今週のインスタントカーマ/09
2020年はプチ鬱で(プチ、という言葉でせめてもの明るさを保とうとしている)
丸一日悪態をつき呪いしか口にしない日もあったし、パジャマと外出着の境目があいまいな生活が続いたし、自問自答の底なし沼、
そこから脱出するため、一貫して軽蔑していた自己啓発本にすら手を出してしまいました。
少し前向きになれど、不意打ちのタイミングで一変して気分は落ち、
ポテトチップスとビールを抱きしめ再びベッドから出られないの無限ループ×2020年でありました。
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高知空港から車を飛ばし室戸岬まで行き、この海と空の青さと輝きについて、何と呼べばいいのだろうと、私はノートに100メートル分は陳腐な形容詞を並べましたがひとつもうまく書けず、でも目の前のこの景色に、ただ圧倒圧倒圧倒。
ジオパークを歩きました。
それから御厨人窟の前で車を止め、何気なくスマホで土地について検索すると、室戸のこの光景を一言で表し、
しかもそれをまるごと自分の名前にしてしまった先輩がいることをWikipediaで知りました。
そうです、空海です。
空と!海!
あははまじそれ、私もそう思ってたんだけど!
空海とヴァイブス一緒じゃん!
てか、私の方が先に生まれてたら、私が空海だったし!
コロンブスの卵だと、私は笑いました。
全部なんでもないって思える、リラックスした笑いでした。
目の前の世界にあるのは、ほんとうにただの、空と海。
自分の頭で考えることなんて、一瞬のはかないきらめきに過ぎなくて、
人生あせったり、やるせなく思うことがあっても、全部いちいち受け止める必要ないのかも、って、
多分…、空海もここでそう感じたに違いないよね。
もっとヤバいこと考えてたかもしれないけど。
私はこうして、言葉を書き続けます。
2020年に旅をしたこと、自分を呪ったこと、猫の柔らかさ、23区の湿度の違い、羽田空港ターミナルの静かな匂い、未来の希望、太平洋の宝石の青、全部書く。
体験し、言葉を見つけます。
私と空海みたいに、1500年後に生きる誰かが同じヴァイブス感じてくれたら嬉しいし、
そうじゃなくても、人生ってまじで、超~はかないから。(悟りッ!)
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この曲を。
いまも頭の中で鳴り響きます。
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※北大路欣也の「空海」って映画、3時間あるけど超おもしろいです。
ツヤっとした欣也、マイメン空海。
室戸名物、お倉まんじゅうにソックリ~!
映画「空海」まさに御厨人窟で覚醒するシーンです。
今さらですが、御厨人窟は「みくろど」と読みます。
─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘最後まで読んでくれて本当にありがとう、
とても晴れ晴れした気持ちで、あなたのことが好きだと伝えます。
また来週お会いしましょう!
小泉綾子
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