余白を持てたら、人との関わりが嬉しい
5泊したカッセルのホステルを出る時は、なんだかほんのり寂しかった。中央駅まで行き、ベルリン行きの特急に乗り込むと、電車は満席。しかたなく車両の連結通路にスーツケースを置いて腰掛ける。車窓を流れる田園風景をながめながら、音楽を聞いてぼんやり過ごした。
ほぼ1ヶ月の旅は折り返し地点を過ぎた。
思えば、アテネやミュンスターに滞在していたときには、まだ日本にいた時の感覚が抜けきっていなくて、旅に出るまでの様々な出来事が脳裏をよぎっては、ハラハラしたり、イライラしたりしていた。旅は