Mr.Children「365日」の歌詞を読み解く【後編】
前編に引き続き、
Mr.Children「365日」の歌詞を読み解いていきます。
前編はこちらから↓
2番の頭から。
1番からは少し雰囲気が変わって、夢でしかなかったはずの彼の想いが現実的なものへと移り変わっているのを感じます。
「恋愛をすると自分の自由が失われてしまう」
「自分の夢を最優先できなくなってしまう」
という懸念は、彼にとっては恋愛をしない自分を肯定化する予防線のようなものだったと思います。
それが「効力を無くした」と言い切ってしまうほどに、彼の気持ちは強固なものになっていることが伝わります。
そして、「稲光」という表現。
同じく光を表現した1番サビの「キャンドル」とは対比的に、力強さやスケールの大きさを感じます。
「ひとりきりの方が気楽でいいや」
というフレーズも彼にとっては予防線であったわけですが、それを「臆病」であると自覚して、終わりにしようと自身に誓っています。
この「終わりにしなくちゃ」という言い回しに彼の人間としての弱さと力強さを感じるんですよね。
いくつもの予防線を貼ってしまう臆病さを抱えつつも、自分を一歩前に進めるために鼓舞した結果出た言葉が「終わりにしなくちゃ」という言葉で、それは想い人への誓いであると同時に自分自身への誓いでもあります。
「砂漠の街に住んでても〜」の歌詞は正直1番と比べるとそこまで刺さりませんでしたが、
「遠い空の綿菓子がふわっと僕らの街に剥がれて落ちた」という表現は面白いなと思います。
「空の綿菓子」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは「雲」。
それが自分の街に「剥がれて落ちた」という表現からは、雲を掴むような夢の話でしかなかった彼の願いが、現実のものへと移り変わっていく様子を感じ取れます。
この1番からの変遷が、「365日」というタイトルも踏まえると壮大な時の流れを感じさせます。
ここにきて性欲が匂う歌詞が続きます。
精神的な繋がりと肉体的な繋がりを織り交ぜた表現に抑えることで、この曲の世界観を損なわない程度に欲を匂わせいて巧いですね〜
恋愛に性欲がついて回るのは至極当然のことで、ここまで妄想じみた詩が続いた後にこのような現実的な表現が来ると、やはりそこに彼の変遷を感じますね。
ラスサビに来て1番の歌詞が再来します。
同じような表現ではありますが、
「明かりを灯し続けよう」→「守り続けよう」
「心の中のキャンドル」→「君の心のキャンドル」
のように変化していて、彼の願いが身を結んだことが窺い知れます。
そして、再び歌い出しのオマージュで幕を閉じます。
かつては自分の心の中で留めることしかできなかった彼が、相手に想いを伝えられるまでに成長し、2人の関係が前進していることが分かります。
そのような時間の流れを、あえて歌い出しの表現を使って表しているところがなんとも素敵ですね。
いかがでしたでしょうか?
辻希美さんの年収、家族構成、現在についてまとめてみました♪
今後の彼女の活躍に目が離せませんね!
ここまでお読みいただきありがとうございました!
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