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人生で大切なこと

朝焼けに目が覚めて、空に現れる一瞬のピンクの世界を見ると、今日1日もこんな心の色で過ごしたいなぁと思う。

夕焼けの中を歩いて、空の描くアートを前に佇むと、世界には毎日奇跡が起きていると信じられる。

新型コロナウィルスに罹患してしまった。
8月の初めに京都に旅行にいき、帰ってきた翌日、喉の痛みと高熱が始まった。

2020年から世界中で始まったCOVID-19という感染症によるパニック。
いつ自分がかかってもおかしくない状況ではあるけれど、特に自分でお店をしている以上、周りの人に不安を与えたりしたくないので感染しないように気をつけて生活しているつもりだった。
けれど2022年夏、ついに罹患してしまった。

身近な話だと軽症の方も多い中、私はわりとしんどい方で、特に喉の痛みが猛烈だったので、唾を飲むのも水を飲むのも激痛で、熱が39度まで出て全身の関節痛に苦しんだ。
体感はインフルエンザに似ているけれど、薬がないので症状がでるたび対処療法的に効くかわからない薬を飲む感じ。
もっと重症化したり後遺症が続く方もいると思うと、症状の重さに加えて、病気が「未知」であるという不安はいかばかりかと思う。

ものごとには裏と表、陰陽、ネガティブとポジティブな側面が必ず両面ある。
一見悪い意味にしか捉えられないような気持ちになるCOVID-19罹患にも、私にとっては《デトックス》という心身の大掃除的な意味合いもあったことに気がついたのは、体の痛みから解放されて、快復に向かう途中のことだった。

《ひとり》でいたこの14日間。
うつさないように、接触しないように、家族と話すこともしなかった期間は、言葉を話すようになってから、今まで体験したことがない機会だった。携帯をひらけば、会わずしてたくさんの人と触れ合うことはできるけれど、体がしんどいとそれさえできない。

そのうちに、ひとりでいることで、自分の心地よさに集中できることに気がついた。部屋の温度、枕の位置、不快な体の感覚を少しでも心地よくするためにできることは、心の声と感覚に耳を澄まして、ただそれをする。
そうすると湧き上がるなんともいえない多幸感があり、私は安心して眠りについた。
私は、私自身と会話することをずっと忘れていたことに気がついた。

そして同時に、病のなかで、自宅まで食べ物を運んでくれる友人たちとの心の繋がりと優しさに深く癒された。

自分と深く愛でつながること、人と深く愛でつながること。
これからの人生は、そのふたつを大切にしたい、
そう思った。
でも、自分と深く愛でつながるってどんなことだろう?

私は余裕がないと、家事をしながら、よく夫にダメ出しをしてしまう。言いながら、それは私自身にもおんなじことを言ってるんだなぁと思ったりする。
自分にも人にも厳しくしてしまうわたし。
そういう私は、居心地がわるい。
言ったそばから後悔してたりする。
なのに余裕がないと、いつも、つい言ってしまう。

「しょうがないよねー言っちゃう言っちゃう」
「いつも一生けんめい頑張ってるよ!」
「ok ! ok ! そんなあなたもいーよ!」
同じ状況の友だちに相談されたら、私は友だちにそう言うとおもう。

それを自分に言えないのはなんでだろう?
私は試しに、いま自分にそう言ってみた。
気持ちがスッと楽になる。
私は私自身に、言って欲しかったのかもしれない。
「どんなあなたも大好きだよ!」って。
そう言ってみたら、なんだか涙が出た。

わたしがわたしを深く愛して、はじめて、
わたしがあなたを深く愛せる。
そう思ったら、もっと自分を愛したいって思った。

一見悪い意味にしか捉えられないようなモヤモヤする気持ちは、陰から陽へ、ネガティブからポジティブへ、裏から表へ、コインをひっくり返すチャンスなのかもしれない。
そんな日々でありたい。

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