【初恋の悪魔】星砂の選択は誤りだったと思う
2022年秋ドラマ、坂元裕二脚本。
Hulu見放題。
あらすじをぶっ飛ばして結論から語るが、星砂(松岡茉優さん)の選択は間違っていたと思う。
彼女が鹿浜(林遣都)ではなく馬淵(仲野太賀)を選んだことについてだ。
星砂は幼少期にあった何らかの出来事により多重人格障害を患っていた。
主人格がA、虐待かなんかにより辛さを引き受けるために発生した副人格をBとする。
鹿浜と恋愛(未満)関係にあったのはB、馬淵と恋愛関係にあったのはAだ。
物語のラストに星砂の多重人格障害が寛解し、主人格Aに戻った。だから仲野太賀を選ぶのは順当だと思いがちだが
違う
こいつはモラハラ野郎だ。
星砂がB人格の際、当然ながら仲野太賀に対しては「誰ですか?」という態度を取る。好意を持っているのは林遣都に対してなので林遣都と親密な雰囲気を醸す。
ここでモラハラ野郎(仲野太賀)、キレる。
B人格の星砂に対し「あなたは誰なんですか?早く星砂さんの身体から出ていってください!あなたは必要ないんです!あなたは要らないんです!!」と言う。
ライン超え
言っていいことといけないことがある。
これはダメなやつだ。
仲野太賀演じる馬淵は温厚な人間で、普段は声を荒げたり暴力を振るったりはしない。
普段は、だ。
テーマに関係ないので端折るが、馬淵は上述の暴言に加え伊藤英明に対する暴力も行っている。
状況によっては暴力や暴言に及ぶ人物ということだ。
それに対し鹿浜(林遣都)。
彼が恋したのは副人格であるBだが、何かのきっかけでAの星砂が現れた際も紳士的に接していた。
要は、Bの人格に惚れたのは事実だが、Aの人格も含めて「星砂」という人物そのものを大切に想っている。
そうこれは愛
馬淵の星砂への想いが自己愛自己中クソキモオ⚫︎ニーだとしたら、鹿浜の星砂に対する想いは紛れもなく愛だ。多重人格障害も含めてまるっと愛すること。星砂がA人格に戻り、馬淵と幸せそうにしているのを黙って見守ること。紛れもない愛。
そもそも6話ぐらいから馬淵の人格に疑問を感じていた。それまでは「両親が目をかけていた優秀な兄を亡くし、蔑ろにされる弟」という演出だったが、実際は違う。両親は馬淵のことも大切に想っており、スタンドバイミーのような「(兄ではなく)お前が死ねばよかった」といった家庭環境ではない。
それに30歳そこらまで気付かない奴ヤバない?
亡くなった兄のことも超絶完璧劣等感0のサイボーグ野郎だと勝手に思い込み、連絡を絶っていた。実際は兄も色々と悩んでいたのに。
話を戻すが、恋愛関係や婚姻関係を結ぶとしたら絶対に馬淵ではなく鹿浜だ。
病めるときも健やかなるときも云々みたいな誓いの言葉があるが、病めるときに頼りになる男は絶対に鹿浜だ。
馬淵の場合、星砂が病めることによりパニックになったり機嫌が悪くなったりするだろう。あーめんどくさい。
鹿浜は幼少期から現在まで友達と呼べる友達はおらず本ばかり読んできたような男だが、これまでの事件解決への関わり方などから、非常時には頼りになることが明らかだ。
そして何より人格がAでもBでも星砂そのものを愛している。
星砂は絶対に鹿浜を選ぶべきだった。
目を覚まして。
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