福祉ネイリストになってよかった、と今月もまた思えた話。
真っ赤で攻撃的にすっぱい梅干しがすき♡
おはようございます。
浦安駅から30秒のネイルサロン!
Pink Cloverのオーナーネイリスト兼スクール講師兼福祉ネイリストの東條 彩乃です。
さて、
先日久しぶりに福祉ネイルでお世話になっているデイサービスの施設に行くことができ、4ヶ月ぶりにご利用者様たちにお会いすることができました。
実はこちらの施設では、参加希望の方が多かったため、2度の無料体験イベントを行い、晴れて定期訪問契約!となった途端にコロナに見舞われてしまったので、有料のサービスとして伺うのは今月が初めて。
過去2回とも担当させていただき、とっても印象に残っていたS子さんのお話を今日は書きたいと思います。
■穏やかで物静かでやさしい笑顔のS子様
はじめてお会いした時からとても上品で物静かな雰囲気だったS子様。
施設の方からの伝達事項には、「耳が遠い方です」とあった通り、
耳の近くで大きめの声でお話ししないと聞こえづらい様子でした。
耳が遠くなってしまった高齢者の方って、ご自身が話される声も大きめのイメージがあったのですが、S子様はどちらかというと小さめの声でとても上品にお話しされるのでついこちらも声のボリュームをあげることを忘れてしまうんです。
聞き取れなくても穏やかに優しく微笑んでいるS子様。
その姿に亡き祖母を思い出しました。
■優しすぎて空気を読みすぎて会話に入れなかった祖母
亡くなった私の母方の祖母は、S子様とは真逆のひょうきんで明るくて元気いっぱいの下町のおばあちゃん。
息子3人と娘(私の母)を育て上げ、たくさんの孫に囲まれながら、いつもニコニコしていました。
子供の頃は遊びに行くたびに、祖母が屋上で作った真っ赤で塩っ辛い、それはそれは攻撃的なすっぱさの梅干しを食べるのが楽しみで、大人になった今も、「梅干しのくせにはちみつ入りとか上品な甘さなんて邪道だ!」という私のこだわりはここで形成されたのだと思います。
そんな祖母が年齢と共にだんだん耳が遠くなって、家族の会話が聞こえなくなったり、大好きなテレビの音が聞こえなくなった時に、例えば何度も聞き返して怪訝な顔をされたり、祖母が上げたテレビのボリュームを下げられてしまったり、同居の家族(私の伯母や従姉妹)がどんなことを言っているのか、思っているのか・・・。
元々優しくて思いやりがあって人の気持ちを汲み取ってしまう祖母は聞こえなくても察してしまったのだと思います。
だんだんとみんなの会話が聞こえなくても、何を言われていても、
ニコニコとただ頷くようになってしまいました。
これはまだ私が小学生か中学に上がったばかりの頃の記憶だけど、今思えばもっと寄り添って助けてあげればよかった、と悔やんでいます。
■S子様の笑顔も祖母に似ていたから
いつもにこにこと、S子様のやさしく温かい人柄が一目でわかるような穏やかな笑顔。なんとなく祖母と重なってしまうのは、「人に気を遣わせない優しさ」が滲み出ているから。
高齢になって耳が聞こえづらくなると「あ?!なに?!」と強めに聞き返してくれる方もいれば、そこで会話を止めてしまうことに気を遣ってなんとなく周りの雰囲気に合わせ笑顔で頷いてしまう方もいて、おそらくS子様も私の祖母も後者。
だからいつもにこにことネイルを喜んでくれるけど、あまり深いお話ができていないことがいつも少し気になっていました。
■S子様、今日はしゃべる!!
そんなS子様と先日久しぶりにお会いした時、とはいえ会うのもまだ3回目だし、4ヶ月ぶりだし「私のこと憶えていらっしゃいますか?」と聞いてみました。
S子様は「うん、うん!もちろん!あのね、あのね・・・」といつも以上に積極的にお話をしてくださったんです。
聴力の関係で自分の声量や話し方に不安があるのか、「伝わってる?」という表情を時折混ぜながら一生懸命伝えてくださる姿に、手を止めて目を見てお話を聞きました。
あのね、私はここに火曜と木曜と土曜の3回来ていてね、
他の日は週2回リハビリに行っているの。
こちらはとてもたのしいけど、
リハビリはきつくて好きじゃないの。
でもね、
リハビリのとこの人が、私のネイルに気づいてくれてね、
とっても褒めてくださったの♡
こないだ描いてくださったお花がとっても可愛くてね、
だから私もリハビリがんばれたの。
だから今日もね、同じお花を描いていただこうって思ってたの。
嬉しくて涙が出ました。
■だから私はこの仕事がすき
ネイルは美しくなった自分の指先を見ることでモチベーションアップになることは、福祉ネイリストになる前から知っていたし体感していたし、
福祉ネイルも他のレクリエーションや療法と比べて秀でているところは
“ネイリストが帰った後も自分の指先をみて嬉しくなる、脳にいい影響を与える、その結果認知症の予防・改善に効果がある”ということももちろん知っています。
(福祉ネイルのスクールではそういうことを教えています)
でもそれを実際に体感してくださった方が、一生懸命紡いだ言葉で私たちに伝えてくれること、本当にこのネイルがご利用者様の生活の中で力となり支えとなっていたことが手触りのある実感として感じられたこと、
本当に本当にうれしくて、こちらが力をいただいてしまいました。
ありがとう、と言われることで背中を押される気持ち。
祖母や母にいつも言われていたように “感謝の気持ちを忘れず”
祖母にも天国から褒めてもらえるように♡
これからも私は、ネイルで人を勇気づけ元気にしながら、
ありがとう、と言われることでこちらも元気をもらって、
次はもっともっと想いを込めて人をしあわせにする、という
しあわせすぎるループをつないでいきます。
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