マック VS モスバーガー!戦略の違いは?!
こんにちは!アヤナです〜
すっかり秋らしくなりましたね!最近は晴れの日が続いて嬉しいです^^
さてこのシリーズも第5弾まで来ました!
今回はファストフードの象徴!ハンバーガー業界から『マクドナルド』と『モスバーガー』に登場してもらいます!
意外と盛り上がりつつ外食市場!ハンバーガー業界!
『マクドナルド』(以下マック)と『モスバーガー』(以下モス)はほとんどの人が知っていると思いますし、1度は食べたことがあるでしょう!
外食市場は、競合だらけで生き残るのが大変なようです。
業界1位と2位である両者がどんな戦略で奮闘しているのかを解説します!
目次は以下になります〜!
今回のNoteでは、両者のポジショニング戦略に重点を置きながら細かく解説していきます!
1. 外食市場は意外と盛り上がっている?!
日本人の胃袋の数も減っているだろうし、、
健康意識も高まっていて、外食市場やファストフード市場の規模って下がっているのではと思っていましたが!
(グラフ 富士経済「外食産業マーケティング便覧2020 No.1」の概要より)
日本フードサービス協会が1月27日発表した2019年の「外食産業市場動向調査」によると、外食全体の売上は1.9%増と5年連続で前年を上回ったとのこと。日本人の胃袋は減っているものの、食生活の変化や在日外国人や観光客が増えたのではないかと思います。
意外にも、ハンバーガー業界などの、ファストフードが牽引しているようです。
富士経済が発表した「外食産業マーケティング便覧2020 No.1」によると、2020年の注目市場は「ハンバーガー」で、前年度よりも3.4%増しの7302億円規模となるみこみで、新型コロナウイルスの影響が懸念されるものの、日常食としての需要は底堅く、市場は拡大しているようですね〜。
緊急事態宣言の中でもデリバリーやドライブスルー、テイクアウトといった様々な販売形態を強化し、極度に業績が落ち込むことなく乗り越えたことがわかります。ちなみに両者とも客数は落ちたものの、一気に家族分も買っていく人などが増えて客単価は大幅に増加。マックの上半期(1月〜6月)の売上は2.0%の増益、モスも4月〜6月の売上は-0.6%の若干のマイナスに抑えられています。
(ちなみに増益増収の好成績を残したのはケンタッキーですw)
2. マックとモスの業績はどんな感じ?
とはいえ、コロナの影響は大きく前年度とはまた違った状況になっていますね。
2019年度までの数年間で、マックとモスはどんな状況なのかを見てみます。
・マクドナルド:2015年のチキン事件で大幅に失脚するも見事な復活
(マクドナルド コーポレートサイトより)
2014年は、446,307百万円(4463億)だったので、2015年は1000億以上売上を落としています。2013年も上場以来の最大の減益減収で業績は良くなかったのですが、これは2014年、2015年に起きたチキン賞味期限切れ事件、異物混入事件で顧客の信頼を失ったことが起因していますね。
しかし、それから4年かけてマックは地道に顧客の信頼を取り戻し、確実に成長しているのがわかります!営業利益も2017年から毎年7%~9%増しで成長しているので、まさにV字回復!!
2019年度は直営店売り上げとフランチャイズ店舗売上高合わせて、5490億ほど!直営店だけでも2817億です。全国2910店舗を持つ、ハンバーガー市場の圧倒的1位の業績です。
ーーーーーー
・モス:ここ5年間は停滞。2018年の食中毒事件で一気に業績落ち込む。
(モスフードサービス コーポレートサイトより) (p.s 2020年3月期は20194/1~20203/31までのことを指す。)
モスの売り上げは2016年からほぼ横ばいか、下がるぐらいで成長が全く見られない状況です、、。2018年には食中毒事件が起き、マックと同じく顧客の信頼を失い、売り上げが落ちていますし、ガクッと営業利益を落としています。2020年3月期で若干戻ったものの、営業利益は以前悪く、経営的には悪い状態が続いている。また客数も2014年から連続で減っている状況。
店舗数も若干減っているようです。直近9月だと1270店舗で、かなり早いスピードで閉店進んでいるのわかります。
モス、、頑張らねば>< 日本初のバーガーブランド。。><
3. マックとモスの事業戦略の軸!
・ビジネスモデル!
さて両者のビジネスモデルは
基本的な販売モデル!会社と顧客の間で価値の交換がなされているのです。
しかし要注意なのは、フランチャイズ店がステークホルダーとして存在することです。
上の売上高も、直営店からの売り上げとフランチャイズからの売り上げの合計です。
ちなみに、全てんぽに占めるフランチャイズの割合は、マックは69%でモスは97%です。モスはほとんどがフランチャイズなんですね。
フランチャイズ店舗が増えると本社の人員管理や販売管理の負担は減ります。資金やノウハウの支援をすることで、フランチャイズ店舗から加盟店料やロイヤリティをもらうというのがこのモデルです。
ちなみにフランチャイズ契約で本社にどれくらい支払うのかは、公式の情報はつかめず。。
他の情報で、マックはフランチャイズ契約で発生するロイヤリティーが売上の3%、広告宣伝費として毎月の売上から4.5%。モスのロイヤリティは、月ごとの売上高1%というのが得られました。
・経営戦略面!
