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#30 ロキソニン®︎で浮腫む?

こんにちは。

薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。

日々の業務で感じたこと、気づき、疑問を綴っています。

前回は、「ロキソニン®︎で胃が荒れるのはなぜか」をお伝えしましたが、副作用はそれだけじゃありません。

というのも、どの薬にも副作用は存在し、アレルギー反応によるものや薬の効き方に関係があるものなど様々です。
(掘り下げると難しいので、いずれ記事にできたらなと思います。)

ロキソニン®︎でよく言われる副作用としては、胃部不快感などの消化器症状(2.25%)、浮腫・むくみ(0.59%)、発疹・蕁麻疹(0.21%)があります。

胃部不快感については前回お伝えした通り。

では、浮腫・むくみはなぜ起こるのでしょう?

ロキソニン®︎は、COXを阻害して鎮痛効果を示すのでした。

この時、腎臓においてCOX-1を阻害すると、腎血流量や糸球体ろ過速度を維持していたプロスタグランジンの生成が抑制されます。
(COX-1を介して生成されるプロスタグランジンの作用は胃粘膜保護だけではない。)

腎血流量が低下すると、腎臓からレニンというホルモンが分泌され、さらにアルドステロンというホルモンが分泌されることによって、水分を体内に貯留するように働きかけます。

糸球体は血液中の老廃物や塩分をろ過して、尿として排出するために働くところ。糸球体ろ過速度が低下すると、排泄が十分にできなくなります。

腎機能があまり良くない人にロキソニン®︎使って欲しくない理由もここにあります。

発疹や蕁麻疹については、アレルギー反応による可能性が高いので、どの薬でも起こりえることです。

また、アレルギー反応というと、アスピリンや解熱鎮痛剤で喘息発作が起こったことがある方は基本的にロキソニン®︎は使えませんのでご注意を。
(アスピリン喘息)

効果を期待して薬を飲むけれど、その思いに反して副作用というものがつきものです。

正しくメリット・デメリットを理解して治療を受けられるような世界になったらいいなと思っています。

疑問や質問などお気軽にご相談ください ^ ^*

わからないことは全力で調べてお答えします。

みなさんのヘルスリテラシーが少しでも向上するお手伝いができますように。

参考:ロキソニン®︎インタビューフォーム
  がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン2010
  一般社団法人日本腎臓学会HP

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