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『復活の日』 小松左京 角川文庫

 米国ポーツマス近くの細菌戦研究所でつくられたMM-八八が持ち出され、それを積んだ飛行機が落ちることで、気づかれず、対処できぬまま、人類は、南極大陸と2隻の原潜の搭乗員約一万人以外、死滅してしまう。
「たかが風邪」「たかがインフルエンザ」で滅びる人類。

 小松左京は舞台を一九六×年二月はじめから書きはじめ、初版あとがきを昭和三十九年(1964年)八月付で書いている。
 いまコロナ禍下の令和三年(2021年)九月。

 小説は、大映画化された作品すら、社会を導くには力が足らないのか。
 読者の、感動を行動に移すむずかしさか。
「心と知の動きを自分こととして行動する」ことが、社会・時代を救う。

 解説を書かれた小松実盛氏は小松左京のご次男。
 星新一公式サイトへの小松実盛氏の寄せ書きはこちら。
 https://www.hoshishinichi.com/note/33.html


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