ニクの日に。肉友に捧ぐ
今日2月9日(ニクの日)に、我が肉友を思い出さずにはいられない。
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私は肉が好きだ。豚牛鶏はもちろん、ホルモンや今話題のジビエも大好き。コース料理で「メインはお肉かお魚から選べますが?」と問われたら肉一択。いやむしろコースすべてお肉でも構いませんよというくらい、お肉。お肉大好き。魚や野菜が嫌いというわけではないけれど、お肉万歳!
2年ほど前まで、私は2週に一度のペースで焼肉屋を訪れていた。もっと高い頻度で肉を焼きに行く猛者もいるだろうが、なんのことはない。お財布と身体と相談した結果、2週に一度に落ち着いただけである。
そして焼肉屋に行くとき、私が必ず誘う友人がいた。彼女は急な誘いにも関わらず、いつも二つ返事で応じてくれ、記憶にある限り断られたことはない。彼女も結構な頻度で私を誘った。
我々はいつしかお互いを、肉友と呼ぶようになった。
お互い夜に働いていたこともあり、出勤前に行くことが多かっただろうか。仕事上がりの朝の5時に行ったことも珍しくない。どちらも酒飲みなのに、なぜか焼肉のときはノンアルコールと決めていた。ライスもサラダも頼むことはない。なぜなら我々は肉を喰らいに来ているのだから。ウーロン茶をおともに、延々と肉のみを焼き、肉のみを食べ続けた。
友人はこれまた肉を焼くのが抜群にうまく、最高の焼き具合で仕上げられた肉を私の皿に入れてくれた。お互いの誕生日も焼肉屋で過ごした。いつもとりとめのない話をつらつらと交わした。近所に住んでいたこともあり、その周辺一帯の焼肉屋はほぼ制覇しただろう。
私たちが一緒に歩いていると共通の友人は「あんたたち、また肉?」と問うくらいだった。
ついには都度都度割り勘の計算が面倒になった私たちは、『肉貯金』なるものを始めた。たとえば会計が二人で7千いくらだった場合、それぞれキリのいいところで4千円を出し合い、お釣ををあひるの貯金箱に積み立てていくのだ。
「これがいっぱいになったら超超超高級な肉を食べよう!!」
と約束し、毎回焼肉の際には私があひるを持ち歩いた。なにせ焼肉に行く頻度が高かったため、結構な金額がみるみる貯まっていった。
それがなぜ2年ほど途切れているのか。それは私が引っ越しをし、彼女が住む地から遠く離れたからに他ならない。
「疲れた。。。肉喰いたい肉」「今夜肉りたい」「いつもの焼肉屋に集合」
から
「あんたがいないから焼肉食べてない・・・力でない」「近所にばんだいにオススメしたい焼肉屋ができた!」「早く帰ってきなよ肉ろうよ。」
に、変わってしまった。
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ハラミが一番好きな、肉友よ。
あひるの貯金箱は貯まることも減ることもなく、部屋のすみっこで今もあんたを待ってるよ。
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