キアリ奇形とわかるまで④
地獄の3月
脊髄腫瘍の疑いがあったため、有名な先生に紹介してもらえることになった。
ただ、その先生の診察日は3月の終わり頃。
その日まで脊髄腫瘍についてひたすら本やネット、論文を読み漁りました。
脊髄腫瘍には発生する場所によって、髄内腫瘍、硬膜内髄外腫瘍、硬膜外腫瘍と分けられます。
私はその中でも髄内腫瘍だろうと診断されていました。
手術は難しく、また手術後は後遺症が残る可能性がありました。
家族には、
「手術すれば大丈夫だよ。」
とひたすら言っていたが、これは自分自身に言い聞かせていたのかもしれません。
毎日泣いていたし、今までたくさん勉強してきたのに意味なかったのかな、とまで考えていました。
私の前では泣いていなかった母が、隠れて泣いていた姿を見てさらに涙が止まりませんでした。
気晴らしに家族で菜の花を見に行ったが、こうやって今普通に歩けていることは幸せなことなんだなと実感した。
つづく
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