剣道って、強くないとダメなの?
Voicyの放送「066.5|剣道って、強くないとダメなの?」を整えて+熱意アップでnoteにも掲載します。今後、お気に入りの放送はnoteでも公開したいと思います!
放送はコチラ↓
Voicyパーソナリティとして<『みんなの第二道場』あやめTの剣道ラジオ>ってチャンネル名で放送してるんですよ〜!!
・剣道の話を気楽に聴きたい。
・その時の熱量のまま聴きたい。(※時々噛む)
・たまにノリノリ過ぎるタイトルコールや関西弁を聴きたい。
・相談したい。
という方はぜひ、Voicyのチャンネル登録をよろしくです!(←言ってみたかった!)
剣道って、強くないとダメなの?
サブタイトルは、
剣道って、「やりたいからやる」じゃダメなの?
になるかな^^
…まぁ、強ければいいと思うんですよ?
…という感じで、「強さ」ってモチベーションのためにも、目標達成のためにも、とっても大切なことの一つだと思います。
「強さ=実力」
これはただ1日や2日、(長い目で見れば)1年や2年やっただけでは身につかない、積み重ねられた努力の結晶ですから、「強いのが正しい」「強くあるべきだ!」と思っている人を批判・否定するつもりは全くありません!!!
ただ、私は思うんですよ。
子供にしても大人にしても、べつに剣道って強くなるためだけにやってるわけじゃない人もいるって。
剣道をやっている以上、みんななんかしらの目的や目標を持ってやっているとは思います。「弱くなりたい」「下手になりたい」と思ってやっている人はいないでしょう。
でも、「強くなりたい」「上手くなりたい」の理由(目標)が、「強くなりたいから」「上手くなりたいから」だけの人もいるんです。
何が言いたいかと申しますと、同じ質問をした時、試合で勝ちたい子は「試合で勝ちたいからです!」と答えますよね。もっと明確に言える子は、「〇月〇日にある〇〇大会で必ず優勝して、全国大会に行くためです!」などと答えるのではないでしょうか?
そうじゃなくて、
・稽古をとにかく休まずに行く
・一生懸命汗を流して稽古する
・先生の指導を真剣に聞く
ことによって「剣道をやっている」という充実感を感じられたり、「楽しい!」「頑張りたい!」と思っている人もいるんですよってコトです^^
「それって素晴らしいよね!!」と私は思ってるんです。
それを見て、「強くなりたいって言ってるけど、口で言ってるだけよね?」「上手になりたいって言ってるけど、週3の稽古じゃねぇ…」なんて言う必要ないよねって。
どうしても長く剣道をやってたり、選手としてやってきた経験があったりすると、そうではない人の剣道を目にした時に、反射的にネガティブに捉えることがないとは言い切れなくて…。
これはVoicyではお話ししませんでしたが…
例えば、「AYAMEトレーニングジム」に週1回だけ通っているAさんがいるとします。Aさんは、「仕事が忙しくていつも帰りが遅いけど、週に1回はジムに行こう!」と決めています。Aさんがジムに通っている理由・目的は、「肉体と精神の健康維持」「軽い運動」「気晴らしやストレス発散」です。
同じ「AYAMEトレーニングジム」に通っているBさんは、週5回ジムに通っています。しかも、1日に2回(出勤前と退勤後)も通っていて、トレーニングや食事の知識も豊富。Bさんは、自身を正しい知識やトレーニングで鍛えるのが大好きで、それがジムに通う理由・目的です。
そんな「AYAMEトレーニングジム」の常連であるBさんが、週1で来るAさんと今日もジムで出会い、お互いに「こんばんは!」「今日は暑かったですね」なんて会話をした後、自分のトレーニングに入りました。
するとBさんは、「そういえばAさん、軽いウォーキング(もしくはランニング)と短時間の総合的な筋トレだけをして、『いやぁ、いい汗かきました!』みたいな満足げな顔でいつも帰って行くよなぁ…」と思い出します。
今日もそんなメニューをこなして帰っていったAさんに対し、「この人は分かってないな」「そんだけで鍛えられるわけないでしょ?」「できてるつもりなんだな」…などとBさんは思うようになりました。
…ここまでなら問題はありません。
しかしこの先、BさんがAさんに対して我慢できずに、「そんなトレーニングじゃどこも鍛えられないよ?」「週1じゃ筋肉つかないよ」などと直接本人に伝えたり、更にはそれを言った上で、「自分は2年前から週5で朝晩通っててさ。…まあ、初心者にそこまでやれって言うのは厳し過ぎると思うけど(笑) 最低でも週3とかさぁ。ホラ、『継続は力なり』って言うじゃん?週1は意味ないよ!」なんて、Bさんの過去の自慢話との比較トークが、聞かれていないのにスタートしてしまったら……大・問・題です!!!
