2023_8th_week(2/20-2/26)
もう2月も終盤。2023年の15%を消化した。なんですって。
やることを順番に積み上げていくだけで、24時間1440分が飛ぶように過ぎていく。だけどポジティブなこと、好きだと感じることに心を寄せて、ご機嫌な瞬間をこしらえたい。灰色の男たちに負けないように。
今週のロードレース
UAEツアー
毎年横風分断のせいで初日に脱落する総合勢が発生する中東の名物レースことUAEツアー。先に開催された女子でもカヴァッリ(FDJ・スエズ)が犠牲になっていたが、男子で犠牲になったのはアダム・イェーツでした。
初参加の2020年は総合優勝、2021年と2022年はポガチャルに次ぐ総合2位と好成績を連発していて、毎年横風の罠にも嵌まらずに乗り切ってきたのに、よりによって今年、やられてしまった。
よりによって、というのはイェーツがUAEチーム エミレーツへの移籍早々スポンサー様が主催という「ツール・ド・フランスの次に大事なレース(by チーム関係者)」のエースをポガチャルの代わりに任されていたからである。
というかポガチャルのレースカレンダーからUAEツアーを外すために、代わりに勝ってくれる人材としてUAEは彼を獲ったのではと思われる。つまり実績を見込まれて大仕事を任されたわけで、それが初日から終了というのは仕事人としてあんまりである。移籍直後だし、チームから冷たく当たられているのでは…とハラハラしたが、そんなことはなかった。
それどころか、チームは彼を大事に大事に扱っていた。
ただ、その方向性が予想外だった。
気合の入ったワンショット。ブロマイドかな?
こんな感じでSNSで毎日せっせと彼の笑顔を配信してくれるのである。
そしてUAEツアーのチーム謹製まとめ動画が更に凄かった。
控えめに言ってアダムさんのイメージビデオでした、ありがとうございました。
ミッチェルトンやイネオス所属時代「サービスしてよ」という撮影者のリクエストに頑なに「No」と言い、非常に嫌そうにこの手のビデオに映っていた彼は一体どこへ行ってしまったのか、アイドルもかくやというサービスぶりであった。まさかあの可愛いサモエドちゃんを人質(犬質?)に取られて…と悪い想像が一瞬頭をよぎったが、リラックスした笑顔から察するに、余程チームの居心地がいいのだろう。
プロデビューしたミッチェルトンを飛び出して内部競争の激しいイネオスに身を置き、今年は自分をより評価してくれるUAEへ移籍。そもそものキャリアのスタートだってフランスのアマチュアチーム、英国オリンピックアカデミーが双子の兄サイモンだけを強化選手に選んだ後に母国を飛び出したのだった。
居場所ではなく、結果を出すことにこだわって、どこへでも飛んでいく。例えるなら、野武士。または傭兵。
そんな硬派なイメージの選手が急にアイドルになって、もうびっくりなんである。
柔和な顔立ちで振る舞いも優しく、元々可愛らしい人ではある。しかしそのキュートさはストイックさの後ろにちらちらと見えていたもので、たまに出てきて嬉しい給食のプリンみたいなものだったわけで、それが突然惜しげもなく潤沢に供給されるとちょっと戸惑ってしまうのも事実。ありがとうございますもっと下さい。
そんな色々な意味で凄いイメージビデオのリンクを貼っておく。ついでにアダムさんのカメラお手振り→レンズ隠しに時間も合わせておいたので、遠慮なくクリックしてもらいたい。
再生回数が少ない(私がこの記事を書くために確認した時点では1,000回にも達していなかった、どういうことだ)ので、世界はまだこの映像に込められた破壊力に気付いていないと思われる。
そう、今これを読んでいるあなたのように。
可愛さを存分に見せつけたアダムさんだが、最終ステージでは脚を見せつけて貫禄の勝利を決めた。エースとしてのお役目を果たし、チームとスポンサー様も大歓喜である。
何回も優勝争いをしている得意でよく知っている登りだけあって、若造を手玉に取る老獪な走りを見せてくれた。素敵なフォトフィニッシュと一緒に総合表彰台もゲット(3位)で、めでたしめでたしである。
なお総合優勝のエヴェネプール(スーダル・クイックステップ)も最後の最後まで食らいついて10秒差でフィニッシュ。今年のアダムさんの登坂タイムは歴代最速(26分13秒)なので、エヴェネプールのタイムは昨年のタデイ・ポガチャル(26分37秒)よりも速い。
十分な出来だ。ジロ・デ・イタリアが楽しみである。
オンループ・ヘッドニュースブラッド
カペルミュールでアタックしたロッタ・コペッキー(チームSDワークス)が向かい風をものともせず独走勝利。2位争いスプリントは追走に蓋をし続けた最強スプリンターのロレーナ・ウィーベスが力強く勝利し、SDワークスがワンツーフィニッシュ。
最高のクラシックシーズンの幕開けである(個人的感想)
フォーン・アルデシュ・クラシック
昨年は落車に泣いたジュリアン・アラフィリップ(スーダル・クイックステップ)が復活の勝利。レース前も後もしっかりチョケていて、俺たちのアラフィリップが帰ってきた感が強い。
今週のロードレース以外
祝日の木曜日は行ってみたかった場所に行ってきた。
一気に3ヶ所、欲張りコースである。
まずはアメリカ・カンザスの朝食をサーブしてくれる素敵なカフェ、RoJeanへ。
バターしみしみでカリフワサクモチッのグリルチーズにクリーミィなトマトスープ、そしてマグカップいっぱいのコーヒー。カロリーを気にせず食べられるのは朝食の特権。早く65歳になってロジーンのロージン割を使いたい。
キルトや木のインテリアを使ったブルー基調の内装はカントリーだけどやり過ぎない感じで、とても良かった。
次は東京ジャーミィ。東アジア一美しいと言われるオスマン朝様式のモスクである。通常異教徒はモスクに立ちれないが、ここは文化交流のため公開されており、誰でも見学ができるのだ。
※女性は髪と肌を隠す必要がある。スカーフとヒジャブは借りることも可能。
最後はLife with Bicycle Daikanyama。
今週読んだ本
キリンを作った男 マーケティングの天才・前田仁の生涯(永井隆)
骨太のビジネスドキュメンタリーが読みたくなったので。
こんな人がキリンにいたとは知らなかった。心理的安全性を高めるリーダーの声かけ100(田中弦)
職場の心理的安全性について学ぶ。
今週もよき週でした。来週も機嫌良く過ごしましょう。