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2020まとめ
あれもこれも2020のことだと思うとふしぎな感じがする。
昨年の今頃とは住まいも仕事も違い、怪我によって体も変容を体験し、抱いている夢や疑問ももちろん違うものになった。もともと「代わり映えのしない一年」というものに久しく出会っていないので、順当だとも感じるけれど、気がつけば遠くまで来たなあとしみじみ。でも「変えた」とか「変わらざるを得なかった」というより「やめてみた」とか「選んでみた」という感覚。実際今は、入り口にいるような気がしていて、たまに心細い風が吹いたりもするけれど、しずかにわくわくしています。
2020年年明け(インフルエンザ治りたて)の自分は、2019年を「感情の大冒険」と書いていました。そして、特技が「手紙」だと言えるようになったと。
年の瀬には特技のひとつとして「手紙」と答えるようになった。私には宛先が必要。もしも手紙が一通も来なくても、宛先がこの世に無数にあるならば私は書くことができる。
2020年の自分がひと月に100通の手紙を出すとは夢にも思っていなかったけれど、2019年からの流れがあったのかもしれません。悩みながら始めた企画だったけれど最終回を残した今、ふしぎな胆力がついたような気がしています。宛先であるあなたのことを、書こうとする自分のことを以前より近くに感じる。何よりたのしかった!!
初めて連載の仕事をいただいたこともとても大きな出来事でした。来年もひきつづき楽しみつつ学んでゆきます。
本を手にとってくださった方、展示や配信を見てくださった方、手紙を受け取ってくださった方、ありがとうございました。
この前バスに乗っていて、横断歩道待っているひとに手を振りたくなって泣き出しそうな気持ちになったとき、ここにいることが、ここにいるひとが、ただただすきなのだと気付きました。
そしてそれと同じくらい書くことがすきです。
理由も目的もないこの熱を抱えて、2021年も駆けてゆきたいです。
来年も言葉の先でひとに出会いたい。
そろそろ紙から飛び出してもみたい。
2021年も元気にお会いできますように。
(来年のことについては別記事に書きます)
【2020活動まとめ】
■イベント
・二人展『舟旅』 青と夜ノ空さんにて開催
・二人展「芝生と毛布」 SUNNY BOY BOOKSにて開催
■紙
・『観光記』刊行&重版
・詩画集『芝生と毛布』刊行&完売
(写真はサニーさんからお借りしました!)
・フリーペーパー「この星紀行」発行
・企画「星渡りの便り」を始める(2021年1月が最終回)
(「手紙」として詩や写真などを毎月約100通お届けしていました)
■オンライン
・越田クリニックさんの二十四節気 連載中(詩を担当)
・さとうさかなさんと『みんなまるい人々』配信
・高野裕子さんと『おふとんてまねき放送』配信
・櫻井周太さんとのユニット「点描と稜線」として合評会「点描を持ち寄る」を開催
・「一日遅れの日記」に9月17日の日記を寄稿
【2020おめでとうの仕事】
・SSW西洋彦さんのアルバム「fragments」ジャケット・ブックレットへの写真提供、アーティスト写真の撮影を担当
・西洋彦さんレコ発ライブフライヤー デザインを担当
・根本万智さんの画集『root』装幀を担当
・中村菜月さんの本『虹の街』装幀を担当
・トナカイさんの詩集『すべてのあなたの記憶』二刷 装幀を担当
・うまのはなむけさんのポストカード デザインを担当
【2020書いたもの5選】
※☆はnoteで読めます
・「2020.4.17」 ☆
・「存在としての言葉」 ☆
(「パンデミックとわたしと」寄稿)
・「手当て元年、前歯が抜ける」 ☆
・「ふたり(ひとりとひとり)」
(星渡りの便り 9月)
・「生きているあなたへ」 ☆
(星渡りの便り 10月)
追記:【2020書いた詩5選】
5選の中に詩がなかったので、詩で選んでみました。
(連載のお仕事の中にも気に入っているものはいくつかありますが依頼のお仕事以外でいきます)
・「誕生日のための詩」
(詩画集『芝生と毛布』)
・「短い光、永続の光/美しい影、傷ついた影」
(第二回「おふとんてまねき放送」にて朗読)
・「窓際にて」
(星渡りの便り 9月)
・「ひかり、ひかり、ひかりへ」
(星渡りの便り 10月)
・「すべての正論へ」
(星渡りの便り 10月)
今年の後半は紙のものをたくさん作っていましたが、前半は配信での朗読も多く、即興とかもやっていて、詩が方々へとっ散らかっていて思い出すのに時間がかかりました。動きのあった2020年は観光記的テキストをたくさん書きましたが、来年は詩もたくさん書きたいです。書きます。