17年間憧れたメイド服を着るために人生かけた話


私が初めて@ほぉ〜むカフェに出会ったのは中学生の時。何をきっかけにかは忘れたけどメイド「hitomi」という存在を初めて見た時、あまりの可愛さに全身に稲妻が走った

「「「「なんだ、この可愛い女の子は!?」」」」

そこからブログを全て読み漁り、私はメイドひとみんの虜になった。

そして当時やっていた@home roomという動画コンテンツで動くひとみんを見た時、見た目が可愛くて萌え萌えで溢れ出るきゅるきゅるオーラなのに喋るとめっちゃ陽キャなギャルじゃん!というギャップに更にグッと心を掴まれた

私の中で秋葉原=ヲタクの街。そこで働くメイドさんはもれなく全員語尾が「にゃん♡」みたいな、極端な言い方をするとブリッコを想像していたので(失礼)動画で喋るひとみんが全身ピンクでフリフリのメイド服なのに「ねぇウケる!ひとみはさ〜」と等身大でいる姿に今までのメイドの概念をいい意味で壊され、勝手に親近感まで抱いていた。

大袈裟でも何でもなく毎日ホームページをチェックしてひとみんの画像を保存してハピハピ⭐︎モーニングのヲタ芸動画を見てMIXやロマンスを覚えた。
今でこそ女の子のヲタクは当たり前だけど当時はアキバ系と言われヲタクは馬鹿にされていたし、ましてや田舎に住む私の周りの友達には「やばい!ヲタクじゃん!」と笑われたが楽しかった。ひとみんを色んな人に見せてまわった。

そんな私の初めてのご帰宅は高校生の修学旅行。
九州のクソ田舎から初めて行った東京、周りの友達はディズニーランドに大はしゃぎしていたけど私は@ほぉ〜むカフェが世界中のどの場所より夢の国に感じた。

「おかえりなさいませ」と言われた時、あまりにも幸せ過ぎて涙が止まらなかった。店内ではいつもYouTubeで聞いていたTEAM純情が流れて、目の前には動画でいつも見ていたPa⭐︎lletの親須みぃなちゃんがいる。
伝説の萌え萌えドリーミングゆめさんに「17歳って事は私たちメイドと同い年ですね!」と言われた瞬間だけは苦笑いを浮かべたが(最低)もうとにかく楽しかった。

そして私は千と千尋ばりにこう思った

「ここで働かせてください!!!!」

次の日ホテルの朝食バイキングで頼まれてもないのに勝手に友達全員のオムレツ にケチャップでイラストを描き同じテーブルのメンバーを巻き込んで愛込めをした。(当時それに付き合ってくれた友達、みんな良い人だったな…と今でも思うよ。ありがとう。)

そして修学旅行が終わり進路の時期になった時、親と担任に「東京に出てメイドさんになる!」と宣言したのである。
親と担任は私の知らないところで面談をするぐらい本気で頭を抱えたらしいが、私はメイドになったら名前どうしようかな!とか呑気なことばかり考えていた。

しかし、ある日担任に

「メイドって可愛くないとなれないんだぞ。お前は鏡見たことあるか?」

と言われた

そうだった、メイドさんって可愛くないとなれないんだ…まさに灯台下暗し。
そして「そもそもメイドって仕事が何十年も出来るわけないんだから現実見ろ」と言われ目が覚めた。私の夢は儚く終わった。

※ちなみに、この話をすると「その先生ひどい事言うね」と言われるけど私はこの担任の言葉にとても感謝しています。だってそのまま受けていたらどう考えても受かる訳なく東京で路頭に迷うだけだったのだから。先生本当にありがとう!


なんやかんやで美容の仕事を目指し専門学校に通うが、東京で開催されるヘアコンテストの応援という理由にこじつけて年に一度秋葉原に行った。
そこで今の私の最大の生きる理由、まゆみに出会う。
昔からひとみんが大好きで、と熱く語る私に共感してくれて「いつか会えるといいね!」と盛り上がり仲良くなれた。

そして次の年、初めてひとみんに会えたのだ。

生で見るひとみんは衝撃だった。@ほぉ〜むカフェのメイドさんはもれなく全員可愛いんだけど身にまとうオーラが1人だけ違う。想像してたより何億倍も顔が小さくてスタイルが良くて画像で見るよりとんでもなく可愛かった。

