父の葬式

父が亡くなった実感を伴わないまま、
今日式が行われる。

12時にはその身体が無くなってしまうなんて
すごく妙な気分。

家にいたときは、いつもゴロゴロ寝てばかりで
疎ましく思っていたけど
こんなに急に居なくなるなんて思ってもいなかったから
その身体すら無くなってしまうのが、
悲しいというか、ほんとうに、よくわからない。

ずっと反抗期が抜けず、口もきかないダメな娘だったけど
写真とか見返すと、こんな私と色々と遊んでくれてたんだな、
なんて思い出が蘇ってきた。

裕福な家庭じゃないし、むしろ団地住まいの貧乏暮らしだったけど
部活も塾もやりたい事は自由にやらせてくれて
大学まで出してくれた。

社会人になって自分で稼ぐようになっても私は、
自分の好き勝手にお金をつかって
健作になんもお返ししなかったな。

お酒を飲むな、タバコを吸うなと口うるさく言っていたけど
せめて、買ってあげればよかったな。

亡くなったあとにこんな事をしても仕方ないのはわかっているし
自己満足でしかないけど、
家族のアルバムを作って棺に入れたいと思っている。

すぐに燃えてしまうし、もちろん本人は見ることはできないけど
なんだかんだで4人で過ごしてきた家族だし、
嫌な時もたくさんあったけど
楽しい時もたくさんあったはずで。

私たちもそばにいるからね、って思いを伝えたい。

あれだけ反抗期が抜けず嫌っていたから
今さら大好きだよ、なんて言葉はかけられないけど
でも
ありがとう、の気持ちはたくさん溢れてくる。

今日は綺麗な秋晴れの空。
気持ちよく旅立っていってほしい。

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