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【作品】鵜飼2122年

鵜飼2122年
F40号
素材:篝火の残り、長良川の石、長良川上流の石、長良川湧水

岐阜県にある長良川の鵜飼開きを観に行きました。

陽が沈み闇に包まれた川に、
明るく燃える篝火を川面に映し、
驚いた魚を鵜が獲る。
鵜匠と鵜が一体となって繰り広げる古典漁法「鵜飼」は、
およそ1300年の歴史があり、
時の権力者たちに保護されてきました。
織田信長公は「鵜匠」という地位を与え鵜飼を保護したと言われています。

長良川は人と共に生きてきた里川です。
そこで生きていた人々の生活の一部にはいつも
長良川の綺麗な水がありました。
昭和ごろまでは物流にも使われていたそうです。

人々が関与してきたからこそ
美しい水を保ってきました。


100年後はどうなっているのか。

県里川振興課、岐阜長良川鵜飼保存会の方に
100年後がどうなっているのか尋ねると
「人の努力があれば 100年後も変わらず続いている」と話されました。


鵜飼に使われる船の船大工さんは1人。
鵜を入れる竹籠を作る職人さんは2人。
炎の鉄の籠を作る職人さんは1人。
今残っている職人さんの人数です。

これからきっと機械式になるだろう、
プラスチックに変わるだろうと予想されます。

長良川の鵜飼の文化は、水が綺麗だから残したのではなく、
残したい人が岐阜にいたから続いてきました。
どういう手段・道具であれ、
鵜飼の文化は100年後も、文化を残したい人々の努力で、変わらず続いていくのだと思います。

絵に込めた想い

100年後も変わらず続いているであろう、未来の鵜飼を描きました。
今の鵜飼の景色と変わりません。

篝火の光は、
これまで鵜飼を続けてきた人々の努力の光。

陽が沈むと月が出ます。
月は世代交代した新しい世代の人々を表現しています。

火の光の方向は月へのびており、
新しい世代へ想いを引き継ぐようにと
意味を込めています。

この作品を観た、たくさんの人が
未来のために努力を燃やしてもらえると、嬉しいです。
まずは、観に行く事からでも。


2022年鵜飼開き
いただいた松明の残り
鵜飼が行われる長良川の湧水
長良川上流の山の石

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