カバー曲が原曲を超えることはない
詳細は全く覚えていませんが、何かのカバー曲のレビューでこんな言葉を目にしたことがあります。
「これは原曲を超えている」
その言葉を見たとき、自分の中でしっくりこない感覚がありました。
たしかに世の中にはたくさん素晴らしいカバー曲があるけれど、原曲を超えることがあるのだろうか、と。
私は、
どんなにカバー曲が素晴らしくても、原曲を超えることはない
と思っています。
あえて言うのならば、どちらが上とか下とかではなく、どちらも素晴らしいのです。
カバーの良いところ
ひとつ挙げるならば、“原曲にはないアレンジ”だと思います。
そして、そのアレンジが原曲の新たな一面を見せてくれるのです。
女性アーティストの曲を男性アーティストがカバーしたり、バラード曲調のものをロックにアレンジしたり。
カバー曲によって原曲を初めて知って好きになった人もいるでしょう。
もしくは、原曲に抱いていたイメージをカバー曲が変えてくれたこともあるかもしれません。
私自身、どちらも経験があります。
ここで、その曲たちを紹介します!
①カバーによって好きになった曲
タイムトラベル/スピッツ
初めてこの曲を聞いたとき、「なんだ!このステキな曲は!!」と驚きました。
メロディがおしゃれな上に、歌詞にストーリーがあって最近の曲とは少し違う印象を受けました。
この曲がカバーであることを知ってはいたので、さっそく原曲を調べてみると、
タイムトラベル/原田真二
なんと、今からすると40年以上前の曲でした。
自分が生まれる前の曲を聞く機会なんて、親や上司がカラオケで歌うか音楽番組で流れてきたときくらいでしょうか。
スピッツがカバーしていなければ、知らないままだったかもしれません。
こんな素敵な曲に出会わせてもらって感謝です。
ちなみに、スピッツのカバーバージョンは「おるたな」というアルバムに収録されています。
他のカバー曲も入っているので、興味のある方はぜひ聞いてみてください。
②カバーによってイメージが変わった曲
フライングゲット/AKB48
AKB48が歌うこの曲。
発売当時かなり流行っていたので、ファンでない人でも聞いたことがあるはずです。
もちろん私も耳にしたことはありました。
そのときの私は勝手に“アイドルが歌っている曲=かわいい”という方程式を勝手に作り上げていたため、あまり曲をしっかり聞いていませんでした。
しかし、あるときこのカバー曲を聞いたときにそのイメージがガラリと変わりました。
フライングゲット/GILLE
英語詞なうえに、とってもカッコよくアレンジされている!!
「フライングゲット」ってこんなにカッコイイ曲だったんだ・・・
この曲のイメージが“可愛い”から“かっこいい”に変わった瞬間でした。
そうして改めてAKB48の曲も聞きなおし、結果この曲が大好きになりました。
原曲へのリスペクトが大切
カバー曲は原曲が無ければ生まれてこなかったもの。
いわば親と子どものような関係です。
親と子どもを比べるべきではありませんよね?
子どもと仲が良いからといって親とも仲良いわけではないように、好みは人それぞれです。
だから「カバー曲が好き」という感情はあると思います。
でも「原曲を超えている」という表現にはあまり敬意を感じません。
アーティストの方々もきっと原曲へのリスペクトを持ってカバー曲を歌っているはずです。
だからこそ、
リスナーとしてもその曲を好きになったら原曲に敬意を払わなければいけない。
というお話でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
※なんだかタイトルが少し強めな言い方になってしまいましたが、誰かを批判したいわけではないことを書いておきます。