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アセクシャルを題材にした「恋せぬふたり」

NHKのポストで知ったこの番組。

今4話まで見ることができて、面白くて一気に見た。
NHKというか、ドラマならではの大げさ感や違和感も多少ありつつ、価値観の違い・自分らしさを描いている。

一番の共感ポイントは「普通」って何

これはどんな人にも当てはまる疑問かもしれない。
高橋一生が演じる「高橋さん」(役名でも高橋さん)がよく口にしている。

印象的だったのが
「普通じゃない、あぁそうですかってどうしてならないんですか」
細かいセリフはこうじゃないかもしれないけど、まさしくそれ!それ!だった。

性行為をしていないこと、子供を作らないこと、それは私たちが決めたこと。
「そうなんだね」でいいじゃない。
何か言われたわけでもないけれど、どことなく感じる無言の圧。
そしてずっと悩んできた時間。

私の場合は夫がアセクシャルだというわけではないけど、そうかもしれないけど、もう性行為も子供もいいやーって思えるまで「私たちって変なのかな」とずっと悩んできたし、言える悩みでもない。
誰も共感できない、経験のない悩みだ。

答えに辿り着いて、外に話したとしても「なんでー?」「それ大丈夫?」と言われてきた

どうせ誰も理解できないし、自分で解決するしかないから、私は納得したのに。

「そっか、それもそれでいいね」
って言葉が一番欲しかった答えなのかもしれない。

恋愛感情における執着

主人公の女の子と高橋さんは「恋愛感情」が向けられると困っていた。
自分がそれに応えれないからだろう。

私はこれについては共感というより「ごめんなさい」、どちらかといえば「恋愛感情」を向けていた側だからだと思う。

好意がない相手からの「好き」という視線ほど辛いものはない。
私はやみくもに視線を送ってた側なので送ってた人ごめんなさい、なんだけど、私は逆にその経験から今の夫との関係において「好き」という感情に関して自分の気持ちがかき乱されることはない。

浮気も心配していないし、どこにもいかない。
昔の私は真逆だったから執着していた。

夫のことは「好き」だけど、かき乱されるような感情でもない。
おかげで自分自身のことに集中できる。
生活のことに集中できる。

「恋せぬふたり」も仕事もバリバリやっていたし、自分の大事にしていることを大事にしていた。

カップルの数ほど関係性は多彩

今はいろんな個性が認められたり、公表する人が増えている。
一口で「アセクシャル」「性行為なしのカップル」と言っても色んな関係があるだろう。
本当に「友情結婚」が目的で結婚した人もいれば、私のようになんとなくそういう風にならなくて病気も相まってそうなった人もいる。
普通の一般的なカップルだって、色んなかたちがある。

ドラマ内の主人公の母親と姉がまぁまぁ嫌な感じなんだが、一般的なリアクションはそうだし、そこに彼女たちがたどり着くのもまた彼女たちを教育してきた先人たちの価値観なのだ。

今から先は多彩な個性の人が教育していく時代だから人類が滅亡しない限り、大きな戦争が起きない限りは今よりずっとすみやすく個人の幸せを認め合える時代になっていてほしいと思う。

ドラマについては後半はこれからなので楽しみだ。

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