チェキ撮影で名前を呼ばれステージに行って「初めまして!」と言われた時、信じられないぐらい号泣しながら「ずっと…大好きで…いつも見てて…」と嗚咽まみれで喋る私に「えー!そうなの?嬉しい!ありがとう!」ってまっすぐ目を見てキラキラ笑顔で言ってくれたひとみん。中学生の頃から画面で見ていた憧れの人。卒業でも何でもない日にあっとのステージであんな嗚咽まみれで泣いてるヲタクは後にも先にも私しかいないのでは?と思うぐらい酷い状態なのにひとみんは私の言葉ひとつひとつをしっかり受け止めて話してくれた。

ただ可愛いだけじゃなくてその丁寧なお給仕スタイルを見た時「あぁ、この人を好きになって本当に良かった。」と改めて思った。

その後、ひとみんのTwitterを見て私は更に大泣きする。

嘘だろ?夢か?

私がひとみんのメイドになって良かったと思ってくれる理由にほんの少しでもなれたなんて。

人間誰しも生まれてきた事に意味があるなら私の生まれてきた意味はきっとこの瞬間だった。

美容学校を卒業して社会人になっても連休は全て秋葉原で過ごした。甘ったれな私は仕事をナメるな!と、まゆみに怒られながら紆余曲折ありつつも仕事を自分の中で精一杯やり遂げ、最終的には関東に引っ越してきた。

すごい、@ほぉ〜むカフェ。私の人生すぎんか?



そしてそんな私があっとフェスでメイド服着用体験に当選したのだ(ここからやっと本編)(前置きマジで長くてすみません)



今までも何度か着用体験は応募したものの当選するわけもなく、まぁ私は一生ヲタク側の人生だから仕方ないのか!と諦めていた。

今回も一次で落選していたし、何よりよく考えてみれば私はもう30代。メイドに憧れていたあの頃から何年も経って見た目はもちろん体型だって酷い有様。こんな私にメイド服を着れる資格などない。

でもやっぱり捨てきれない一部の望みにかけたかった。

二次先行で応募できるメイド服一覧を見る。私は正直生まれてから一度も標準体重にすらなったことないデブ。Mサイズすら怪しいがまゆみからの「Sいけるよ!」の一言で「え〜い!どうせ落ちるだろ!応募しちゃえ!」とヤケクソで申し込んだ。

Mサイズの落選メールが届いた時落ち込んだ反面、「ほらやっぱりな!」とお菓子をやけ食いしながら自分を納得させた。そしてその1時間後Sサイズ当選のメールが届いてしまうのである。

本来憧れのメイド服を着れる!と喜ぶ場面だが、お菓子やけ食いした醜い体を見て冷静に焦り始める。あの担任の言葉が蘇った。

「可愛くないとメイドにはなれない」

そうだ、今の私にメイド服を着る権利なんてなかった。

落選したお嬢様のツイートを見ては「自分のせいで1つ枠を奪ってしまったのではないか…」と自責の念に駆られたし、あっとフェス当日Sサイズのメイド服が入らずチャックを壊し前代未聞の出禁になる自分の未来が見えて何故Sサイズを応募してしまったのかと酷く後悔し、大泣きした。

散々泣いて、もうこれ以上後悔しても仕方ない!と吹っ切れた。そして生まれて初めてのジムを契約して着用体験までの1ヶ月、人生をかけたダイエットを始めたのである。

毎日お米を2合は食べる私。ラーメンを食べに行けばもちろん毎回大盛り。食後はもちろんお菓子爆食い。そんな私が炭水化物を一切禁止し、1日の摂取カロリーを最小限に抑え仕事が終わればジム。休みの日もジム。いつものダイエットなら「今日ぐらい良いや〜」となるけど今回は全くならない。すべては大好きな憧れの@ほぉ〜むカフェのメイド服を着るため。

結果、私は1ヶ月で6キロのダイエットに成功した

当日に備えて美容室も行ってまつ毛パーマも終えてパニエもローファーもニーハイも装飾もアクセサリーも全部完璧に揃えた。



しかし

あっとフェスは台風で中止になってしまった。



天候の事だから誰も悪くない
運営サイドも本来の発表時間を大幅に過ぎての報告だったから相当悩んだ上での結論だと思う。

悔しいとか悲しいとかそんな簡単な言葉で片付けられるものじゃなかったし、「しょうがないよね」で諦めるにはあまりにも酷な現実過ぎた。

やっぱりメイド服は可愛い人が着るものだったんだ。私はどう考えてもヲタク側の人生だもんね、メイド服を着ようなんて考えがおこがましかった。キラキラしてるメイドさんは自分がなるものではない、憧れるもの。

