過去と未来 1
ツィートでフォローしている青年が、田舎にお盆でお帰りになった。
オフ会で会ったこともあり、彼が秋田に行かれたのが初耳であった。
秋田かぁ、秋田は祖母の実家がある。
20代半ばまでその情報しかない。
父は10人兄弟の六番目で三男で、兄弟一の暴れん坊だった。
祖母は息子と娘だと、娘を偏愛する傾向があり
生来歴史好きで家族ヒストリーも興味津々の子供であったが、父から入ってくる情報は極めて少なかった。
姉や長男くらいは親族の集まりに連れられて行っていたらしいが、父は完全に蚊帳の外であったらしい。
そんな父が祖母から冥途の土産に一度実家に帰りたい、連れて行って欲しいと頼まれた。
祖父が亡くなって、暫くした頃、父は快諾して、浮き浮きと出かけて行った。
死ぬ前にと切望され、かなりの高齢であったが…祖母はもっと長生きして生まれたてのひ孫を抱っこして、しばらくして鬼籍に入った。
秋田の実家の長女であった祖母は、鳩ケ谷に嫁入りした。
距離があり過ぎて、滅多に戻れておらず、嫁ぎ先の地にて過ごされていた。
実家は弟が跡を継いで、代替わりして甥が主となっていた。
それでも大歓迎してくださり、秋田の横手だということ。
学者肌の家系であることなど、断片的に聴くことができた。
連想でポカリと秋田関連の親族の話を思い出したが…。
父に似て、親族関係に興味がない弟は聴いたかもしれないが、絶対覚えていない。
一人一人の人生は色濃く色んな想いに紡がれているが、伝える術を持たないとどんどん消えてゆくし、伝わったとしても、誰かの手を伝わる時点で、伝える人の主観がどうしても入ってしまう。
そこがなんとも妙味で複雑だなぁとお盆きっかけにつらつらと考えている。