2024年度に中小企業診断士に起きた変化について
こんにちは!
静岡県の中小企業診断士、大滝綾乃(オオタキアヤノ)です。
すっかりご無沙汰してしまいました…。
3月から7月は平日1日も休みが無いような状態でした…。
特に土曜日に仕事が入ることも多く、子どもの習い事もあり、毎日へとへとです(^^;)娘は3年生になりましたが、宿題の量が多く、後回しにすることも多くなり、何とか毎日宿題をやらせているところです…"(-""-)"
さて、今年度に入り、中小企業診断士の仕事にも色々な変化が起きました。私の中での主なトピックスは①事業再構築補助金の案件の減少、②小規模事業者持続化補助金の電子申請への一本化及び採択率の減少、③事業継続力強化計画の相談案件の増加等です。この辺りの変化について順番に説明させていただきます。
2024年度中小企業診断士に起きた変化
①事業再構築補助金の案件の減少
事業再構築補助金はコロナ禍で今までの事業が立ち行かなくなった企業の事業再構築を支援する補助金でした。しかし、コロナが明け、通常の社会に戻りつつある今、今まで事業再構築補助金で支援していた業種が本当に適切なのか、という見直しが経済産業省によって行われました。具体的にはグランピングや脱毛サロン、サウナ等です。事業再構築補助金の制度を見直し、一部の業種や事業に対する支援条件を厳しくするなどの変更を行ったことで、申請を希望する企業の数が減少しました。また、今までは「事前着手制度」という、補助金が交付される前に事業を開始する制度が認められていましたが、2024年の公募からはこの制度が廃止されました。この変更によってすでに投資をしている企業が申請できなくなってしまいました。また、この変更により事業の着手が遅れる可能性もあり、資金に余裕のない中小企業にとっては使い勝手の良くない補助金となってしまいました。もしかしたら前回の12回公募で終了かもしれません…。
②小規模事業者持続化補助金の電子申請への一本化と採択率の減少
前述した経済産業省の事業レビューは、経済産業省全体の補助金に影響を与えることになりました。小規模事業者持続化補助金も見直しが入る予定でしたが、5月に急遽申請が入るなど、今までの流れと違う公募が出てきています。5月に行われた公募は電子申請に一本化されており、今後も紙から電子への流れが加速すると思われます。また、15回目公募の採択が6月に発表されましたが、採択率が20%程度下がるなど、採択が厳しくなりました。特に15回目公募は要件不備が多いとのことで、様式を厳密に確認するなどが行われているかと思います。16回目公募もかなり厳しい採択率だったのではと推測されます。
③事業継続力強化計画の相談案件の増加
1月に起きた能登半島地震の被災を受けて、事業継続力強化計画(災害リスクに備え、事業を早期に行えるように計画を立てる)の相談が増えています。それ以外にも地震や台風、水害などの自然災害の規模も大きくなっていることから、災害リスクへの備えを強化するために計画を策定するケースや、取引先企業が自社のサプライチェーンリスクを管理するために、事業継続力強化計画の策定を求めるケースなどもあります。いずれにしても、事業継続力強化計画の策定は、災害や緊急事態が発生した際の初動対応の早期化を促しますし、事業の早期復旧が可能となります。それ以外にも企業の社会的責任(CSR)や持続可能な開発目標(SDGs)への意識の高まりにより、企業の信頼性やブランド価値を高める効果もあります。もし事業継続力強化計画を策定されていない場合は策定されるか、お近くの支援機関にご相談いただければと思います。
終わりに
今までは補助金の成功報酬に頼っていた中小企業診断士もいらっしゃるかと思いますが、事業計画の必要のない補助金も出てきており、補助金の支援だけで売上を賄うのは難しいと感じます。他の売上を上げるために、ネットワークの強化や他の専門家との協力、新たな情報収集などを行い、PRを強化していきましょう!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。