藍染めって何だろう?
日本における”藍染め”という言葉の解釈は
他国と比べてちょっと複雑です。
でも、一個一個整理していけば、すごくシンプルだし、面白い。
その面白さと可能性を少しずつ知っていただけたらと思って、
書き始めることにしました。
今回は、まず「藍染めの捉え方」を簡単に書いてみようと思います。
STEP1 今の日本における、一般認識としての「藍染め」
(1)藍染めをざっくりと捉えましょう
今の日本において藍染め とは
『インディゴ』という染料を用いて染めること
もしくは
何かを藍色に染めること
としてひとくくりにされていると言っていいです。
現場人からすると、間違ってはいないが、納得はできないでしょう。
そのままですが、今の日本においてはこれが基礎です。
むしろそこから少しずつ理解を深めていただければ嬉しい限り。
(2)インディゴをざっくりと理解しましょう
インディゴの性質を理解しましょう。
ざっくりと、こんな感じです。
・水には溶けない物質です。でもアルカリ性の液には溶けます。
・空気に触れることで化学変化を起こし、青色を発色します。
・自らの体内にインディゴをもつ植物がインドをはじめ、ヨーロッパ・アメリカ・アジア・日本など世界各国に存在します。
・現在は工業的に作り出すことに成功しているので、大量生産が可能です。
インディゴという物質がが藍染めの主であること。
世界には天然の草木にインディゴを持つものが存在していることと同時に、
人の手で合成できるインディゴがあることを理解しましょう。
つまりは
天然のインディゴ(草木)を用いて染める藍染め
と
人工合成のインディゴで染める藍染め
が存在する、ということです。
STEP2 現場視点での”藍染め”と”インディゴ染め”
(1)Indigo Dyeing という表現
日本で売られている製品をみると、大きく分けて
”藍染め”として売られているものと
”インディゴ染め”として売られているものがあります。
しかし、どちらも一般的に英訳すると ”indigo dyeing” です。
なんかややこしいので、まずはその2つをざっくり分類してみましょう。
(2)現場人がざっくり分ける”インディゴ染め”
現場視点でいうと、”インディゴ染め”は
人工合成のもので染める方法という認識です。
価格も抑えられ、大量生産に用いることが可能なため
現在の一般的なジーンズにはこちらが用いられています。
また、市販されている”藍染めキット”も名前は藍染めですが、
内容としてはこちら側になります。
(3)現場人がざっくり分ける”藍染め”
現場視点から、インディゴ染めとの対比として表現するならば
”藍染め”は
天然の草木から得られるインディゴで染める方法と言えます。
簡単にまとめると、
インディゴ染め=Chemical(化学的)なもの
藍染め=Naturalなもの
となるでしょう。ただ、一般認識としてはここがごちゃ混ぜになっているというところが、少し悩ましいところがあります。
双方の良さがありますので、しっかりと区別した上で理解してもらえたらと思っています。
しかし、これで分類が終わりかというと、全くそうではありません。
むしろここからがヘンに複雑であり、悩ましいところであり、面白いところ。
ただ、そのまま述べるよりも、
お酒で例えるとわかりやすいな
と思ったので、
次は天然に存在する藍染めの原料を取り上げて
「本藍とか、琉球藍とか、インド藍。その仕込みの違い」
というところあたりをお酒に例えてお伝えできればと思います。
文章力も精進します!笑
次の記事はこちらから