何度も何度も言い聞かせたけどあの憧れのメイド服に袖を通す事を夢見てた事実は変わらなくて。

とにかく、一度でいいから着てみたかった

中止のお知らせの後、同じ思いをしているお嬢様のツイートをたくさん見かけた。悲しむ人、感情をどこにぶつけていいか分からず苛立つ人、@ほぉ〜むカフェを嫌いになりそうになる人、しょうがないよね、と諦める人。

全員の気持ちが正解だと思ったし、それを批判的な目では一つも私は見れなかった。だって全員同じように着用体験にかけていたのだから。全員がやり場のない気持ちを持って当然で、その表現がひとりひとり違うだけ。
そしてそれぐらい@ほぉ〜むカフェを愛しているということ。

ひとしきり悲しくて大泣きした後YouTubeでアワードを見ながら1人でやけ食いパーティーを開催した
アワードでは表彰されるメイドさん達が全員キラキラしていて、その場にいる妖精さん含め全員が@ほぉ〜むカフェを愛してるのが伝わる表彰式だった。そして最後のひとみんのスピーチで「あぁ、私はやっぱりあっとが好きだな」と改めて思わされる。

メイド服が着られなくたって、@ほぉ〜むカフェは常にご主人様お嬢様のためにある場所なんだ。そう思わせてくれた。

その後お気持ちツイートしたら謎に伸びて人生初のプチバズを起こした。

そして「必ずリベンジの機会を設けます」という深沢さんとHさん🧚のツイートを見て私は再度大泣きした。

(※ちなみにまゆみ曰く「あっとフェスの為に凄いダイエット頑張ったお嬢様がいるらしいぞ…」と会議の時に🧚さん達の間で話題に上がったらしい。変なプレッシャーをかけてしまってすみません……)



そして振替が決まり、11月までに追い込みをかけて5日ついに着用体験が決まった

最終的にダイエット開始時から9キロ痩せた。人生で初めて美容体重になれたのに、何故か気持ちは上がらなかった。

私の大好きな下妻物語という映画のセリフで

「人間は大きな幸せを目の前にすると急に臆病になる。幸せを勝ち取ることは不幸に耐える事より勇気がいるの」

というものがある

まさしくそれだった。

3日に行われた着用体験に参加したお嬢様のツイートがみんなキラキラしていて全員可愛くて「本当にこんな私がメイド服を着ていいのか?」と悲しくなったし、何より「このメイド服着用体験が終わったら私は何を目標に生きればいいのか?」と胸が苦しくなった

着用体験が当選してからは3ヶ月弱ほどしか経ってないが、メイド服を着たい!という思いは密かに17年分あった。
人生の半分以上は@ほぉ〜むカフェのことを考えて生きてきた。
そんな私が憧れのメイド服を着ることが幸せ過ぎてたまらなく怖かったのだ。

そんな事を考えて、一睡も出来ず当日を迎える。




当日、アキカルで着用体験を待ってるお嬢様が全員若くて可愛くてやはり場違いなのでは…と、震えながら体験会場に向かう。

着用体験会場では、まずメイド服の着方から細かくレクチャーしてくれた。メイド服を着るにあたっての心得、メイドとしての立ち振る舞いを教えてくれる

そして私はずっと憧れていた念願のメイド服に袖を通し、@ほぉ〜むカフェのメイドとしてのお給仕を体験した。

すると、前日まであんなに不安だったのが嘘のように全てが楽しくて目に映るものがキラキラしている。最初は緊張して上手く出来なかった愛込めや萌え萌えなポーズもノリノリで出来てしまう。

