変われなかったのは私。
一昨日、3年お付き合いした大好きな彼とお別れしました。3年、私にとっては長くてでこぼこな時間でした。
◯出会い
私達の出会いは、私が高専4年生の時。
その時は、「部活の後輩の親友」という、遠い存在。吹雪の日に彼を含む後輩3人を、駅から学校まで送ったのが初めてやったね。
その頃はお互い恋人がいて、お互い応援してるねって会話したね。
5年生の文化祭。コロナ禍で、C科の1〜5年生全員で1つの露店。当番制で学年関係なく頑張った。その時に、「文音さんお久しぶりです!笑」って話しかけてきたのが、彼だった。こんな明るい子やったっけ、、と思いながら、話しやすくて、会うたびに沢山話したね。
それから、どんどん距離が縮まって、深夜マック、イルミネーション、美術館、、フッカルすぎる彼に引っ張られながら、色んなことをした。凄く楽しかった。学生の割にフットワークが重くて、夜更かしが苦手なタイプの自分が、ちょっと悪いことをしとる気分になれたのが、彼との時間やった。嫌な事も全部吹き飛ばしてくれた。
気がついたら卒業前の1月。気持ちを伝えてくれて、付き合うことになった。私は転勤があるから、「遠距離になるよ。大丈夫?」て何度も確認したけど、「乗り越えたい。真剣です。」って言ってくれた。本当に嬉しかったよ。
1年目は、遠距離から始まった。
◯遠距離から始まる
初めての一人暮らしで不安に押しつぶされそうな私とは反対に、彼は最後の学生生活を楽しむ気満々だった。
遠距離やから電話もLINEも沢山したいけど、彼は思い出作りに夢中で、本当に付き合ってるか分からなくなる程だった。初めての土地、仕事でずっとネガティヴだった私は、1人の時間が辛くて、泣きながらよく散歩に行ってた。そして事故にあった。車に轢かれて少し前の記憶も無くなった。
病室で目が覚めて、彼から新潟まで車で向かってると連絡が来た。凄く心配してた。びっくりした。なんで。
その時から不思議と、彼が少しだけ優しくなって、沢山連絡をしてくれるようになった。単純な私は、事故に遭ってよかったとさえ思えた。
でもね、やっぱり遠距離は、残酷やった。
遠距離のせいかは分からないけど、信用を失う出来事を一度に3つも知った。
あの時から、全てが壊れた。
信じられなくなった。私が仕事してる間、学生最後の彼は、女の子と遊んでたんだ。これからも、内緒で遊ばれるんだ。自分が知らない時の彼が怖い。仕事で紛らわすことの出来ない土日が怖い。することがなくて、彼の行動が気になる自分が嫌で、怖くて、楽しいはずの土日が嫌いになった。信じてあげられない自分もどんどん嫌いになっていった。
●彼は社会人1年目
やっと、学生最後の思い出作りたい彼が、卒業した。この日を待ってた。
ただ現実は違くて、研修や飲み会が沢山ある彼に対して、疑いが拭えなくて、大好きな彼を疑ってしまう自分。飲み会の連絡もなかなかしてくれなくて、精神的に限界を迎えて、ついに私の中でプチって切れたこともあったね。
その時から彼は、凄く努力をしてくれて、見違える程に変わってくれた。同じ人とは思えないくらいに。本当にありがとう。
でもね、私はずっとずっと、何かある度に疑って、不安をぶつけて、変われなかった。自己防衛のために、彼に対する態度もどんどん悪くなって、上下関係を作ることまでしてしまった。
同棲までしたけど、私の指摘と疑いが多くて、解消した。
そして、振られた。
彼は変わってくれたのに。私は変わらなかった。変われなかった。
本を読んで勉強したり、知恵袋を読んで心を落ち着かせたり、彼と考え方が似てる人に出会って、彼の事を理解しようとしたり、、出来ることはしてたつもりやったけど、結局、彼の中で「信用されてない。」ていうのは消えなかった。
彼は一年くらい掛けて、こんなにも変わってくれたのに。
私が変われたら、この先もずっと一緒におれたかな。
当たり前に好きでおってくれた彼が、今はいない。何を目標に頑張ればいい?誰に褒めてもらえればいい?何のために生きればいい?
今はずっとこんな事を考えとる。
●彼へ
私の中で貴方は、未知の世界に連れてってくれる鳥みたいな人でした。疲れるとお腹だして寝るところ、ちょっと音痴なところ、意味わからんビートの音楽が好きなところ、目を逸らした間に苦手なトマトを入れてくるところ、よく忘れ物するところ、お婆ちゃんに日焼け止めを塗ってもらうところ。今思えば全部可愛くて愛おしかったな。付き合ってる時は年上やし引っ張らんなんって思ってたのに、いざ失ったら自分だけでちゃんと強く生きれるか凄い不安です。遠距離の時から毎朝言ってくれる「今日も頑張ろ!」。私はこんなに支えられてたのに、何で気づかなかったんだろう。その言葉がない何となく始まる朝なんて、頑張れないよ。私が伝えれてないだけで、本当に素晴らしい人だったよ。ただ家族や友人が大好きで、甘えん坊で、一生懸命で、私が嫌がったこといっぱい努力してくれて、言葉選びや気遣いのできる心の優しい人やった。こんな自信のない私の、手を離さずにいてくれてありがとう。大切で、特別な思い出としてとっておきます。
きっと誰も悪くない。価値観や考えが合わなすぎたんだ。価値観なんて擦り合わせればいいって何回も話し合ってきたのに、そんな簡単じゃなかった。自分の価値観や考えを曲げることは、それを超えてくる程の一緒に居て得られる何かがないと、無理なんだと思う。そして学んだことは、見返りを求める思いやりはしないこと。思いやりは、同じことを返されなくても、ただ自分がしたくて相手することであって、返してもらうものじゃない。求めちゃだめだった。
あと、常にご機嫌でいること。今まで、こんな不安定な自分すらも愛してくれる人がいいと思ってた。でも今思えばそんな自己中な人と付き合いたくないよね。ほんとにごめん。
今の私は後悔ばっかりしちゃう。辛いよ。
※少し先の自分へ
前を向いてたら、その時の気持ちを教えてね。
そして、今の私の背中を押してくれたら嬉しいな。
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