マックとモスはこのビジネスモデルを基盤にどんな経営戦略を展開しているのか。
マックは規模の経済性による低コスト大量販売戦略。店舗数も売上も高く、ターゲットとする層も広い。他社よりも安く手軽に誰でもいつでも行けるハンバーガーブランドとして確立しています。
モスは差別化戦略。マックと比較すれば、価格や店舗の数とは違ったところで差別化し、ある一定の顧客の支持を得ようとする戦略です。
なんとなくこの経営戦略のイメージはみなさん持っているのではないかと思います。
一旦ここまでの数字の情報をまとめたのを載せますね。
2019年度の数字からいろいろ割り出してみました。売上原価率、販管費率、営業利益率は直営店の売り上げから割り出しています。
売上原価率はマックの方が若干高いです、商品自体の原価率はマックは低コストの分、高いのかもしれません。販管費はさすがマック。効率さを追求しているのがわかります。1店舗あたりの売り上げもマックが3倍以上の強さを持っています。
4 . マックとモスのポジショニングはどんなか。
両者を比べる時は、ポジショニング戦略を見るのが1番早そうです。
マックは『手軽さ・安さ・早さ』の追求!
モスは『美味しさ』の追求です!
マックは一時期健康意識高めの人たちのためにサラダマックを開発しましたが、見事にコケてました。(笑)それからはいかにも体に悪そうなジャンキーな商品を開発しているのが印象的です。
両者のポジショニング戦略をターゲットと4P!(Product・Price ・Place・Promotion)に分けてみました。
マックはどの時間帯も売上の基盤をつくろうとしていますよね〜。
今年は夜マックでついにマックからもライスバーガーが出ました。このライスバーガーの先駆者はモスなんですよね。w
質とスピードを軸にマップを作るとこんな感じかなと思いました。
▼マックのモスの棚卸資産回転日数を出してみると興味深い!
これらの戦略の違いが棚卸資産回転日数という数字にも表れていました!
棚卸資産回転日数を求めると、在庫が何日かかって一回転するのか在庫管理の効率性がわかります!
計算式は
棚卸資産(商品及び製品や原材料及び貯蔵品と記載)÷(売上原価÷365)で出せます!
棚卸資産はBSの資産の部、流動資産に載ってるはず!
・マック 前年度
棚卸資産 1151百万円
売上原価 材料 69469百万円
1151÷(69469÷365)=6.0...
・モス 前年度
棚卸資産 318百万円
売上原価 34754百万円
318÷(34754÷365)=2.5..
マックは6日なのに対し、モスは2.5日です!
つまりモスの方が在庫がどんどん回転してるということですが、これは新鮮や野菜を使うことに注力してるからでしょう。逆にマックは在庫を一度入れたら冷凍などして使えるようにし入れ替える手間を省くようにしているのか?とも考えました!
5. モスが復活するにはどうしたらいいか?
マックとは違う側面の価値を作り奮闘しているモスですが、業績はイマイチです。。。
モスの改善点は、顧客が減っているので新規顧客の増加とリピートの増加を図ることです。
重要なのは『マックとは違うところが推しであるハンバーガーブランドあることをもっと認知させる』こと。マックよりもモスのがいい!っていう顧客は一定層いると思っています。健康・カロリー低い・安心安全・国産のラベルを推していきたい。これらのラベルが刺さるターゲットに狭く深く商品価値を訴求するのです。
その点で施策を二つ考えました!
①わかりやすい話題を呼ぶ商品の開発。
・モスの商品は基本名前が長い。最近の新商品、マンハッタンクラムチリロースカツもこの名前から何が入っているかはよくわかるのが、安心材料にもなるが、長くて覚えづらい。CMで聞いても頭に残らない。テーマが『頑張る時はしっかり食べる』なのもイマイチコンセプトがはっきり伝わってこない。
・マックの『ダブチ』やこれまでの『エグチ』『チキチ』のように頭に残る3文字程度でまとめた方が!健康・カロリー低い・安心安全・国産。この辺りの価値を伝えられる形で。
②顧客がSNSを盛り上げるような施策!
マックとかツイッターでの話題作りとか上手い気がします。マックかマクドなのか論争だったり、人気なハンバーガーの選挙だったり。
モスは顧客層も考えるとインスタとかどうかなと。女性や写真映えを追求する層に写真を撮りたくなるような商品や店舗づくりを目指せたらなと思いました。
インスタのアカウント見るとモスの方が今の所フォロワーも投稿数もマックを上回っています!この基盤をうまく運用したい!!
ーーーーー
以上です!
安心安全、カロリーを気にせずハンバーガー食べたい人は是非モスへ!笑
ここまで読んでいただきありがとうございます!いいねを頂けたら喜びます!^^
<参考資料>