黒帯✧♡
うちのダンナの好きな番組に「町中華で飲ろうぜ」がある。
そのメインパーソナリティである玉袋筋太郎。この芸名だけに、敬遠されていた女性も多いだろう。私もその一人。
しかし、この番組を見ているうちに彼のコメントの知識の深さ、面白さ、タイミングの良さ、色々のことが好きになってきた。
最近知ったのは、たけし軍団はほとんどが弟子にして下さいといった人達らしいが、玉ちゃんだけが、たけしにスカウトされた人らしい。
たしかに冴えてるもんなと思った( ´艸`)。
その玉ちゃんの名言は、
「633は大人の義務教育」という言葉だと思う。
これは町中華でビールの大瓶を頼むとその大瓶が633mlであることに気が付いて、玉ちゃんが云った名言だ。
いいね~(⋈◍>◡<◍)。✧♡
大人の義務教育!
酒飲みには嬉しい言葉である。
その玉ちゃんが、番組内で言う言葉がいろいろあるのだが、「黒帯」というのもその一つだ。
それは柔道で段が上がっていくようなもので、ある時点で黒帯という上段者になる。そのことに如何に詳しく精通しているかということだ。
玉ちゃんは、町中華の黒帯と言えるだろうし、彼が取材で訪れる町中華には、いつもテレビの取材も何のそので、いつも通り、町中華を食べているようなオジサン達が画面の隅に登場する。
それを見た玉ちゃんが「黒帯だね」と彼らのことを言う。
うちのだんなとの外食はほぼ町中華であった。
~系というような単なるラーメン店ではなく、中国料理とか、頭について、中華料理をやっている店の町中華。
前は、その町中華は4軒あった。今は3軒。
休日の土日のランチはそのローテーション。
若い時は、たまにフランス料理のランチとか気取った店にも行って欲しいなと思ったが、それは皆無の人なので、早々に諦めた。
そんなランチは、女同士にこそ、ふさわしい。色んなものが時間をかけて、少しずつ出てきて、その間にいっぱい、おしゃべりできる。
大体、夫婦と云うものは、はじまりはそれほど、会話が無いのがフツーだ。結婚当初はのぼせていっしょになるのだが、よく考えるとそれほど何か重要なことを語り合ったことはなく、飯が美味いとか、味噌汁の話とか大して会話も無く、ある時期をすぎて、互いに歩み寄って、話をするようになるのだと思う。
うちの場合は、近所に、お手本にするような夫婦の営む居酒屋があったことが幸いした。2人では弾まない会話も、なぜかマスターをはさむと弾むのだ。また、そこにくる色々な先輩夫婦を見て、我々も、夫婦が最も仲のいい友達だったら、いっしょに旅行したり、楽しいだろうねと考え始めたのが、仲良くなる始まりだったと思う。
私が単身赴任で別々に暮らし、週末に帰ってきていた時は、とにかく掃除も何もせずに2人で映画を観に行っていた。
別々に暮らしている現実が辛すぎたのだ。映画の中に逃げ込んでいるしかなかった。それで映画について語り合うようになったのが不思議。
いいことは悪い姿でやってくる。
話がずれているが、うちの夫婦も初めから今のように仲のいい夫婦ではなかったといいたかった。
色々なことが紆余曲折あって、そして、今では仲の良い夫婦になった。
まさに、恋に落ちるのはカンタンだが、愛を育てるのは難しいというやつである。愛は、互いに歩み寄る必要がある。
うちは子供のいない夫婦と云うのも幸いしたかもしれない。
子がかすがい、というようなごまかしが利かないのである。
いつでも相手と向き合うしかない。
この人のこういうところがあれだ、これだ、気に喰わない、そういうことの連続であった。お互い様だ。
まてまて、黒帯の話だった。
そうなのだ。うちのダンナはけっこう黒帯なのだ。
玉ちゃんぐらい冴えている男である。
先日のゴールデンマッシュルーム事件と言い、たまにびっくりするような発言がある。
この人は不思議な人だなと思う。
「おれは、黒帯なのよ」と最近、本人が言った。
何の時だったか忘れたが、何かに私が感心したタイミングで、得意そうにそう言ったのである。
それ以来、面白くて、時々、本人を「君は、黒帯だもんね」と、ホメる。
姉にもその話を教えた。
姉妹でホテルに泊まって話をした時に、おいっこの無事を祝う会で、うちのダンナが、次々においっこに質問して、イギリスでのいろんな話をさせて、皆でたいそう盛り上がったことを思い出したのであった。
人に話をさせるのがウマイというか、場の整え方がうまい。
「黒帯だね」
「黒帯だよ」
と、姉と笑った。
黒帯の元で、
白帯の私は修業中の毎日です。(←全く自由ですw)