アニメ『みゆき』(1983年)は、おまわりさん(警察官)による性犯罪防止に効果あり??
あだち充先生の漫画『みゆき』を原作にしたアニメ『みゆき』(1983年)の第6話「ロリコン刑事 二枚刃の安!」を観た。
防犯アニメと して、なかなか素晴らしいできである。
幼稚園や小学校で、このアニメを使って、おまわりさん(警察官)による性犯罪防止運動に取り組んでいれば、おまわりさん(警察官)による幼児や女児連れ去り等の卑劣な犯罪を1件でも減らすことだできたかもしれない。悔やまれる。
ロリコン刑事の二枚刃の安が、若松真人の妹のみゆきに妻も娘も死んだと平気で嘘をつく場面は、ラブコメではなく、ドキュメンタリーなのかと一瞬思ってしまうくらいの良い出来である。
あだち充先生にも、文芸の哲学的基礎があったようだ。
第7話にも、ノーヘルで間崎竜一とみゆきが二人乗りしているバイクを二枚刃の安運転の覆面パトカーでが、パッシングして煽り、スピード違反をさせて、間崎竜一を検挙。
間崎竜一を交番で警察官に引き渡し、職権を乱用して、覆面パトカーでみゆきを連れ去るという場面がある。
犯罪を誘発させ、検挙するところや、パトカーで連れ去る場面など、まさしくノンフィクションである。
第20話では、二枚刃の安は覗きをして、捕まりそうになり、逃れるために警察手帳を提示している。
単にノンフィクションというより、予言的でさえある。
21世紀になって、
警視庁の警察官が公園のトイレで盗撮して、警察手帳を提示して、逃げようとした事件が起こっている(図書館で新聞のバックナンバーをご確認ください)。
アニメ『みゆき』(1983年)は、あまり再放送されなかった気がするが・・・
やはり、あだち充先生の警察描写に原因があったのだろうか?
それとも、何か見えない力(警察幽霊 Polizei Geist)が働いているのだろうか?
二枚刃の安は、帰国子女のみゆきにしつこく付き纏っていることから、警視庁公安部の外事関係の刑事と思われる(真人やみゆきの実母の死が警察による工作の可能性もありそうだ)。
若松真人とみゆき兄妹の父若松和人氏が公安にマークされており、外国で常に行動を共にしていた娘のみゆきから、情報を得ようとの企みであろう。
高橋留美子先生の『めぞん一刻』に登場する四谷氏同様に趣味と実益を兼ねた典型的な外事警察官といえそうである。
新聞報道される警察不祥事の中でも、警備公安関係の警察官による性犯罪(痴漢盗撮覗き含む)が多いように思われる。
あだち充先生は、警察官の体感不祥事を生かして、警察官を描写されたと思われる。