ドイツクオリティ〜ドイツ人の民度
私は怒っている!!というのも…
10日前にようやく引っ越し・会社暮らしを脱しました。
が、家のトイレの排水管の継ぎ目から水が溢れて止まらないという事実が発覚。
12月21日土曜日の夜の気付きましたが、日曜日は全てのビジネスが休業で何も動かないのドイツの常なので、12月23日月曜日になったと同時に大家さんに通知。したところ12月24日のクリスマス休暇に入るギリギリ前の午前中に、修理工として働いてる息子を連れて一緒に直しに来てくれました。大家さん曰く、私の入居が決まったのでトイレは新しいものに変えて先週設置したばかりらしく、彼女も「業者は雑な仕事して!」とぷりぷりしていた。で彼等が去った後、「これで冬休みは家でゆっくりできる!」と思っていたが、数時間後に今度別の箇所からもっと水が溢れ出てることが発覚。いや絶対さっきの息子が下手こいたやろ、これ。で、即大家さん再度連絡をしたところ以下のように言われる。
金曜日までタオルを引いて我慢しろだと…?そして何故か私と同じ被害者側に立ってる姿勢も気に障るわい。
正直イラついた、というかがっかりしてしまった。ミュンヘンの大家さんだったら、絶対すぐに駆けつけてくれて、お互い冗談なんて言いながら笑い合って一緒に修理したり解決してくれたのになぁ、とまたミュンヘンを懐かしんでしまう。けど、まあ腹を立てても仕方がないし・こういうことはドイツでは日常茶飯事なので、とりあえず月から金曜日まではひたすら我慢。クリスマス明け27日に業者が来てくれることを祈って。
で27日朝イチで、件の息子から「電話くれ」と連絡があったのですぐ折り返すと「僕は今休暇中だから最速で1月6日日中に行けるけど?」と。いやいや、水も結構な量出てるし、こっち完全に被害者なのに&正当に家賃も払ってるのに、何故私があなたの休暇を慮って我慢をしないといけないの?1月6日なんて普通に出勤だし、そのために私が休暇取らなきゃならないのおかしくない?しかも貴方の技量不足で違う場所から水出る&量増えたのに?貴方が24日に一発で直せばこんなことになっていませんが?「こんな不便な生活は耐え難いので年内に来てださい」と折れずに喰い付いたら「別に下水が溢れてるわけじゃなくて綺麗な水が出てきてるんでしょ?なら緊急性は低いし、タオル敷いておけば何も問題もなくない?」と半笑いで宣う。
「はあ?」
もう、この感性の違いはお話にならないと思って、「わかりました。そこまで待っていられないですし、貴方の都合に合わせて休暇を取るのも癪です。自分でセメント剤を買って佐官しますから結構です」と言って電話を切る。ドイツ人は絶対に謝らないけど、厚顔無恥にも程がある!!!てかお前から電話してこいだし!!
正直古い家ですし、家賃の安さ等も考えれば色々問題があっても目を瞑ろう、とは思っていました。が、「自分の城」を持てるとめちゃくちゃ楽しみにして期待し過ぎていたのです。ので何だが出鼻を挫かれたような気分になって、テンションが落ちてしまい。
その勢いで近所のバラエティショップに行き、シリコン購入。
シリコン先生助けて!!!!!
出来た(ぜいぜい)
でもこの後ももう一箇所別からの水漏れを見つけて、翌日はグルーガンで修理。途中で指に落としてしまい右手中指に水脹れを作ってしまった涙。で、今朝見てみたらしつこくもまだ水漏れてる!!!!!!ねえなんなの!?!?!?!
で、もう一回シリコン先生でグルーガンの上から二重重ね塗り!!!
実に1週間、3日我慢+4日試行錯誤し、遂に水漏れが防げました。勝った…疲れた……
これはほんの一例で、こんな感じの「なんで?!」みたいなことはドイツでは日常茶飯事です。例えば、2022年9月ミュンヘン着きたてで銀行口座を開設したら、届いたIBANとBICが銀行側のミスで番号が間違っていたことがあり、数ヶ月給料が振り込まれませんでした。家探しの時も、気に入った入居希望の家に直ぐ入りたい旨をメールしたのに返事がなく、結局「スパムに入っていたから気づかなかった」という理由で他の人に先取りされてしまったけど、「貴方がメールチェックしてなかったせいで、私は住みたい家に入居出来る権利を失わないとならないわけ?!」と憤りました。スーパーで買ってきたものが賞味期限切れだったりすることも珍しくなくありますし、自動販売機やデポジット返却の機械も壊れていて動かないことだらけ。友達はATMでお金を引きおろそうとしたらカードを吸い込まれたこともあります。ストライキで全ての交通が止まったり、悪名高きDeutsch Bahnは遅延や運休もすごい頻度であるし、「ヨーロッパで最悪なエアライン・第二位」に選ばれたLufthansa様に関していえばチャーター便の機材故障で飛ばずに自国の大臣の国際会議参加を妨げたという前例もお持ちです。ドイツはこんなんです。「ドイツは日本に似ていて、職人魂があるんでしょ?」「皆んな真面目で日本人に似てるんでしょ」と仰る方結構おられるのですが、富に現代のドイツにおいていえばそれは生憎真実ではないです。
ここ3ヶ月、現地のGmbHで働くようになって余計に顕著に感じていることとして「課題の切り分け」がドイツ人は本当にすごい。「それは私の問題ではない」ってやつですね、本当にドライです。係り合おうとしない、言葉を選ばずにいえば「無責任」な国民性があるのは事実だと感じています。極端にいえば「自分さえ良ければ、他人のことは知ったことない」と言った態度でしょうか。
批判覚悟で申し上げると、ここら辺が「ヒトラーを産んだ国」だなぁと感じるのです。私は少しだけですがイタリア語フランス語も話すので・ラテン系の友人も多いのですが、ラテンの人たちにはこういう冷たさは少ないように感じます。またドイツ内でも既に差が有って、ミュンヘンよりもここ北ドイツの方が余計にそういうSachlichkeitを感じます。ミュンヘンに関していえば、あそこは本当に治安が良かったのだろうと再認識しています、「豊かな田舎/村」とはよく言ったものです。ミュンヘンに住んでいた時はわからなかったのですが、ミュンヘン人は皆自分たちを・ミュンヘンという街をentspanntと形容していたのは、今になれば理解ができます。
今日はちょっと批判的な・少し偏った考えを吐露してしまいました。まあ考えればこういう傾向って東京でもありますよね、東京砂漠ですもんね。街中で具合悪くて倒れてる人がいても誰も声もかけずに無視する、みたいなやつ。大都会では起きやすいことなのかもしれません。ドイツ生活3年目突入でだいぶ慣れてはきたものの、ゲルマン人のこの「鈍さ」というか「粗さ」というかは気持ち的に許すことはまだまだ出来ない私。だからご飯もファッションもイケてないんだよ、ドイツは!でもスペインに住んでいる友達の話などを聞くと、ドイツなんか比ではない「良い加減」さで、毎日が未定&アドベンチャーだと聞きます…「ドイツ生活が恋しいよ〜」と言っているのを聞いて、「え、これ以上とか無理だわ」と苦笑しました。こういう面についていえば、Ordentlichkeitが好きな自分はそもそも海外生活が向いていないのかなぁと感じます。