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現状に行き詰まったら、バージョンアップよりリビルド

ドラマ「御上先生」がかなり面白いです。
腐り切った組織にメスを入れるセリフ
「バージョンアップよりリビルドが必要」。痺れました。
今の世相にぴったりだなと思ったので詳しく深掘りしたいと思います。


私たちが植え付けられた既成概念の毒

松坂桃李が日曜劇場初主演!
文科省の“官僚”兼“教師”が権力に侵された日本教育をぶっ壊す!?
―辞令、日本教育の破壊を俺に命ずる―
文科省のエリート官僚が高3の担任教師に!
“官僚教師”が行う独自の授業とは!?
令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へ立ち向かう
大逆転教育再生ストーリー!

TBSドラマ「御上先生」オフィシャルHP はじめに、序文より

物語は2軸。
東大に多くの学生を輩出する秀才揃い私立高校と、霞ヶ関の文部科学省

教育を司る省庁である文部科学省から派遣されてきた官僚の御上(松坂桃李)は、文科省の不正を正そうとした見せしめで、左遷に高校教師を命じられます。

  • エリートは本当にエリートなのか?

  • 不倫をして女性教師だけ辞めないといけないのはなぜか?

  • 行き過ぎたルッキズムという習慣

  • 犯人は男性だろうという既成概念

「悪」へ徹底的に疑問を投げかける社会派ドラマです。

偏差値の高い私立高校だけに、いちいち学生のセリフが賢い。
建設的な議論が出来るがまだ純粋な面を持つクラスメイトたち。
御上先生も感情ではなく理屈で話す、学生も理論で返す。

この秀才クラス(学園ものはだいたい頭が悪い子たちのクラスや学級崩壊クラスが多い)と、物語の主軸にある殺人事件の真相にまつわる闇(女性たちが芯のある描き方をされている)がこれまでにあまりなかったパターンですごく面白い!! 必見です。
 

社会に問題提起をしてこそメディアの役割

最近のTBSドラマが面白い。

弁護士(長谷川博己)が警察を懲悪する『アンチヒーロー』(2024年)。
商社マン(堺雅人)が世界の闇組織と闘う『VIVANT』(2023年)。
誘拐された娘を警察を排除し救う両親(二宮和也と多部未華子)『マイファミリー』(2022年)。
弁護士(阿部寛)が低偏差値の学生たちを東大に合格させる『ドラゴン桜』(2021年)。

近年話題となった日曜劇場作品を担当してきた飯田和孝氏が御上先生ではプロデューサーなだけに今回も社会派ドラマど真ん中です。

身近な現実社会と非日常の世界をうまく共存させて予想を裏切る展開がどのドラマも見どころで、今作もその流れを感じて流石。

ドラマでも言われている肝は「個人の問題は社会の問題」ということ。

ひとりの私的な悩みに見えて、その問題が起こる背景には必ず社会が抱える構造上や仕組み上の問題があるということをドラマでは語られています。
そこで冒頭既出の御上先生のセリフ。

「バージョンアップよりリビルドが必要」
これは今の社会で大事な考え方かもしれません。

身近なリビルドを考える

「リビルド(rebuild)」とは、英語で「再構築する」「建て直す」という意味。単に壊れた部分を修復するだけでなく、一度すべてを解体し、ゼロから新たに作り直すニュアンスが含まれています。

この記事で引用している「バージョンアップよりリビルドが必要」というセリフでは、表面的な改善や一時的な対応(バージョンアップ)ではなく、根本的な仕組みや体制を見直し、社会やシステムそのものをゼロから作り直す必要性があると解釈できます。

特に組織や社会の問題を語る文脈で使われることが多く、「現状維持を超えて大きな変化を起こそう」という強いメッセージを伝える言葉です。

この言葉は、私たちの日常にも通じるところが多いと思います。
たとえば、仕事のやり方、人間関係、家庭のルール。

問題があるのに気づいていながら「まあ、このままでいいか」と小手先の改善で終わらせてしまうことってありませんか?

問題について発言することはその問題に気づいた者に課せられた義務だ。

木下斉さんVoicyより

このドラマは、腐敗した権力や古い習慣に対して理論と行動で立ち向かう姿を描きながら、私たち一人ひとりが「リビルド」をどう考えるべきかを問いかけてきます。

今日ある某テレビ局の問題しかり、社会保障費の問題しかり、少子化しかり、高齢団塊世代が生きやすいために犠牲にしてきた諸問題は小手先のバージョンアップではどうにもならないところまで来ているような気がします。

もうリビルド=0から再構築するような時期に来ている。

リビルドする覚悟はあるか?
既成概念や権力に反旗を翻す勇気はあるか?

そう問われているすごく意義のあるドラマだと感じます。
 

リビルドする覚悟

私自身、「リビルドが必要だ」と感じることがいくつもあります。

今、あなたの周りにもリビルドが必要なものはありませんか?
まずは何が本当に必要なのか?自分の価値観を疑うところから始めてみませんか?このドラマを通して、私たちも変化への一歩を考えてみましょう。

腐敗した権力や古い習慣に対して、理論と行動で立ち向かう御上先生の姿は、私たち一人ひとりが社会の一部として果たすべき役割を再認識させてくれるはずです。

私がリビルドしたいこと…ここではとても言えない…
しかしこうやって蓋をすることは後世にその禍根を受け継ぐことと捉えて微力ながら自分から変えていく事、そう感じました。


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