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もうすぐ本番がやってくる

一万人の第九コンサートの本番が、いよいよ今週末に迫っている。

8月から始まった全12回のレッスンも全てが終わり、残すは本番のみになってしまった。


実は昨晩、指揮者である佐渡裕総監督による直接指導特別レッスンが行われて。
年末に放送されるための密着取材用テレビカメラも入り、大ホールに集まった合唱団の人数はおよそ700人。
(他のクラスでは、なんとドイツの国営放送の取材も入っていたらしい。すごいね。)


初めて目にする世界の佐渡裕。
(あ、佐渡さんを存じ上げない方のために念のため説明しておくと、オーストリア ウィーンで100年を超える歴史を持つトーンキュンストラー管弦楽団音楽監督、国内では兵庫県立芸術文化センター芸術監督、シエナ・ウインド・オーケストラ主席指揮者を務める、要するに今最も注目されている日本人指揮者なのです)

あの佐渡さんの指揮で自分が歌える日が来るなんて、という感慨深い気持ちでいっぱい。


佐渡さんから語られる、ベートーヴェンの交響曲第九番に対する解釈。

♪ミミファソソファミレドドレミミーレレ♪という、リコーダーでは片手でふけてしまう、誰もが口ずさめるあの簡単なメロディーには、演奏時間70分にもおよぶこの曲の中で、一番伝えたい詩が乗せられている。

この部分はもっと空から光が差すかのように、もっと天使が舞い降りてきたかのように、あるいは、もっと不穏な空気を出して、力強く踏みしめる感じで…

伝えられるその想いに、合唱団のわたしたちが、応えないわけにはいかない。

汗をかくほど豪快に振り下ろされるタクトに合わせて歌う自分も、気づけば音楽の渦に巻き込まれていた。


情景が浮かぶ。想いがこもる。

音楽を感じて、詩を感じて、歌いながら涙が出てくる経験は、生まれて初めてだった。


本番でもない。オーケストラが入ったゲネプロでもない。

たった1台のピアノ伴奏と、1人の佐渡裕という指揮者と、700人の合唱団。

ただの1回のレッスンで、これほどまでにその渦に飲み込まれてしまったわたし。


待っている本番は、大阪城ホールで、盛大なオーケストラで、そして1万人の合唱団。
一体、本番当日はどうなってしまうのだろう。




とってもとっても、楽しみ。




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