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綾夏
2020年12月11日 10:01
つまらない講義を聴きながら、講義中に落書きをしながら、なんとなく過ごす毎日。いつの間にか桜は散って、キャンパス内は新緑の柔らかな葉で包まれていた。あの日以来、あの子のことはあまり見かけなくなっていた。席については落書きし、落書きしては授業が終わり、みんなが騒ぎだしたのを合図に講堂を出る。特別なことが何も無い毎日を繰り返していた。家に帰れば、作成途中の絵が、机の上に放り出されている。構図が決まって