アニメ『YAWARA』(1989年)は、途中から警察リクルート協賛作品化する??
アニメ『YAWARA』(1989年)第17話の13分20秒あたりに、松田記者が白バイ警察官に切符を切られる場面がある。
当時の警察官に対する市民感情がよく描かれている。
『メゾン一刻』に描かれている五代君が職務質問を受けるシーンに匹敵するよい表現である。
アニメ『YAWARA』は、柔道を題材にしており、警察関係者が多数登場してもおかしくないが、柔道家としての警察官が登場することがない。その点は、良いのだが・・・
なぜか、三葉女子短大柔道部の南田陽子が婦人警察官になる。
どこからかの圧力で、どうしても警察と柔道の関係を描かざるを得なくなり、男に全くモテない、女性としての魅力を完全に欠いた男狂いキャラ(警視庁の女性警察官の資質を見事に表現している?)の南田陽子を婦人警察官にしたとも考えられるが・・・
主人公の友人が警察官になるのだから、警察リクルート協賛作品といえそうである。
なぜか、アニメ『YAWARA』(1989年)は、途中から警察リクルート協賛作品化するのである。
アニメ『YAWARA』、原作漫画の『YAWARA』の南田陽子が婦人警察官になるという表現辺りから、漫画やアニメに描かれる警察関係者のイメージが一変するように思われる。
昔の漫画やアニメは、赤塚不二夫先生の『天才バカボン』の「目ン玉つながりのお巡りさん」に代表されるように、どことなく、市民からは忌避されるイメージで描かれていたのである。
浦沢直樹先生の初連載作は、『踊る警官』という作品らしい。この作品では、主人公山下が交通違反者にライブチケットを売りつける場面や、女性用下着を被って疾走するシーンが描かれている。主人公の名前は、山下より山本巡査の方がインパクトがあっただろう。