動くたびにパニエがふわっとするスカートも歩くとなびくリボンもポーズをするたびに揺れるフリルもやっぱり何もかもが可愛すぎるメイド服。

参加していたお嬢様たちも最初の強張っていた表情が全員ほぐれ、メイド体験を心から楽しんでいて夢のような空間だった。

本当にお世辞でも何でもなく全員現役のメイドなのでは?と思うぐらい可愛かったしプロ意識が高いな、と側から見ても思うような素敵な人たちばかり。

そして私は気が付いた。

「可愛い子がメイド服を着てるんじゃない、メイド服を着ることで皆それぞれ輝くんだ。」



メイド服を着ると自然と背筋が伸びる、笑顔になる、いつもなら出来ないような可愛らしいポーズや言動を気が付いたら出来ている

まるで魔法のようなもの。

「メイド服は心にも着ます」
着用体験のはじめに言われた言葉そのものだった。





それと同時に今お給仕している現役のメイドさん達の凄さも痛感した。

まずメイド服、9キロもダイエットしたんだから余裕だろ!と思ったが可愛く着こなそうと後ろのリボンを締め上げると苦しいし、何よりリボンの結び方がとんでもなく難しい。
でもお屋敷で適当にメイド服を着てるメイドさんなんて1人もいない。当たり前のように360度どこから見ても可愛いメイドさんはお給仕のたびにこんなに手間暇をかけてメイド服を着ているんだ…と驚いた。

そしてラテのお絵描き。
ソースは思ったように出なかったり、もしくは出し過ぎたり。そんなコツのいるお絵かきをリクエストを聞き即興で、尚且つお話ししながら仕上げるメイドさん。全員凄過ぎる。無言でやっても上手に描けないのに…

最後にチェキのお絵描き。
今までたくさんお絵描きしてる姿も、お絵描きのバリエーションもそこそこ見てるので正直やる前まではかなり自信があった。
「まぁ大体こんな感じで描こうかな」とプランも決めていたし、2分間でとびきり可愛いチェキを仕上げるつもり満々で挑んだ。
でも想像以上に2分間は短くて、気がついたらあっという間に時間が過ぎてしまう。
「え、普段メイドさんはこれをあんなにガッツリ話しながらしてるのか?!」と心底驚いた。
お絵描きして相槌打ってニコニコして…普通それを全部やろうと思ったら何かが疎かになる。でもメイドさん全員当たり前のように仕上げるのだ、しかもとんでもないハイクオリティで。

こんな気付きは着用体験が無ければきっと一生分からないままだったと思う。

メイド服を着て嬉しい!楽しい!という気持ちと同じぐらい今回であっとのメイドさん全員のハイスペックさとプロ意識を理解するとてもいい機会になった。

@ほぉ〜むカフェ凄いよ、本当に。

数あるメイドカフェの中で好きになった場所があっとで本当に良かった。

きっと常に「ご主人様お嬢様の為にどうやったらもっと良いお屋敷に出来るか?」とメイドさんだけじゃなく@ほぉ〜むカフェに携わる人全員がホスピタリティに溢れていて20年間頑張ったからこんなに素晴らしい場所なんだよね。




改めて着用体験というこんな素晴らしい機会を与えてくださった関係者の皆様、メイドの皆様、🧚さん本当にありがとうございました。

きっと私が死ぬ間際に最初に思い出すのは今日の出来事です。



そしてこれから何を目標に生きれば良いんだろう、と途方に暮れていたけど新たな目標が出来ました。

今まで以上に@ほぉ〜むカフェを愛していきたいです。

全てのメイドさんや、妖精さんに感謝しながら推しとのかけがえのない最高の時間を@ほぉ〜むカフェで過ごそうと心に決めました。

だって広い世界で@ほぉ〜むカフェが一番素敵な場所なのですから。

“「おかえりなさいませ」をこれからも”
という言葉を胸に刻んで、私はキラキラしてるメイドさんに会いに今日もお屋敷の扉を開くのです。











最後に。

おーい!高校時代の先生〜〜!!!!

何年あるか分からないんだから、と言われた@ほぉ〜むカフェは今年20周年を迎えたし、十数年越しにメイド服着たよ!しかも人生で一番可愛い私になれたよ!!

家族のみんな〜〜!!!!

メイドカフェいつまで通うの?ってよく言ってるよね!死ぬまでだよ!だってここが私の家なんだもん!!!

そして愛するまゆちゃん!

まゆちゃんに一番見て欲しかったから今日まゆちゃんがメイド服を着付けてくれてる時から既に泣きそうだったよ。最高に可愛いメイド姿にしてくれて写真もいっぱい撮ってくれてありがとう。頑張ってよかった。まゆちゃんがいてくれるから今でもこんなに@ほぉ〜むカフェを大好きでいられるんだよ。
絶対叶わないと思っていたまゆちゃんの後輩メイドになるっていう夢を叶えさせてくれてありがとう。改めてメイド「まゆみ」の凄さに気付かされたし、より大好きになりました。
これからもずっとお嬢様としてそばに居させてね。


私が思ってること全部。


以上。メイドに一生なれないと思ってた女が死ぬ気でダイエットして憧れのメイド服を着る話でした。

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