「目的=目指すところ」が違えば、
「それに対する取り組み」は変わります。
Bさんは、沢山ジムに通って正しい知識のもとしっかりとトレーニングをこなし、食事などにも気を遣っている自分の方が正しいかのような錯覚に陥っています。
同じトレーニングでも、目的が違えば、取り組み方→その姿勢・結果(現在の自分)が変わるように、剣道でも「試合でたくさん勝つことを目指す人」と「稽古を頑張ることが目的の人」とでは、取り組み方やその姿勢・結果(現在の自分)が違うのは当たり前です。
「そうなんだけど、でもさぁ…」
ここでそう思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
…そうなんです。コレ、難しい問題なんですよね。
きっとこんな感じで混ざっているところが多いと思うんです。
【試合で勝ちたい派】
「試合で勝つことを目指した道場なのに、そんなつもりのない人が入ってきて困る。練習試合には全然来ないくせして、レギュラー落ちしたら『なんでうちの子は?』って文句を言う。実戦練習(練習試合等)に来ないで練習(稽古)だけ来る子が、その両方出て実力をつけている子と同じなわけがない。そういう子は、自分に合った道場を選ぶ方が幸せだと思う」
【稽古を頑張りたい派】
「うちは試合に出て勝つことよりも、『週〇回の剣道の稽古を一生懸命頑張る』方針で、そこに賛同した人が集まって今では大人数だ。…でも、昔試合で活躍していたらしい先生がうちへ来るたびに『これじゃ勝てない!無意味だ!』とみんなに言ってまわったり、試合場際で体格差があり過ぎる子供を『試合ではこのくらい意地を見せろ!』などと言って、思いっきり吹っ飛ばして転倒させたり、最悪捻挫をさせたこともある。うちはそういうんじゃない」
この違いが分からない人のほうが多いと私は考えています。
もしくは、分かっているけれど、
「それでも自分の子供も頑張っていると思うから…」
「どうしても子供を強くしたい一心で熱が入ってしまって…」
なんてケースもあります。これは要するに分かっていないということです。
私が「剣道って、強くないとダメなの?」と感じたきっかけが3つあります。
①なんとなく「強い人(高段者)は、そうでない人よりも剣道を真面目に熱心に頑張っている」かのような目で見られがちだから。(※確かにそうでない人に比べて稽古やトレーニング、練習試合・大会等、比にならないくらいされてきたのだと思います。)
②自分が館長になって剣道団体を立ち上げた時、「全国の舞台で会うことを目指して頑張りましょう!」と言われ、「剣道団体を立ち上げる・子供に指導する=全国を目指す」みたいな公式に違和感を感じた。
③コンセプトが「子供から大人まで剣道をしている人みんなで稽古や交流を楽しむ」の菖蒲稽古会で、張り合える相手がいるかどうかを詮索されたり、逆に弱いからみんなの邪魔になると言われた時。(「そういう稽古会じゃないとSNSやHP、要項で散々言っている。)
ここでサブタイトルの「剣道って、『やりたいからやる』じゃダメなの?」が出てきます。
同じ剣道の中でも、様々な目的を持ち、様々な稽古環境で稽古をされる方がいます。分かりやすくするために「試合で勝ちたい派」「稽古を頑張りたい派」に分類しましたが、私はどれも同じ剣道だと思っています。
「どちらか一方が剣道」じゃないでしょ。
自分とは取り組み方や考え方の違う相手を見ても、「私とは違うけど、あなたの剣道に対するスタイルはそういう感じなんだね!お互い頑張ろうね!」でいいと思うんです。
剣道を「試合で勝つもの」「強くなるもの」と信じてやってきた人は、それが一旦区切りとなる瞬間・終わる瞬間に剣道から遠ざかりがちです。引退・受験もそうですし、高校で剣道部辞めた時の私なんかまさにそうです。
当時の私なんて、出身道場の稽古に行くたびに「剣道部やめた=選手やめたから、ここで頑張っても無駄。強くなっても無駄。だって試合出れないし。」って思ってました。(失礼過ぎ。)出身道場は道連にも所属してませんから、試合もほとんどないんですよ。
まあそれほどまでの極端思考になるのも無理はありません。全国制覇を目指したチームでしたから。
沢山のことを教わり感謝しかしていませんが、振り返って私が思うのは、強さは生涯剣道にあんまり関係ないということです。勝つことを目的とした稽古や遠征を繰り返せば強くはなります。でもその先も剣道を続けるどうかはまた別の話。だって私の同期も後輩も、9割剣道続けてませんから。
おそらく、剣道を辞める理由あるあるが継続率を下げています。
というわけで私は、
「剣道がしたいからやる!」
という考えや行動を普及させたい!
そしたらもっと剣道する人増えると思う!
何が出来るか、今一度考えたいと思います!
※これは、弱いことや頑張らないことを褒めたり認めてあげましょうという話ではありません。
おわり。
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