いざ、憧れの地へ
ファッション好きなら、一度は憧れる東京。
地方からそこで働きたくて出てきて15年。
やっとだった。
会社の中では旗艦店に位置している場所。
実はちょうど3年前に当時の上司が今の異動先へ
急に決まり一緒に行こうとしていた。
ただ所属していた場所も人手不足でそれはできず
念願だった。だからとてつもなく期待に胸を膨らませていた。
行こうとしていた当時より出来る事も増えたし、やってみたいことも試してみたい事もたくさんあった。
いざ、出勤。
1日目から色んな洗礼を受ける。
売り場の説明はあったけど、他はなし。
色んなお店に行くと分かるけど、基本は同じルールで動くけど運用方法は千差万別。
ちょっとしたことが違う。
そこを汲み取るのはやってみないことわからないなら大変なんだよねと思いながらそこは目を瞑る。
売り場でももともととても苦手な声出し。昔は好きだったけど今は出すと声も枯れやすく疲れがすぐ出るので様子見ながらやっていた。だけどその店は1に声出し2に声出しで明るく元気な部分に力を入れていた。なので早速チェックが入る。じーっと見られては、ダメ出しを受ける。音量が足りない。
今ではだいぶどれくらい出せば良いか慣れたけど、やっぱり大きい声出し続けるのは大変。
毎度大きな声で盛り上げているスタッフみるとすごいなぁと思っている。
次の日にはついに忙しさの洗礼を受ける。
突然始まった繁忙期。
今まで年に数回しか体験しない売り上げが、ほぼ毎日始まった。しかも人数は正直少ない。足りてない。
そんな感じで始まった新しい生活。
通勤往復4時間生活から解放されたと思ったら、
突然始まった繁忙期。
気持ち的には少し楽になると思ってたが甘かった。
朝方から夜型に生活が逆転し
0時ごろに帰宅して1時にご飯食べて2時に寝る生活が始まった。
とは言え、13時から仕事だったので今までより睡眠時間は確保はできるようになる。
そんな事を言い聞かせてないと気持ちが持たないような忙しさだった。
とりあえず大変だった。
そんな中でも、前一緒に働いていたスタッフが早速遊びに来てくれたり友達も顔出してくれたりして働くモチベーションになった。嬉しかった。
3日目には業務が回ってない場所が多発。
ここで違和感が生まれる。
だいたいは、パターンが決まっていてそこにはめていけば事故ることはあってもリカバリーされやすいはずなのにみんなバラバラに動いている。
しかも過去に経験があるはずなのに。
なんか色んなものがシステムされてないし行き当たりばったりすぎる。
流石に動きづらいし、仕事が終わらないのが目に見えて思いきって上司に相談。
ここからまた頑張りすぎるスイッチが入ってしまう。
次から次に気になる箇所があってどうにかしたかった。
過去の経験から、また自分へ終わらない仕事の皺寄せがくるんじゃないか。そう思うと焦った。
実際そうなるかどうか分からないけど勝手にそう思った。
あの大変だった事を思い出したら居ても立っても居られなかった。
この悪いクセが出てきた。しかも知りあいも居ない勝手もわからない場所でやろうとしていた。
早すぎた。
周りの期待もあったし、前の上司から埋もれるなと背中を押されたのもあった。
人間焦るとロクなことない。ホントに。
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