#01 八朔が食べたい患者さん
こんにちは。
薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。
日々の業務で感じたこと、気づき、疑問を綴っています。
今回取り上げるのは、
「八朔が食べたい患者さん」
この患者さんは、”間質性肺炎”という疾患で、免疫抑制剤である”プログラフ”という薬を服用することになりました。
私が患者さんに薬の説明をするときは、効能・副作用をメインにお話ししますが、今回の場合、重きを置いたのは日常生活での注意事項。
薬には、相互作用といって、一緒に摂ると効果が強くなったり、弱くなったりする組み合わせがあります。
このプログラフという薬は、グレープフルーツなどの皮の分厚い柑橘系の果物と相性が悪く、一緒に摂ると効果が強く出過ぎてしまいます。
効果が強く出るって別にいいんじゃないの?
と思うかもしれませんが、毎日その果物を食べるわけではないと思うので、一定の効果が得られないんですよねぇ。
グレープフルーツの他には…
ブンタン
八朔
ダイダイ
夏ミカン
スウィーティー
晩白柚
などと相互作用があると言われています。
たくさん種類がありすぎて私は覚えきれないので、いつもグレープフルーツや八朔、ブンタンを例に出して乗り切っています。
ちなみに普通のみかんはOK。
今回の患者さんは、何度説明しても、
「八朔食べちゃダメ?ちょっとならいいでしょ?」
と質問されるので、その度に
「薬が効きすぎちゃうんだわ。だから他の果物で我慢してね。」
とお話しさせていただいています。
今回のプログラフという薬以外にも、グレープフルーツ等と相互作用がある薬は存在するので、気になる方はご相談ください ^ ^*
わからないことは全力で調べてお答えします。
みなさんのヘルスリテラシーが少しでも向上するお手伝いができますように。
参考:プログラフ インタビューフォーム
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