#24 抗菌薬を使う〜ピロリ除菌〜
こんにちは。
薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。
日々の業務で感じたこと、気づき、疑問を綴っています。
「抗菌薬は必要なとき以外は飲まないでね。」という話をしていますが、こんな時に使うよーという紹介をしてみたいと思います。
一度は聞いたことあるであろうピロリちゃん!
このピロリ菌ってのは胃炎だったりポリープだったり、はたまた胃がんだったりと関係性がありまして、ピロリ菌の除菌が行われます。
(ピロリ菌を保菌している人全員が全員、上記の疾患にかかるわけじゃないよ)
そもそもピロリ菌ってなんなの?
聞いたことあるけど詳しく知らないよって方のために、簡単に説明すると…
ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は、胃の中に生息しています。
たいていの菌は、普通、胃では生きていられないんです。
なぜなら、胃は胃酸で酸性に傾いているから。
いや、だって胃の中ってpH1−2くらいですよ。
これはもう強酸性すぎる。
なのにピロリ菌は、アンモニアを産生して胃酸を中和することで、胃の中で生きていくことができるんです。
そして、ピロリ菌が胃壁の細胞表面にずーっといると、ピロリ菌が産生する毒素で胃の粘膜が傷つけられたり、炎症が起こったりするんです。
このピロリ菌を除菌するために、抗菌薬2種類と胃酸を抑える薬が使用されます。
ちなみに飲む薬の錠数は、最低でも1回5粒(処方する病院の採用規格によっては1回7粒)飲むことになります。
いつも驚かれます。うんうん、多いですよね。
”3種類の薬を使う意味”については、次回に持ち越しにしまーす。
さて、今回はピロリ菌をテーマに取り上げてみました。
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