくさん見かけました。
それから今度はカタカタカタ…
姿こそ見つけられませんでしたが、キツツキの木をつつく音が響きます。
「アンコール!アンコール!」
と、森の演奏家を盛り上げました。
山が豊かな証ですね。
「絵に描いてあるほど急ではありません(たぶん)」
看板にひとつひとつ返答してしまう。笑
そして看板を撮るのに扇ぐ手が少しでも止まると、すかさず蚊の襲来に遭います💦
蚊が停まるのが速いか、
撮るのが速いか、合戦です。
次の看板が楽しみで、次の看板には「がんばれ」って書いてあるか無いか、賭けをしてみたり。
私❌
友人⭕
正解は…
ようやく道がなだらかになりました。
と、少し先を見てハッとしてフリーズしてしまいました…!!!
ここでも天狗が急に現れ、鳥肌が立つ私。
この記事の初めの方にも綴りましたが、私は龍と天狗に本当によく巡り逢います。
ここの山を守ってくださっているのでしょう。そして私達を含め、登山者みんなの安全も。
きちんとご挨拶とお礼をして、右手を向くと本当に第1のゴール地点が目の前にありました。
そしてここまで30分以上。まだどなたともすれ違っていません。
神聖な空気を深く吸い込み、しばしの休憩を挟み次なるゴール 神籬(ひもろぎ)の大杉へ。
みつけられたらラッキー!かも?
「杉すごすぎ!」というオヤジギャグが意図せず飛び出してしまい、ふたりで大笑いしました。
神籬の大杉
神籬(ひもろぎ)とは、
この山は天狗以外にも、黒蝶にも守られています。登っている途中、奥の院、そしてこの杉の周りなど至るところで黒蝶をみかけました。
人の声が久々に聞こえてきました。
どうやら山頂を目指す方々のようです。
昼食の時間を登山に当てたため、貴重なエネルギー源となりました。
きのこの山
調べてみますと、
このお花が咲いたようなどんぐりのようなきのこ、『エリマキツチグリ』と言う無毒で不可食のきのこでした。
小さなトラップ
下山時も蚊の襲撃はやみません。
見にくくてすみません。
藤色のお花が散っている箇所を見つけ「なんだろう?」としばし覗き込んで眺めていると、ものすごい数の蚊が一瞬にして集ってきました。
その光景に「これは蚊によるトラップだったんだ!」「私達、まんまと引っ掛かってるね」ってことにしました。笑
登ってきた急な坂を、今度は下っていかなくてはなりません。
下りはさらに厳しく、ズルッと滑ってヒヤッとする場面もありました。
そのうち滑っても姿勢を立て直すのが上手くなり、スッとかっこよく止まれるようになりました(?)!笑
笑いながら山を下るとたいへん愉快ではありますが、脚に力は入りません。
下山時の笑い過ぎには注意しましょう。
『あべまき』という、100%人の名前にありそうな木もみつけました。
それで思い出しましたが、最初に訪れた美術館の第1展示室で読めない表記の漢字があり…
Q.『総角』
こちらの漢字、読めますか?
A.『あげまき』
“あべまき”と“あげまき”、今回を堺にしっかりと覚えました!
その後は雨にも降られず、順調に下ってきました。
天狗の伏線がこんなところに!
下山時に気づくなんて。
麓は蒸していて、山上は幾分か過ごしやすかったのだと知りました。
復路
さよなら福井、また来ます。
来たルートでひとまずハピラインの武生駅へと戻ります。
帰りのタクシーの運転手さんも優しく、おすすめの場所や土地の説明をしてくださいました。
帰りのハピラインの中は自ずとおやつTimeとなりました🍪🎶
新幹線の出発時刻までの微妙な時間を待合室で過ごしました。
出発が近づきいい香りのする越前そば屋さんを横目にホームへ。
もうあと少し待機時間が長かったら、お店に入れたのに!残念でした。
次訪れたときは、紙漉き体験も越前蕎麦もゆっくり味わいたいです。
ひとつめの新幹線は福井から敦賀へ。
途中「越前たけふ駅」に停車。
…ん?おやおや??
