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3. 常識

常識

こんな厄介で見えない檻に閉じ込めて
いったいどう翔けと言うのだろう
毎日が平べったい

自由にしていいと
優しい笑顔で言っておきながら
「べき」が
舐め回すように
いつも私をパトロールする

やっと出会えたささやかな夢さえ
理解できないと吐き捨てられたら
呼吸さえ不自然になる

縮こまってしまうよ

程よく必死なんて器用なことは
いつまで経ってもできそうにない

斜め上 四十五度辺りから
私を囲んで見下ろす夥しい視線

背筋を伸ばし
まっすぐ前を見る

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