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グローバル経営を考える

エリン・メイヤー「異文化理解力」 を読み始めました。
先日こんな記事↓を書いたことで、海外子会社におけるマネジメントを再考察したためです。

グロービス経営大学院なるところの田岡恵教授の前書きから、激しく膝を叩き大賛同です。

とても気がきくデキる人たちというのはともに仕事をしている相手に「気持ちがいい」と感じさせる対応ができる。そして、グローバルビジネスにおいてこの「快と不快を分ける枠組み」というのが、実は私たち一人ひとりが持つそれぞれの「文化」なのだ。つまり、「相手と自分の文化の違いを理解して、みなが心地よく良いパフォーマンスを出せる環境を作り出す」ことなのだ。

エリン・メイヤー; 田岡恵. 異文化理解力 ― 相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養(p.8). 英治出版株式会社

これはまさに、私が昨日ぼやいていた、「駐在のお作法」ではないでしょうか?!?!ちなみにうちの駐在員のうちのトップ・最年長チームリーダーはもう残念ながら「不快」をドイツにばら撒きまくった結果、日本人社長の決定により日本に強制帰国が決まりました!!!!爆!本当に残念な上司でしたが、いなくなると分かった今、良い未来しか先に見えません。だからこそどうにか良い方向に持っていけるように、何が出来るかを模索したい、と言うのが今の気持ちです。

「海外でのマネジメント」と言うキーワードで検索をすると、興味深い文章が沢山読めることに気づきました。今まで経営なんて無関係だと思っていたけど、ハンブルクに来てから私事に感じるようになった。

今の雇い先の会社では、買収した会社の現地人社長に当初経営を任せたものの大失敗し、それを立て直すためにと日本人社長が派遣されるもまた失敗、そして今はまたドイツ人社長の元、子会社をコントロールするために親会社から送り込まれた駐在員が3名いるというスタイルに2023年より落ち着いていますが、日本とドイツの温度差が凄い。コントロールしたい日本側と、されまいとするドイツ側の軋轢たるや。ドイツ語を話す日本人としてローカル採用された私は、間に挟まれ非常にヤキモキしているわけです。この状況どうにか打破したい…と今必死です。

そんな中面白い文章を発見しました。
大和総研のコンサルティングレポートで、経営コンサルティング第二部 シニアコンサルタントの方が書かれたテクスト。

自分の覚書のために、以下に一部引用の上でのまとめを掲載。

現地人社長が委任された形のマネジメントだと、現地語でのコミュニケーションや現地のビジネス慣習に応じた交渉が必要となるので、日本人がそれを行うのはとてもハードルが高い。労働法律・法令も複雑で労働慣習もかなり異なる。また日本人社長が経営にノータッチの状態になることも往々にしてあるので、子会社の事業運営を把握することが困難になる。委任された現地社長も、日本本社での就業経験もなく、日本の企業文化やビジネス慣行に疎く、結果子会社が「現地のことは現地に任せてほしい」と声をあげて独立性を求める。日本本社からの統制は難しく、監査も十分に行えない。

横溝 聰史; 海外子会社におけるマネジメントの考察(p.5).
https://www.dir.co.jp/report/consulting/governance/20220318_022907.pdf

ねえ、本当にこれ。まさにこれ。今の状況。で独立性を求める子会社に、日本人社長が昭和の根性論ジジイの説教を展開しようとしてるので、私が必死に食い止めてる状況なう。こんな的確な文章化がされてるなんてびびる!

じゃあどうやって解決したらいい?!教えて横溝さん!!!!
読み進めたところ横溝さん曰く解決策・締めの文章は以下でした。

マネジメント形態を選ぶ際には、その形態で戦略を達成できるかどうか保有する人材面&経営資源と外・内部環境を鑑みて決めるべき。外部環境を分析し、経営資源・人材を考慮した上で戦略を立て、海外子会社に対する役割を定め、それが発揮できる現地マネジメント体制を適切に選択する。外部環境や戦略が変わるようなことがあれば、柔軟にそれに適合したマネジメント形態に移行する。

…ほほう……私の聞きたい答えはそこになかった。マネジメント形態の選び方、が主眼のテキストなので、ちょっと視点が違いましたね。

明日もドイツ人マネージャーと会議だし、私の模索はまだまだ続きます。

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