そういえばタクシーの運転手さんに、
「武生駅は、新幹線の方ですか?ハピラインの方ですか?」と聞かれました。私達は来た道を辿って戻る頭しか無かったので、迷うことなく「ハピラインの方です」と答えていた。
もしかして…!?
そういうことですね…!!
私達は時間をかけて遠回りをしてしまっt……
いや!怖ろしいので今は考えず、地図を見ないでおきます。笑
敦賀駅からは「特急しらさぎ」も「サンダーバード」も候補としてあがりましたが、どちらも次の時間までかなりあるためタイムロスに。
特急をここで40分待つより、すぐに出発する北陸本線新快速に揺られて50分後には米原に着くという方を選択。
新快速で米原まで地道に駒を進めることにしました。
この先の米原駅では乗り換え時間がタイトで、窓口へと駆け込んで新幹線のチケットを購入するなどの手続きもありギリギリになることが予測されたため、後の新幹線の中で食べるものや飲むもの、お土産類を敦賀の駅で購入しておくことにしました。
北陸本線新快速は、ボックスシート型の座席でした。快速なので、特急料金もかかりません。言わばローカル線です。
途中には「虎姫」なんていう可愛い名前の駅もあったりして。
18時台の新快速は下車する人も少なく、米原へ向かわれる方ばかりでした。
そして突如視界に入る海。…海?!!
「えっ!?」となる私達。
スマホの位置情報をオンにして現在地を確認すると…
琵琶湖でした!!
米原駅到着。
ふたつめの新幹線は東海道新幹線で米原→東京です。
急いで新幹線のチケットを購入しに窓口へと向かいます!
調べると『ひかり』は1時間に1本程度のため、帰宅時間を考えるとすぐ後に発車する次の新幹線には乗りたい…!!
ところが次のひかり、指定席だと隣同士ではもう空いていないとのこと。
出発時間も迫っていたので選択の余地もなく、仕方がないので友人にも確認をして「ではそれで…」と言いかけたところ。
「あ、グリーン車でしたら隣同士で空いていますよ」と言われ、ハッとして友人と顔を見合わせる。
すでにここまで長い時間電車を乗り継いできた疲れもあり、知らない人と隣同士で満席の車両の中をあと2時間弱無言で乗り合わせることを考えると、多少金額がかかっても友人と隣同士で寛ぎ気兼ねなくお話をして帰って来られる方がいいなと瞬時に気持ちが切り替わり、友人も頷いていた。
─というわけで。
こんなに広いの!?
このボタンは何!?
足置きが動く!!
と、いい歳して大はしゃぎ。
そんなこんなしているうちにすでに新幹線は発車していました。
座席に備え付けられているボタンは、とりあえずすべて押してみました。笑
シートの読書灯が点灯して「わ〜♡」。
さらには笑顔の素敵な乗務員さんがおしぼりまで持ってきてくださり、キュン。
まるで飛行機のビジネスクラスのようです!
そのおしぼりがまた分厚くて大判、良質な素材で。
グリーン車に乗車していたのは私達の他に、もう二組だけ。
快適以外のなにものでもなく、グリーン車にして本当に良かったと思いました。
いつも新幹線は自由席か指定席で、普段はこんな贅沢はしません。きっと今回のようなことがない限り、この先いつグリーン車に乗ったかもわかりません。いい経験ができました。
ところで。
ひとつだけ押しても何も起こらないボタンがありました。
座席の下から上向きに矢印3つのマーク。足元から風でも起きるのかな?なんて押してじっと待ってみましたが、何も起きません。
恥を忍んで先程おしぼりを持ってきてくださった乗務員さんを呼び止めて伺ってみると、冬限定の足元のヒーターだそうです💡
「申し訳ありませんが、ただいまご使用いただけません」と再び素敵な笑顔。笑
そういえば、先程から通路を往来する乗務員さんの手には決まって飲み物などの入った籠が提がっている。
!!!
