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Insolvenzverfahren

今日は、仕事でEigenverwaltungsverfahrenに関する書簡を読みました。

同僚より添付と共に以下のメールが届く。

hallo zusammen,
anbei ein Infoschreiben zu den nächsten Schritten der Insolvenz.

でドイツ語読めない日本人駐在上司から、添付ファイル内容を要約しろと言われる。

しかしそもそもInsolvenzってなんやねん、って感じ。
Als Insolvenz wird die Unfähigkeit eines Unternehmens bezeichnet, seine Schulden oder Verbindlichkeiten zu begleichen.
ほほう…つまり債務超過ですね。Bankrottくらいしかこういう単語知らんかった。私は「企業」で働いたことがなく経済新聞とかも読まないので、商売的な話・単語に疎く、日本語でもピンと来ない。

そして添付を開き一行目でまたつまづく。

Wir hatten einen Antrag auf Eröffnung eines Eigenverwaltungsverfahrens gestellt.

Eigenverwaltungsverfahrensってだからなんやねん怒。
Das Eigenverwaltungsverfahren oder anders ausgedrückt die Insolvenz in Eigenverwaltung bietet dem Geschäftsführer die Möglichkeit, sein Unternehmen unter Aufsicht eines Sachwalters mit den Instrumenten der Insolvenzordnung und unter Berücksichtigung der Interessen seiner Gläubiger eigenverantwortlich zu sanieren.
え、まじでわからない。
日本では自己破産には同時廃止管財事件の二つがあるそうです。前者は個人破産の場合のみ有効で、後者では裁判所が選ぶ破産管財人という弁護士が財産を清算する法人破産と理解…(正しくは個人でも管財事件にできるらしいが、理解を簡単にするためにとりま単純化する)。
このドイツ語原文で謎なのは自己管財手続き=自己管財による倒産と言う単語。管財人が他者ではなく自己になると言うこと?自主再建てことか?でももう既に裁判所関わってるからもはや自主じゃないよな。よくわかんないけど自己責任で会社再建の機会があるらしいっす(雑
と思ったら、こんなサイト見つけた!!!自己管財倒産手続=事業が事業を再建し、財務上の困難を克服するための手続である。この手続きの間、会社は破産管財人の監督下にありながら事業を継続することが許可される。その目的は、会社が回復し、存続できるようになることである。ほほう!

https://oddcoll.com/ja/ドイツにおける会社破産手続き/

読み進めよう…

Das erste Teil dieses Verfahrens, das sogenannte "vorläufige Verfahren", erfolgreich abgeschlossen werden konnten. Somit starten wir in den zweiten und letzten Teil des Verfahrens, das sogenannte "eröffnete Verfahren".

まじでわかんね。で調べて出てきたのがサムネの図。
Als Eröffnungsverfahren, Insolvenzantragsverfahren oder vorläufiges Insolvenzverfahren wird der Zeitraum zwischen dem Eingang des Insolvenzantrags und der Eröffnung des Insolvenzverfahrens durch Gerichtsbeschluss bezeichnet.
申請書受理〜破産手続き開始、までの期間はそれぞれ
1. 予備的手続き
2. 開始手続き
3. 計画履行
と分かれるらしくて、この書簡を送ってきた方達はこれから第二段階に入るらしいです。ちなみに個人的に興味深かったかったのは、以下。

Eintragung im Handelsregister von Amts wegen: "Die Gesellschaft ist aufgelöst", da das Handelsregister nicht zwischen sanierender Eigenverwaltung und Regelinsolvenz unterscheidet.

つまり、登記簿上では破産とEigenverwaltungsverfahren=自己管財手続きが区別されないので、まだ破産は決定していないし・今再建に向けて頑張ってるのに、一時的にのべつ無しに登記簿から削除されてしまうと言うことか。


結論としてはこの書簡は単なる法的手続きが次の段階に入ったことを知らせるもので、「破産しないように頑張るっす👊」って内容でした。

で上司が求めてきたのは「実際に破産する可能性はどのくらいあるのか、正確に教えて欲しい」とのこと。でも生憎「そうした情報は書かれていない、現状報告の為の極めてニュートラルな文章です」とピシャリと突き返した。なんかドイツ語読めるからってこう言う無茶振りはやめてほしいし、通訳翻訳をやっていると、このケースみたいに自分の都合の良い方に解釈しようとニュアンスを足すことを求めてくる人って結構いる。自分が求めてるシナリオに沿う様な素材として利用しようと、「こう言うこと、書いてありませんか?」と誘導尋問してくる人。テレビ番組制作のリサーチャーやってた時とか頻発で、酷かったなぁ。私自身は、原文に変なニュアンスが足されないように、いつもかなり気をつけて訳している。通訳の時は特に。日本語のチョイスが甘いと、状況によっては原文に無いような意味が付加されてしまって誤解の元になり、現場が凍るつくこともあるから。書かれていないこと・言われていないことは訳さないが鉄則で、その上でさらにニュートラルな言葉選びをしている。
(ちなみに、上司とソリがあいません、てへ。口臭が無理なんだもの、だって…)

日本語で読んでも多分理解できないだろう文章だよなぁ。目標:ドイツ語ペラペラですが、生憎先は遠いです。日本語だってペラペラじゃないんだもの、と思い知る毎日。日々勉強です。


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