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強い否定は肯定となることと、自分が出っ歯だと確信した瞬間。
高校2年生の頃、高校で彼氏を作ることを諦めて、大学デビューを狙おうと以前から歯並びが悪いことを気にしていた私は歯列矯正を始めた。今思うと「諦めるなよ」とか「矯正してても彼氏できるから」とかツッコミたいところだが、ともかくその頃はそう考えて歯列矯正に踏み切った。
そんな矢先、学園祭を機に仲良くなった一つ上の先輩と付き合うことになった。それはそれは爽やかで良い人で (歯列矯正中の私とも付き合ってくれたしw)、何より私にべた惚れだった。なのでいつもとても優しくしてくれて、私が傷つくようなことは絶対に言わない人だった。
時は流れ、私の歯列矯正がめでたく終わり、矯正器具が外れて何日か経った頃。仲の良かった友人との会話を、冗談交じりに彼氏に話した。
「◯◯(友人)にさー、『あやちゃん、歯の矯正してから出っ歯になったよね』って言われたー(笑)」
歯を抜かずに矯正したせいで上の歯が収まりきらずに、矯正前より前歯が出てきた実感はあったものの、自分では出っ歯の域では無いと思っていたので、私はジョークとして笑って話した。
そうしたら優しい彼氏からは思っていたのと違う反応が返ってきた。
「そんなこと無いよ!絶対無い!あやは出っ歯とかじゃ絶対無い!」
ものすごい真剣に否定された。。。それはそれは、強い否定だった。
それにより、私は「あ、私、出っ歯なんだ・・・」と確信した。
とりあえず、彼氏を安心させようと、「うん、わかったよ、わかったから。ありがとう。」と返した。
私のためを思っての強い否定があまりに強かったことで、逆にそれが真実であることを知ってしまったのだ。
でもそのメタ認知ができたことで、そのあとの高校生活は出っ歯として楽しく生きることとなった。あの頃はかわいいことなんかより、面白いことの方が圧倒的に優先度が高かったので、「イジられポイントができたぜ、やったー!」ってなもんだった。
「冬は前歯が乾いて唇が降りない」とかどうでもいいことをよく言ってたし、アゴが出てる友達とじゃれ合って(冗談でケンカっぽくふっかけあって)、私はアゴをつかみ友人は私の前歯をつかむプレイなんぞもしていたなあ・・・(遠い目)
ちなみにそのアゴと前歯をつかみあっていた、少女二人は20年弱の時を経て、一緒にこんな大人の文化祭をすることとなる。
↑左から2人目が高校時代の同級生の今井恵子さん。今ではめちゃかっこいい起業家かつお母ちゃんとなった彼女と一緒に、地元の岡山で、1分ピッチイベントTalk Your Will in 岡山 を開催した。
このTalk Your Willの打ち上げで澤円さんに「こうやってアップデートし続ける友人関係は最高だね」とおっしゃっていただいて「あの頃、アゴと前歯つかみあってたけど、地元にちょっとは貢献できる大人になったもんだな」と、しみじみとても嬉しかったのである。
ということで、強い否定は肯定となってしまうことと、私の出っ歯の話、これにて。
(おしまい)
◆昨年沢山のビジネスプランコンテストで受賞した今井恵子ちゃん。
日経新聞にも載ってた!嬉しいのでシェア!
◆キャンプしながらLIFEを考える「The Life School」
◆日経クロスウーマンでもブログを書いています