そっか!これは💡
自由席や指定席に乗車している時、いつも「◯◯駅に近づいて参りましたので、これをもちましてモバイルオーダーを終了させていただきます」とのアナウンスを耳にしていたことを思い出す。
体験するなら今しかない!と、友人にさっそく提案。
シートポケットのモバイルオーダー表のQRコードからメニューページを開いて一緒に見てみました。
お酒やソフトドリンクはもちろん、おつまみやお弁当、お土産物まで揃っています。
私達の目に止まったのはアイスです!
“カチコチのアイスを食べやすい硬さになるまでしばらく出しておく”なんてお話は、新幹線の楽しみとして有名ですよね。
グリーン車に乗ったことのない私たちにとってはそれさえ未経験、ここぞとばかりに限定復刻のメロンアイスをオーダー🙌🙌
昼食を摂れなかったので、お腹はぺこぺこ。
敦賀の駅で買って準備しておいた飲食物をそそくさとテーブルに並べて、優雅なお食事Timeに移ります。
めちゃくちゃ美味しかったです!!!
他にも長〜い細巻きを1本買っていたので、セロハンを剥がして海苔とシャリを合体させる作業をしていたのですが、車両が思いの外揺れ、コロコロコロ〜っとテーブルの上を海苔巻が転がって納豆がはみ出しあわあわ。右手は飲み物がこぼれないように抑えたりと、とっ散らかっててんやわんやしているところにアイスが到着😂
「お食事中に、失礼いたします」と、素敵な笑顔の乗務員さん。
ぜんぶ見られた😳恥ずかし〜笑///
顔から火が出そうな時にはアイスがクールダウンにちょうどいいということで(?)
ちょっと時間を置いてからいただきます♪
ちなみに、モバイルオーダーされたものを運んできてくださる乗務員さんのことを『パーサー』と呼ぶそうです!
たいへん美味でございました💕
帰りは本当にどうなることかと思いましたが、結果オーライ✨
次回の楽しみを残す最高の旅の締めくくりとなりました。
水族館で買ったというそのトランプは、海の生き物が描かれていて名前がそれぞれの札に書いてあり、別紙には説明文も。
ひとりが名前を言わずに説明文だけを読み上げ、もうひとりがその説明を聞いてなんの生き物かを当てる、といったシンプルゲームになった。
トランプやらないんか〜い!笑
・オルカとイルカの違い
・オルカとシャチは同じ?
・マンタとエイの違い
・ジュゴンとマナティの見分け方
・そもそもその2種とシロイルカとの違いって…?
などなど。気になることも知らないこともいっぱいでてきて、本当にお勉強になりました。
2時間などあっという間で、無事に日帰りにて東京に戻ってきました👏👏👏
たった1日で福井へ行って帰って来るという、ぎゅぎゅっと日帰り弾丸の旅でしたが、夏の思い出が知識と共にまたひとつ増え、行ってみれば大満足、帰ってきたらご満悦な遠足となりました。
Holeden.さんの写真展は、いよいよ残すところあと2日です。
ぜひお近くの方、ご興味を持っていただけた方は越前和紙の里へ足を運んでみてください📃
▼福井テレビホームページから
写真展のニュースをご覧いだけるようです。
和紙を通して、昔日からの人々の営みや紙の役割に想いを巡らせると様々なぬくもりが見えてきました。
小さな違いに気づいていくこと、
小さな幸せに感謝していくこと、
小さな努力を重ねていくこと。
常々その大切さを感じます。
そしてそれは日々の営みの中にあるということも。
勢力の大きくゆっくりな台風がまだまだ日本列島に停滞し迷走しております。
皆様、どうぞ無理なくご安全に。